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ぺぽ゜
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けー
1,800
お互いが自分のチームの強さを再確認する話。
本部の命令でライが東に研修に行った。そして、西の人数が少なくなるから、とウェンが西に研修に行くことになった。
東 伊波Side
伊波「おじゃましま〜す…。」
少し緊張しながら拠点の扉を開ける。久しぶりに東に来たので、どうやって拠点に入っていたか忘れてしまっていた。
恐る恐る玄関に足を踏み入れる。すると中から、暖かい、賑やかな声が帰ってきた。
緋八「ライ!待ってたで!」
佐伯「ライくんじゃん!ほら、早く入って!お菓子用意してるから!」
宇佐美「ライ〜!スプラしようぜ!」
伊波「ありがと!久しぶりだね!みんな。」
久々に出会えた喜びを噛み締めつつ、拠点の奥へ入る。よっこらせ、と荷物を置いた所で、マナがライが来た〜!と再度喜んでくれた。
緋八「ニキがおらんなってちょっと寂しかってん。」
伊波「そっか。ウェンは西に研修か。」
佐伯「そ。ライくんとウェンくんが交代したんだよ。」
宇佐美「だから、ライは今日だけオリエンスだ!」
伊波「やったぁ〜〜!!」
途端に、ビー、ビー、とサイレンが響く。
緋八「…どうやら、休ませてくれへんみたいやな。」
マナがごめんな、と謝る。自分のせいじゃないのに、ほんと優しいんだから。
伊波「いいじゃん!東で力試しだ!」
佐伯「お〜…結構多いね。」
敵の種類も数も凄く多い。怪我なしでは帰れないかもしれない。そう思った。
緋八「なるべく怪我せんように!みんなで協力しよー!」
佐伯「リトくん!そっち一匹行った!素早いから気をつけて!」
宇佐美「おう!テツの方も上から来てんぞ!怪我すんなよ!」
緋八「ライ!その霧吸ったらあかん!距離置け!」
伊波「マナ!ありがと、気をつける!」
オリエンスと一緒に戦って気付いた。
伊波「めっちゃ戦いやすい…。」
戦いやすい、というより状況が整理しやすい。一人一人がみんなを見ているので、敵の場所、能力がよく分かる。誰かが危ないと直ぐにフォローに入ってくれる。
一人じゃない、というのは普段一人で戦ってる俺にとって凄く楽なものだった。
でも……。
宇佐美「ふぅ〜…終わったぁ〜!!」
佐伯「ライくん、みんなも、お疲れ様!」
伊波「傷がほぼ無いな。オリエンスは協力し合って敵を倒してるんだね。凄く戦いやすかった。」
身体をキョロキョロと見ながらオリエンスの戦い方を称賛する。
緋八「ま、助け合う事で強くなれるからな!」
そう言い、マナが親指を立てる。
佐伯「そうそう!優しさは強さだよ。」
伊波「…優しさは強さ、か。」
スプラやら雑談やらご飯を食べるやらしていると、すっかり日が暮れていた。研修期間は1日なので、もう帰らないといけない。
緋八「ライ!楽しかったで!また来てな。」
佐伯「今度はウェンくんも居るときにね!」
伊波「うん!ありがと。」
さあ帰ろう、と拠点に背を向けると、リトがおい、と口を開いた。
反射的にばっと振り向くと、いつもとは違う、少し鋭い目に捕らえられた。
宇佐美「ライ、オリエンスの戦い方、不満か?」
伊波「…え?」
唐突な核心を突く質問に、一瞬動揺した。次に続く言葉はなんだろうか。
宇佐美「KOZAKA-C討伐の時、ずっと腑に落ちない顔してたからさ。」
なんだ、その事。オリエンスが気に食わない訳じゃない、でもオリエンスでは戦えない、という自分の中の矛盾を頑張って言葉にする。
伊波「う〜ん…。……不満って訳じゃないんだけど…。…ほら、ディティカって個々で戦うじゃん?だから、司令塔がいて、それに従いつつ敵を倒す、って感じなんだよね。」
緋八「うん。」
いつの間にかマナもテツも、真剣な目で聞いてくれている。
伊波「でも、オリエンスはみんなで声を掛け合いながら倒していくから、どれを倒せば迷惑がかからないのか分かんなくって。…うまく言葉で表せないけど、俺がいつも通り動いたら、みんなに怪我させちゃうと思って。」
佐伯「ん?ディティカではライくんが普通に動いても怪我しないの?」
