ノートに全部書き出した結果、早くもルカの正体に気がついた。
ルカ、本名ルーカル・ファスト、作中出てくるロイハーレムの1人だ。
(でもなんでロイの傍にいずに俺の傍にいるんだ?
…俺と仲良くして裏切るとか…さすがにね…
シャル「それはっ、いや、だな…」
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ルカ「?…シャル、元気ないね」
シャル「う、ううんそんなことない」
ルカ「…ねぇ、今日話したいことがあるんだ、夜に時間ある?」
シャル「あ…うん、ある、よ?」
ルカ「良かった。」
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その日は授業内容も頭に入らず、珍しく傍に居なかったルカに対して不安がつもり続けた。
気づいた時には夕方になっていて夜になるのはもうすぐだった。
シャル「ルカは、そんな事しないよね」
5歳の時に属性を調べ、入学前にも調べる。5歳の時に1つ目の属性が現れて15歳に2個目の属性が現れるからである。
シャルロットは5歳の時に闇属性があると言われそれまでにいた友人は全員去ってしまった。
碧になったあと入学した時も闇属性だと言われ誰もシャルロットに近づかなくて、入学してから初めて話したのがルカだった。シャルロットのことを避けていたみんなもルカのおかげで冗談を言えるくらいには仲良くなれた。
シャル「ここまで上手く行けたのはルカのおかげなんだ…」
ルイス「シャル。」
シャル「?ルイス様」
ルイス「今日はあいつ居ないんだな」
シャル「ルカの事ですか?」
ルイス「嗚呼」
シャル「ルカは今日用事があり俺が先に帰っています。」
ルイス「そう。」
シャル「ルイス様はどうしてここに?」
ルイス「ロイを迎えに行くんだよ。」
シャル「そうなんですか、もう授業は終わっているので迎えに行ってあげてください。」
ルイス「…前みたいに引き止めないんだね」
シャル「…はい、前は俺の心が幼稚でした、俺の好意をルイス様に押し付けるような事はもうしません。」
ルイス「…そっ、じゃあね」
シャル「はい。」
ルイスと別れ、重い足を引きずり寮に向かう。
ルカ「…シャル、ココア用意してあるよ」
部屋に入るとベッドに腰掛け、サイドライトをつけてルカはパジャマ姿で待っていた。
シャルロットもパジャマに着替えココアを受け取り隣に座る。
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(ち、沈黙が苦しい!
ルカ「俺、シャルに秘密にしてることあってさ」
シャル「うん…」
ルカ「それを聴いてもシャルは信じてくれる?」
ルカ「嫌わないでいてくれる?」
シャル「うん、信じるし嫌わない」
シャル「…俺も秘密にしてることがあるんだよ」
ルカ「うん、聴いて」
ルカ「俺の本当の名前はルーカル・ファスト…違う世界線って言うのかな、俺はそれを知ってるんだ」
シャル「ルーカル…違う世界線?」
ルカ「うん、俺はシャルロットの傍には居なくてロイ様の傍に居るはずだったんだ」
シャル「…なんで俺の傍に居てくれるの?」
ルカ「…シャルロットの事が好きだから」
ルカ「シャルロットはルイスが好きで、俺はただの片思いだった、全部を知ってる訳じゃないけどその所為でシャルロットが苦しんでたのはわかったんだ。」
ルカ「でも、今のシャルは、シャルロットとは全く違って、ルイスに距離を持ってる」
ルカ「…あの時は俺の気持ちを伝えなくて後悔した…」
ルカ「だから…だからもし」
かしゃん、空になったコップを見つめていたシャルロットをルカが抱きしめた、その衝撃でコップを落としてしまうと呆気なく、簡単に割れてしまった。
シャル「ルカ…?」
ルカ「もしやり直せたら、あんな運命にならないようにって…」
シャルロットの処刑はルーカル・ファストには伝えられず。伝えられた時にはシャルロットはもう居なくなった後だった。
_____違うよルカ、俺はお前が愛したシャルロットじゃない。
シャル「おれは、おれはちがうんだよ」
