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「つ・ま・り、ウロボロスの蛇とは、メルクリウスの蛇のことを言っていて、ウロボロスは永遠回帰。そして、連続性を表しているのよ。それを崩壊させると、世界が終ると言われているわ。具体的には、その蛇が自分の尾を飲み込み終わって頭を殺すと、それは太陽と月の両性具有の神でもあるのだから、恐らくこの世界は現実でもなく夢でもない世界になってしまうのよ。気楽に聞きましょうよ」
呉林が優しく噛み砕いて説明してくれた。私は努めて気楽に聞くことにした。
「あ、それと現実の力って一体何ですか?」
私はもう一つの疑問を聞いた。
「夢の世界は強力だけど、あなたの力と現実の世界も強いようよ。それは、あなたしか出来ないと思う。あなたは二度寝が苦手なのはそういうことなの。残念だけどみんなが出来るわけじゃないわ。そして、その私たちが普段生活している現実の世界は、実は強力な力があって、それは車にはねられたら死んでしまったりと、当たり前の力を神の力で生じさせているの。それは、簡単に言うと神の現実の行使力によって私たちは夢の世界から守られているの」
霧画の重大発言。
つまり、この世界の現実と言われているものは、神の力でそうなっていて、本当は起こり得ないものだというのだ。私は気楽に聞けなくなった。正直、どうにかなりそうだった。
「それと、私たちの他にももう一人赤レンガの喫茶店で、コーヒーを飲んだ仲間がいると思うわ。それであなたは、恐らく七番目の人でもある」
「はあ?また七番目……。俺たち以外、つまり、霧画さんも含め渡部や呉林たち以外の人もオリジナルコーヒーを飲んだんですか?」
私はこんがらがる頭で質問をした。
「そうね。私たち以外にもいるわ。そう世界中に。呪術を施されたコーヒー豆は大量にあるの」
「その中で俺が七番目……」
「そうよ。笹井さんが一番最初にコーヒー豆を貰って、今になるまで長い間温存していたのよ」
隣の席の霧画は重大なことを落ち着いて話してくれた。