伊波「いや…、味方の攻撃で怪我する時もある。大体は避けながら戦うけどね。オリエンスは怪我なく安全に、ディティカは怪我してでも倒せ、って感じ。」
宇佐美「優しさは強さ、に引っかかってたのもそれか。向こうでは優しさは弱さ、なんだな。」
リトが腑に落ちたような表情で俺の長々とした言葉をまとめる。そう。そういう事なんだよ。
するとマナが嬉しそうに、安心したように笑った。
緋八「なんや、ライはディティカに向いてるやん。本部にもそう伝えとくわな。」
伊波「本部?」
佐伯「実は、ライくんはディティカで本来の力を100%出せてるのか、って本部が心配してたんだよ。」
宇佐美「でも、ライはしっかりディティカと戦えてる。元気そうでよかった。」
伊波「そうだったんだ…。みんな、ありがと!また来るね!今度はちゃんと遊ぼ、8人で!」
緋八「おう!ロウも連れてきてな!」
伊波「努力はするよ。ところで…ウェン、大丈夫かな…。」
佐伯「さっきの話聞いてると…ま、ウェン君なら大丈夫でしょ。」
伊波「そうだね、じゃ、バイバイ!」
宇佐美「じゃあな〜!!」
帰り道を歩きながら考える。本部が心配していたディティカの中で本気を出し切れていないのではないかという不安。
否、そんなことはない。
ディティカは基本助け合わないので、自ずと戦闘が上手くなってくる。自分の身を守る手段として、自然に本気で戦えるのだ。
そういう面では、オリエンスでは本気を出し切れていない感はあった。
西にはあんなによく分からない仲間がいるし、戦い方からも「伊波ライはオリエンスの方がいい」って言われることは多い。でも、
伊波「でも、俺、ディティカがいいな。」
ぐるぐるしていた気持ちが、言葉とともにストンと心に落ちてきた。
西 赤城Side
赤城「お邪魔しまーす!!」
勢いよく拠点の扉を開ける。僕は本部からの命令で1日だけライとチームを交代しているのだ。
赤城「……あれ?」
返事が帰ってこない。気づいてないのだろうか。3人がいる時間帯だと思ったのに。まあいいや、と部屋の中に入る。
赤城「あ!るべしょー!」
星導「あ、ウェン。結構早かったね。久しぶり。」
優雅な読書タイムだったのか、パタンと本を閉じてこちらに声をかけてくれる。
赤城「うん!久しぶり〜!ロウきゅん達は?」
星導「ああ、それなら上にいるはず。刀とか手入れしてると思うから、降りてくるまで俺と話そ。」
僕がテーブルに近づくや否や、すっと立ってお茶を淹れてくれる。しばらくして出されたお茶をありがとう、と受け取った。
熱すぎず、ぬるすぎず。くぅ〜っ…。できるメンズすぎて辛い。
ほっと一息ついて、もう一度辺りを見回す。
赤城「……なんか、全然違うなぁ…。」
星導「俺たちは基本つるまないからね。4人中2人はプライド高いし、ライ以外喋るの下手だしね。」
赤城「確かにねぇ…。あ、そうだ。これ、お土産!東で最近流行ってるクッキー。るべしょー、甘いのいける?結構ビターだと思うけど。」
星導「うん。ウェンがくれたなら食べようかな。あと、お土産のお礼にプリンあげる。」
冷蔵庫から出したてホヤホヤのプリンを受け取る。あまりにも美味しそうだったので、遠慮せず頂くことにした。
赤城「え、ありがと〜!え、おいしい!」
星導「くっ…ふふ…w小柳君の…ww」
赤城「?どしたぁ〜?」
何が可笑しいのか、るべしょーは口に手を当て、心底楽しそうに笑った。
星導「いやw、美味しそうに食べてるなぁ〜ってw」
るべしょーと話しながらプリンを半分くらいまで食べていると、ロウくんが眠そうに階段から降りてきた。
小柳「ほしるべぇ〜?俺の刀の鞘何処にあるか知ってる〜?って…」
星導「www…あっ……………。……やべ。」
るべしょーの顔がみるみる青くなる。ロウくんが震える手で僕を指差した。僕を、と言うより、プリンを、だな。
小柳「…ウェン。それ、どうした?」
赤城「ん?このプリン?るべしょーに貰った!てかロウきゅんも食べる?東のクッキー。」
星導「あ。ちょ、ウェン、しーー…!言わないで!」
小柳「…ほしるべぇ〜?それ、俺のプリン。俺言ったよな。」
星導「…そうだったっけぇ〜?るべち、記憶喪失だからわかんなぁ〜い。」