ルカ「…シャル?」
シャル「俺はお前が愛したシャルロットじゃない…頼まれただけなんだ…」
ルカ「あの時のシャルロットじゃないのは分かってるよ…頼まれた?」
シャル「俺はシャルロット・ウィル・メルーデルなんかじゃない、ただの御宮 碧なんだよ…」
シャル「あ、いやちがっ」
気づいた時にはもう遅くて、出てしまった言葉は取り消せない。言ってしまった、 どうしようどうしようどうしようどうしようどうしよう
ルカ「シャルロット!」
ぱちんっ、ルカがシャルロットの頬を両手で挟み目を合わせた。
ルカ「おみや、あお?、なんだね?」
ルカ「あおは頑張ってるよ、シャルロットの代わりに頑張ってくれてありがとう」
ルカ「俺はね、あおだから好きなんだよ、前のシャルロットも好きだった、だけど今のシャルが俺は好き」
ルカ「甘いものが好きで、寒がりで、相手のことを考えられて、褒められて慣れてなくて、頑張り屋のシャルが好きなの」
シャル「ばかだよ、ばかっ」
ルカ「馬鹿だよ俺は、頑張ってくれてありがとう」
ルカ「こんな俺だけど、付き合ってくれたら嬉しい」
シャル「こんなとか言うなよ、好きだよ、大好きっだよっ」
ボロボロに出た涙は止まらなくて、何故かルカも泣いてて、数十分は抱き合って泣いていた。
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数十分後
ルカに冷えたタオルを貰い、目に乗せベッドに寝転がる、ルカはシャルロットのベッドに腰掛け手を握っている。
__現在これから起こる事の作戦会議中。
ルカ「…あの時の魔道大会は俺が決闘を申し込んだんだよね」
シャル「うん、でも多分他の3人に決闘申し込まれると思う」
ルカ「うん、あの時は俺が申し込んでなきゃ3人の誰かが申し込んでたしね、可能性はあるよ。」
シャル「よし、色々あったけどこれで協力者ができた、HappyENDで終わらせよう」
ルカ「もちろん、シャルの人生は俺が守るよ。」
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薄暗くびびが入っていた空間は少し明るくひびも少なくなっていた。
シャル「はぁ、一体どうなるのかと思ったぞ」
碧「ご、ごめん」
シャル「…おれの精神も繋がるんだったな」
シャル「全て任せてた…悪い」
碧「ううん、大丈夫」
碧「ただ、一つだけ」
シャル「シャルロットの身体で幸せになってもいいのか?とかいうんだろ」
碧「え、、あ、うん」
シャル「その身体はもう碧のだ、魂だけのおれは何も言わない」
碧「…いいのかな」
シャル「いつからそんなにいじいじするようになったの?お前はおれになったんだ、自分の人生を歩むのは自分以外いない」
碧「…ありがとうシャルロット」
シャル「は、はぁ!?別にお前の為じゃねーよばーーか!」
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シャル「あの時なんでルカが決闘申し込んだんだ?」
ルカ「ん゛っ…」
シャル「ん?」
ルカ「カカワリガ」
シャル「関わり?」
ルカ「決闘くらいでしか…話しかけられない…というか」
ルカ「決闘申し込んだら…嫌われても…関わり持てるかな…って」
初恋拗らせツンデレだったルーカルは普通に話しかけられず、他の3人が決闘申し込むぞ!と話になった時に「話せる!?」となったルーカルが名乗り出たのだ。
シャル「ふっ…」
ルカ「ダサくて悪かったですね!!!」
「もうやだああああああ」と赤い顔を手で覆いながらでかい身体でゴロゴロ転がるルカに更に笑う。
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9話 エンドは12/2
!から小説通りの本編始まります。
ルカ×シャルロット くっつきました、スッキリしました
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