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十に分かれた狐雲の尻尾を持ち、再び訪れた仙界。
そこは以前と変わらず、頬を刺すほどの冷えた空気が流れ、無音の静寂を保っていた。
いろりが狐雲の尻尾を離すと、金の狐は琥珀色の光を纏う人型へと姿を変えた。
いろりはしばらく狐雲の後をついて歩き、やがてその背中が止まると、その先に鷹海を見つけた。
鷹海は凛とした姿勢で立ち、藍玉色の瞳でいろりを眺めていた。どうやら狐雲が彼女を連れやって来るのを待っていたようである。
「来たか、娘。……えらい有様じゃな。何があったか大体予測はつくが。……こちらに並べ」
「は、はい!」
鷹海はいろりの汚れた服装を見て一瞬眉を潜め、自身の隣に来るよう促した。
左に鷹海、中央にいろり、右に狐雲という形で三人は横並びになる。
「あの……天獄様、とおっしゃる方も、上流の神様、なのですか?」
「天獄様は人型をしておらん。正式名称は“天神羅獄山”といってわしらは天獄様とお呼びしておる」
「……山、ですか?」
「天獄様はこの国の創設者であり、始まりのお方である。はるか昔、天獄様から神が生まれ、その神が罪を犯し下界に堕ちたことから人間が生まれたと言われておる」
狐雲の言葉に、いろりは目から鱗が落ちる気持ちであった。
「だから、神様は人のような形をされているんですね……!」
「厳密に申せば人が神に似た形をしておる、ということよ。だが始祖が同じというだけで、神と人は今やまったく別の存在である故……わきまえが必要であるぞ。よいな、いろり……?」
狐雲の真剣な目に、いろりは息を呑み、どんなことも受け入れる決意を固めた。
上野文
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都築七美
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てく
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