ニコニコと続く会話。でも目が笑ってない。怖いって。ロウきゅんに関してはごめんね、マジで。
小柳「とぼけんな。めっちゃ笑ってたじゃねぇか。後で同じの買ってこい。あとウェン?ロウきゅんって呼ぶな。」
お、デイリー。
叢雲「なぁ、村にKOZAKA-Cやって。赤城も行く?」
どこからともなくカゲツくんがにゅっと出てきた。流石忍者だな…。
星導「仕方ない。行きますかぁ。」
赤城「僕も行くよ!4人の方が早く終わるし。いい?」
小柳「別に良いけど…。」
赤城「じゃ、レッツゴー!」
星導「……。」
村に着くと、結構でかい奴が3体、小さいいつものが40体程度いた。
叢雲「ん〜〜。20分くらいか?」
小柳「バカ。10分で行けるわ。」
星導「ごちゃごちゃうるさいなぁ。5分で行けるでしょ。さっさと始めるよ。」
叢雲「いや5分はないわ。」
小柳「はっ、だから10分だって言ってんのにお前らは…。」
赤城「早くしようよ〜。どうでもいいからさぁ〜。」
戦ってみると、オリエンスと全然違うと実感した。自分の事は自分でしろ、とでも言うように、一人一人で戦っている。味方からの流れ弾を避けつつ、華麗に攻撃している。
赤城「……撃てない…。回せない…。」
僕の武器は大型の剣なので、振り回したら村の建物が壊れる。高圧レーザーに切り替えるにしろ、周りの人やディティカのみんなに当たるかもしれない。
西は、東と違って昔風の場所なので、家も木製が多い。そんなところでレーザーを撃ったりしたら、村は全焼。村の人にも迷惑がかかる。
そう考え、少し離れて開けた場所に出る。ここなら何も壊せない。
赤城「はぁ……。せーの!おりゃ〜〜〜!!」
大剣を振り回して小さいやつを一掃する。粗方いなくなったので、でかい方を倒そうと村へ戻る。
星導「大丈夫?姿見えなかったけど。」
赤城「うん、大丈夫!それより手伝うよ。」
そう高く飛び上がり、大剣をデカいやつに叩きつける。デカいやつは痛そうに藻掻いている。少しバランスを崩してしまって、立ち直りが遅れた。そこに、ロウ君の刀が迫る。
ギラついた刃先がぐんぐん向かってくる。きっと流れ弾、そう分かっていても、咄嗟のことに対処できなかった。ちょっとビビっちゃったんだ。
叢雲「赤城!危ない!!」
赤城「は……ぇ…。」
その瞬間、身体が宙に浮いた。
星導「ふぅ。危ない…。」
どうやら、るべしょーのタコ足に助けられたらしい。
赤城「ごめん…ありがと…。」
星導「いいよ。どういたしまして。」
小柳「……。」
KOZAKA-Cを一掃し、帰路につく。まだ昼なので、僕は西の拠点についていくことにした。
赤城「はぁ…。」
正直、さっきの戦いで僕は足手まといだったと思う。ロウ君にも、るべしょーにも、カゲツ君にも迷惑をかけた。
叢雲「どうした、赤城。」
いつの間にか後ろにいたカゲツくんに声をかけられる。
赤城「カゲツきゅん…ごめんね、迷惑かけちゃって…。」
少し考える素振りをしてから、カゲツくんが答える。
叢雲「……赤城はあの状況でタコに守ってもらわな間違いなく死んでた。」
赤城「うん。みんなに迷惑かけた…。ごめん。」
叢雲「まだ話は終わっとらんよ。間違いなく死んでたけど、それがこっちでの戦い方。」
赤城「え…?」
叢雲「個人個人で全力で戦って、誰かがその攻撃を食らいそうになったら助ける。そういう戦い方がこっちの普通なんよ。だから、赤城をタコが助けたんは普通のこと。」
流石ディティカだな、と思う反面、僕は力になれていないと沈んでしまう。なんでだろう。いつもはもっと明るいのにな。
赤城「でも…、それを抜いたにせよ、僕何もできなかったし…。」
星導「ど〜せウェンのことだから、村壊しちゃいそうで戦えなかったんでしょ。」
赤城「はぇ!?びっくりしたぁ…。」
後ろからひょこりと声をかけてくるるべしょー。気配は?気配をどこに捨ててきたんだよ。
星導「ウェン、ほんと優しいからねぇ〜。大丈夫。西だって村くらいなら直せるよ。」
ああ、村のこと?とカゲツくんも口を開く。
叢雲「確かあの村、僕ら4回くらい全壊させてるよな。」
星導「うん。村壊した回数は小柳君1位だよね。」
赤城「…そっ…か。大丈夫か…。」
いや、村の人たちよく怒らないな。西の人たちは温厚なのかな。こっちなんか家壊れたら「弁償してください」の一点張りなのに。
