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チェイス「威勢のいいやつだ。」
そう言い、ブツブツと何かを言いながら、こっちに向けたのは弓だ。
既に弓は引かれている。
いきなりッスね。
チェイス「逃げないのか。」
アレン「逃げていいなら。」
チェイス「ふっ、もう遅いがな。」
はい?
と、思っていると後ろから猛突進してくる何かの音が聞こえてきた。
聴こえないとでも思ったんッスかね。
軽く避けた後、凄まじい速度で猪が突っ込んできてそのまま壁にぶつかった。
危な!
あと、避けるのがちょっとでも遅れていたらヤバかったッス。
アレン「バレないとでも。」
チェイス「試しただけだ。」
それにしても何故、猪が洞窟に?
そういう能力なんスかね。
考えていると弓で俺のことを狙い、矢を射てきた。
咄嗟に避けたが、矢が腕に擦れた。
じわっと、血が見えた。
ひとまず距離を置かなければ。
数歩下がろうとすると、何かにぶつかった。
アレン「いてッ。」
もさっとした毛むくじゃらの巨体だった。
顔を上げると、熊だった。
チェイス「『ベア・クロー』(切り裂く熊の鉤爪)』」
熊が腕を振り下ろしてきた。
攻撃をヒラリと避けた。
チッ、逃げる隙がないッス。
そして驚くことに攻撃をした後、熊は消えた。
やはり、そういう能力ってことでいいみたいッスね。
チェイス「これも避けるか。」
冷静に判断したような小声でボソッと呟いている。
取り敢えず距離をおこうと後ろに進むが、やつは攻撃をしかけてくる。
チェイス「『ボア ラッシュ(猛突進の猪の群れ)』。」
さっき見た猪が大群を成してこちらに突進をしてきた。
飛び跳ねて避ける。
猪の上を舞っていると、矢が三本飛んできた。
すかさず、ダガーを投げた。
チェイス「直ぐ避けられてしまうか。」
またボソッと何か言ってる。
あれは焦ってるんスかねぇ。
と考えている隙や、遠くに行こうとすることもさせないほど、矢を放ってくる。
正直なところめんどうッス。
俺がしたいことは距離を空けないと出来ないんスよね。
そう、あいつの上には丁度アレがある。
どうにかして距離を空けたいところなんスけどまたくるッスね。
チェイス「『クロコダイル ファング(噛み砕く鰐の牙)』。」
四方八方に口を開けた鰐が、こちらを向いている。
上に避けるしかなさそうッスね。
あいつのいる方向と反対側に避ける。
勢いよく跳び、鰐の上を舞う。
チェイス「『バック ホース(暴れ馬の後ろ蹴り)』。」
するといかにも獰猛そうな馬が暴れている。
着地しようとする俺を、後脚で蹴る準備をしている。
確実に攻撃を当てにきてるッスね。
だけど、この攻撃に当たるほど俺は甘くないッスよ。
馬が蹴りつけた後脚に自分の足をつけ、あいつとは反対方向に跳ぶ。
チェイス「これでも駄目か。」
何か言った方がいいんスかね?
しかし、ある程度離れたもんスね。
これぐらいだとアレが出来るかな。
チェイス「『エレファント フットステップス(踏みつける象の足踏み)』。」
象が大きな足で自分の周りを踏み潰す。
あぁもう、空気読んでほしいッス。
それにしても随分、自分の方に寄せてきているような。
もしかして…。
いや、その前にこれを防げるのかな?
この鋭く尖ったアレを。