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⚠︎らんこさ⚠︎
⚠︎ノットハッピー⚠︎
こさめ……どこにいるの…?
ねえ
こさめのとこまで、連れてってよ…ッ!
ガタンガタン……
静かな電車内に 女子高生の高い声が
響いた
「でさ!彼氏がさ〜」
幸せそうだな…。
LANは電車に揺られながら
一人で暇を持て余している。
前まで隣にいた人の影はそこにはない。
通勤の道を歩く。
俺 また昨日と同じ…ここで、
固まってしまう。
“らんくんあぶな…っ”
“キキーッ”
“グシャッ”
“こさめ…?”
“…………”
ププーッ!
そんなクラクションの音で
現実に引き戻される。
「おい早く行け!」
ねぇ…。俺はさ、こさめがどっか
行っちゃってからずっと心が寒いの。
進めないの。
それくらい…
「察してよ……」
『らんくんのせい』
『嫌い』
あぁ……また俺。
こさめがそんな事 考えるわけないのに。
そうやって悲しく終わった方がまだ、
マシだったよ…。
まぁそんなん考えてもどうにもならない。
そう分かっているから、俺はまた、
Iらしいフリをする。
明るくて、おちゃらけてて、
悩みなんてなさそうな、自分とは
似ても似つかない、虚偽のすがた。
それで自分を守って笑う。
ガチャ
家の扉を開ける。
今まで一緒にいた君が
息をした 跡 が、
“らんくん!”
“らんくんみて!”
“らんくんおめでとう!”
“らんくん”
“らんくん”
“らんくん”
“らんくん”
この部屋の酸素を腐らせたように、
息苦しくなる。
俺を死に至らしめる―――。
俺も逝きたいな…。
そしたら
『らんくん久しぶり!』
『見てみて!』
そんな妄想繰り返しても
また病みに呑み込まれるだけ。
けど、もしかしたら
こさめに会わせてくれるかもしれない。
道を、のばしてくれるかもしれない。
あの頃の俺は、幸せだったな。
そんなことを繰り返し考える。
それでも俺はまた、電車に揺られながら
会社に向かって一日を繰り返す。
今日は会社で倒れてしまった。
原因はストレスだって。
こさめがいないと、ダメだな 俺。
ねぇ怠くてカラダ動かないから
今日くらい優しくして。
『らんくん大丈夫?』
『無理しちゃだめだよ?』
賢しい自分に都合のいい言葉を
頭の中で垂れ流して。
まぁそんな都合のいい世の中じゃないし。
そうやって自分を夢から醒ませる。
しばらく休みを貰った。
君が好きな色や匂いが
いつか消えてしまわないように
家の出口を塞いで。
妄想に逃げて真実から目を背ける。
それでも、いずれ桃源郷行きの
ドアは閉まる。
あーあ、こさめがタリナイとダメなんだな。
けどまた俺は折を窺う。
そんな事ほざきならがら
生きていく。
長い 長い 闇を彷徨って
笑い方も忘れちゃった。
悲劇のストーリーが、俺の心を
奮わせる。
また、妄想の世界でこさめと心中して
幸せな世界で生きている。
けど、そんなのは電車に揺られながら
消えていく。
それでも、妄想の世界に逃げて
真実から目を背けて。
桃源郷行きのドアは閉まって。
こさめがいないと生きていけないと思う。
それでも俺は
折を窺って生きてしまう。
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𝑭𝒊𝒏
𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸
あとがき
これは読まなくてもいいです。
この話は ヤミタイガール という曲を
自己解釈して作らせていただきました。
事故は誰かの悪意から
生まれたものではなくて
それでも失うものはあって。
それでもこれ以上失わないように
逃げながら生きる。
死にたい気持ちを止めることもできない。
けど死ぬ勇気は無い。そんな人は
この世界にも沢山いると思うし実際
私もそんな人間のひとりですし。
大事なのはその人の死にたいとか自傷したいとかそういう感情を否定することじゃなくて受け入れる事だと思っています。
そんな人に読んでもらえて、少しでも
救われたなら嬉しいです。
そうでない人も、周りに病んでいる人が
いる人も、少し気になって
読んでくださった方も、見ていただき、
ありがとうございました。