叢雲「うん。それに、赤城もちっこいやつめっちゃ倒してくれてたやん。あれ、充分助かったで?」
赤城「うん…。」
星導「それに、別に小柳君も迷惑だとは思ってないよ。」
何故か、今の気持ちを話したくなった。この人たちは、このどうしようもない心のモヤモヤを受け止めてくれるって、そう感じた。
赤城「…オリエンスは、みんなで協力して、怪我がないようにって、なるべく街を壊さないようにって戦っててさ…。」
叢雲「うん。」
赤城「それで…、みんなと一緒に戦ってみて、目の前の敵に集中して1人で確実に倒してるから、僕、足手まといなんじゃないかって…。」
カゲツきゅんとるべしょーは真剣に聞いてくれてる。ロウくんは無言で数歩後ろを歩いてる。
赤城「僕、村が壊れるかもって、仲間を傷つけるかもって思って日和っちゃって、本気で戦えなかったし、結果足も引っ張っちゃって…。」
話せば話すほどネガティブに、心の奥の方が締め付けられるように苦しくなる。気づかない内に、声も小さくなっていた。
赤城「僕なんか全然強くない…。も、ヒーロー失格かなぁ…。」
叢雲「そんな事ない!!オリエンスの戦い方も、赤城の戦い方も、ちゃんとヒーローらしい。そんな自分を下げるようなこと言わんといてよ…。」
まっすぐに、鋭くも美しい紫と緑のオッドアイが僕を捉える。純粋な真正面からの言葉は、不思議と僕の心を軽くしてくれた。
赤城「カゲツくん…。」
星導「うん。ディティカはほとんど人間じゃないでしょ?人間らしい感情が欠落してるわけで。」
赤城「…?」
るべしょーが数歩前を歩きながら淡々と話す。
星導「…ライもそうだけど、村が壊れるかも、仲間を傷つけちゃうかもって心配したり、誰かを助けようと協力したりするって言う気持ち、人間らしくて美しいものだと思う。」
それに、と僕の顔をのぞき込み、クスリと笑ってつけ足す。
星導「知ってますか?人間って、無いものねだりなんです。自分に無いものを見ると欲しくなっちゃう。でも、ウェンみたいに「強さが欲しい」って強さを追い求めているときこそ、一番強くて、一番輝いてるんですよ?」
叢雲「そ!だから、ウェン達のそういう「人間らしい気持ち」は大事にしてほしい。」
赤城「……。人間らしい気持ち…。」
叢雲「ふふ、だいじょーぶ。」
星導、叢雲「「ウェンは強い。」」
星導「あ、ハモった。」
ずるいよ。ただでさえヒーローだよって慰めてくれたのに。そんなに力強く背中を押されたらさぁ…。
薄い水の膜が、じわじわと目に広がる。心がブワッと暖かくなって、嬉しい気持ちでいっぱいになる。ああ、カッコつけれないじゃん…。
赤城「うん…うん…。ありがと、2人とも…!」
叢雲「ぇあ!?ちょ、タコが泣かした!」
星導「え、お、俺!?ちょっとウェン、泣かないで…。」
赤城「ありがと、ありがとね…。」
自分に自信がなかった。不安だった。皆守りたいとか、街も守りたいとか、そんな欲張ったこと考えてて、生ぬるいこと考えててヒーローになれるのかって。そっか。人間らしい気持ち、か。
赤城「ありがと…。3人のお陰で、自信ついたよ。」
叢雲「3?」
赤城「ロウきゅんだって、僕がゆるい気持ちでヒーローやってたのを鍛えなおしてくれたしね。」
星導「ふふ、そうそう。ポジティブな方が楽しいよ。」
なんやかんやで東に帰る時間になった。ロウきゅんとはあれからあんまり話せなかった。3人とバイバイするのは寂しいけど、また来よう。
赤城「今日はありがとね、みんな。またいつか…。」
ああ、ロウ君とももう少し話したかったな…。
小柳「待て!」
赤城「?ロウ君、どうしたの?」
聞き返すと、もごもごと目線を不自然に逸らして何か伝えようとしているロウ君。
小柳「…刀、お前に当てかけてすまんかった。その、星導達も言ってたみたいに、ウェンにはウェンの強さがあるから…。そう、気を落とさないでほしい。」
不器用だけど、一生懸命僕のことを考えて伝えようとしてくれてる。
赤城「うん!ありがと、こやろう!また来るから、絶対に次こそは僕がロウきゅんを切ってやる!」
ロウ君は少し驚いた後、微笑み、いつもの仏頂面に戻って、
小柳「上等じゃゴレイ。…変に悩んだりするよりもソッチのほうが生き生きしてて俺も楽しい。あとロウきゅんって呼ぶな。」
