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〜目黒side〜
向井「…城ん中よな。」
阿部「…俺たちだけか。」
8人で城に入ったはずなのにこの場には阿部ちゃんと康二と俺の3人だけになっていた。
サンダード「ようやく来たか。」
向井・目黒「……………….!」
阿部「…………………。」
俺たちの前には苛立っているのか低い声が聞こえて1人の男がいた。
向井「…誰や?」
目黒「…奴らの仲間だよな…」
阿部「…お前か。サンダード。」
向井・目黒「…え?」
サンダード「…ふん。前よりは戦えるようになったようだな。気配で分かるぞ。…気に食わぬ。」
阿部「…そりゃどうも。」
目の前にいる男と阿部ちゃんが会話している。
2人は知り合いなのかな…?
向井「…阿部ちゃん。」
目黒「あいつのこと知ってるの?」
阿部「…まぁね。…俺を襲った奴。最初に。」
向井「最初?」
阿部「アイツに襲われて俺は闇に支配されたんだよ。」
目黒「…あいつが。」
阿部ちゃんを襲って闇にした奴…。
阿部ちゃんも決して弱くないなのに…。
サンダード「まあいい。貴様たちを倒すだけだ!」
向井「なんやアイツ…。急に…」
目黒「…雷?」
サンダードとかいう奴は何に怒ったのかイライラがすごい…
しかも何やら黒い雷なのか光が見える。
阿部「康二、めめ気を付けて。アイツの能力は雷。そして常にイライラしてる。」
阿部ちゃんがアイツについて教えてくれる。
雷を使うのか。
そしてイライラしてるのはアイツの性格か。
サンダード「喰らえ!」
向井・目黒・阿部「うわっ!」
サンダードが出てきた黒い稲妻のような攻撃を飛んでける。
サンダード「……………….!」
向井「おわっ!?」
目黒「…まじか!?」
阿部「…くっ!」
飛び上がって地面に着地した瞬間にサンダードの黒い稲妻が飛んできた。
サンダード「小賢しい!さっさとくたばれ!」
アイツは更にイライラして稲妻を向けてきた。
その稲妻は逃げ場のないくらいその空間全部に広がって四方から襲ってくる。…それはまるで黒い龍みたいだった。
阿部「相変わらず…デタラメな威力だな…」
サンダード「当たり前だ!前のが我の本気な訳がないだろ!」
阿部「…そんな事は分かってたよ…!」
…1度戦ったことのある阿部ちゃんですら驚く程のサンダードの攻撃。
でも本当になんて威力だ…。
…当たったら一溜りもないことを肌で感じる。
今は何とか避けられてるけどいつまでもは持たない…。
向井「こっちも攻撃させてもらうぞ!」
目黒「……………….!」
逃げ回ってるだけじゃ奴には勝てない。
なら攻撃すればいいだけだ。
俺と康二は黒い稲妻に攻撃しようと能力を出した。
阿部「康二!めめ!攻撃をしちゃダメだ!」
向井・目黒「…え?」
阿部ちゃんの声に反応したものの既に俺たちは攻撃を放っていた。
…俺と康二の攻撃は稲妻に命中したが…
向井「…なんや!?」
目黒「…一回り大きくなった?」
黒い稲妻の龍は俺たちの攻撃を飲み込んで一回り大きな龍になった。
阿部「康二!めめ!」
向井・目黒「……………….!」
阿部ちゃんの声に反応した時には既に黒い稲妻の龍はもう俺と康二の目の前に迫っていた。
向井・目黒「…くっ!」
間に合わないと思って目を閉じる。
阿部「…ゔっ!」
向井・目黒「阿部ちゃん!」
攻撃が来ないことを不思議に思って目を開けてみると阿部ちゃんが俺たちの前に立っていた。…けど。
阿部「…….っ。」
向井「…そんな…嘘やん…」
目黒「…阿部…ちゃん…」
阿部ちゃんの右手が黒い龍に噛みつかれていた…。
俺たちの所為で阿部ちゃんが…。
阿部「ぐっ!ゔわああああ…!」
その噛みつかれた右手から阿部ちゃんの身体全体が黒い光に包まれている。
苦しそうに呻き声をあげている阿部ちゃん…。
このままじゃ阿部ちゃんが…。
向井「…く!やめろ!」
目黒「阿部ちゃんを離せ!」
俺と康二はサンダード自身に向かっていく。
サンダード「愚か者どもが!!!」
向井・目黒「ゔわああああああああああああ!」
しかし俺と康二はサンダードが向けてきた右手から出てきた電撃を受けてしまって地面に倒れ込む。
サンダード「これで終わりだ!人間ども!」
阿部・向井・目黒「ゔわああああああああ!」
俺たちはサンダードが上空から出した巨大な落雷のような攻撃を受けて完全に意識を失った。