星導「あ、小柳君デレた。」
叢雲「デレデレな小柳ロウ、デレ柳ロウ。」
小柳「あ?デレてねぇし。星導、プリン。忘れてんじゃねぇぞ。」
星導「…ま!そういうことだから!またオリエンスみんなでも来てねぇ〜!」
小柳「会話そらしてんじゃねぇぞ。」
叢雲「じゃ、またな。赤城きゅん?」
カゲツくんが軽く手を振ってくれる。僕も負けじと大きく振り返した。
赤城「うん!今日はほんとにありがとう、カゲツきゅん。」
小柳「あっちでも頑張れよ。」
るべしょーを羽交い締めにして、ロウ君も手を振る。
ようやく解放されたるべしょーがよたよたとこちらに近づく。
星導「プリン買いに行くので途中まで一緒に行きましょ。」
あ、やっぱ買わされるんだ。
赤城「あのね、るべしょー。僕はオリエンスだし、ディティカに入るつもりもないけど、」
星導「ん?今ディティカ拒絶のターン要った?」
赤城「wwでも、るべしょー達7人が同期で本当によかったなぁって思った。」
星導「うん。ウェンはオリエンスで居たい?」
赤城「もちろん。」
星導「じゃ、本部にもそう伝えとくね。…いや〜、実はライはオリエンス、ウェンはディティカの方がいいんじゃないかって本部が言うからさぁ〜。」
赤城「え〜!?ぜっったいオリエンスがいい!…でも、こんな日がたまに会ってもいいかもな。」
赤く染まった空を見上げる。ああ、ヒーローになって、オリエンスに入れて、みんなと出会えて、
赤城「良かった。」
後日談
赤城「みんな、ありがとう。」
拠点が笑顔に包まれる。
緋八「なんやウェン、デレ期か?(笑)でも、それは俺も思っとんで。ありがとうな。」
宇佐美「俺も。オリエンスに戻ってきてくれて良かった。ありがとう。」
佐伯「俺も。俺らは4人でオリエンスだもんね!これからも頑張ろ!」
赤城「うん!」
伊波「みんな、ありがとね。」
ピシリ、と拠点に静寂と動揺が走る。
小柳「……え?」
叢雲「おい伊波、大丈夫か?何があった?」
星導「まずいね…。東の研修中に何か悪いもの食べちゃった?」
伊波「お前らぁ……。人の素直な感謝をバカにしやがって!!」
星導「ライごめんってぇ!悪かったからハンマー振り回しながら追いかけてこないで!」
小柳「はは、乙(笑)」
叢雲「はぁ…。でも、それは僕らもやで!ありがとうな、伊波。」
伊波の動きが止まる。
星導「うん。ライがいないとディティカは終わるからね。」
小柳「ああ。いつも助かってる。」
伊波「お前らもなんか素直じゃね?ウェンパワーか…?」
小柳「…は?何、やるか?」
伊波「上等だこのやろー!やってやらぁ!」
あとがき
皆様初めまして。今回からMECHATU-A様の短編集を作らせて頂きます、翠蓮です。以後お見知りおきを。いや、お見知らなくても結構ですが。
さて、今回の話ですが、7割は後日談を書きたくて本編を書かせて頂きました。オリエンスはデレデレ、ディティカはツンデレ、みたいな関係、大好きです。(唐突)東も西も、違った良さがありますよね。
特に赤城さん(西Side)の方は、ディティカの個々の強さに心が折れる、という何とも人間らしい悩みが前面に来るよう作らせて頂きました。
伊波さんも、少しずつディティカの強さに慣れている、というのがまた仲間の良さを底上げするポイントだと私は思います。
長々と失礼しました。今後ともよろしくお願いいたします。
(2026/10/11)
コメント
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淡雪さんの新作、読ませていただきました〜〜!🌸 オリエンスとディティカの戦い方の違いがすごく丁寧に描かれていて、特に伊波くんとウェンくんがそれぞれの環境で「自分に合う場所」を見つける過程にグッときました…!伊波くんが「ディティカがいい」ってストンと落ちてくるシーン、そしてウェンくんが「人間らしい気持ち」って認めてもらって涙するところ、めっちゃエモかったです…😭💕 るべしょーとカゲツくんがウェンくんを励ます場面、何度も読み返したくなる…。オリエンスはデレデレでディティカはツンデレって関係性にもほっこりしました!続きめっちゃ気になります…!✨