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※初めて書いたノベルです。
※季節感なんてものはなかった。
3月。桜はまだ蕾。
これが満開になる頃には、ないくんは卒業してしまう。
「りーうらっ!」
ほんとに年上か、と思うような無邪気さで俺の名前を呼ぶのは、幼なじみのないくん。
本名、乾ないこ。高校3年生。
そんな、ないくんに密かに思いを寄せている俺は
大神りうら。高校2年生。
「わっ、ないくん!おはよ、」
と返すとないくんは「へへっ」と笑う。
はぁ……ほんと朝から心臓に悪い。
この無自覚天然がっ
「はぁ……もう卒業かぁ……。」
ふと、ないくんがつぶやく。
ないくんは、大学に合格したからこの春から晴れて大学生だ。
「そ、っかぁ……」
さみしいな……家が離れるわけじゃないから会えはするんだけどさ……
「もう、そんな顔すんなって〜w」
「ムグッ」
ないくんがほっぺをふにふにしてくる。
りうら、もう子供じゃないんだけど。
「いつでも会いに来て良いからね?」
それは、嬉しいけど……。
ないくんと一緒に居る時間は今と比べたら圧倒的に減る。
「じゃあ、大学凸ってもいい?」
冗談7割、本気3割(
ないくんが大学で余計な虫寄せ付けないか心配だし。
「え……ん〜、講義終わったら、ね?」
ないくんが少し笑いながら言う。
ほんと、優しすぎだって。
そう言うとこが好きなんだけどさぁあ……
「あ!時間!遅刻するぅ〜!!!」
ないくんが突然声を上げたと思ったら、全速力で走って行く。
それに急いでついて行く。
ふと目に入った桜は、ちらほら咲いていた。
こうやって、一緒に登校できるのも残りわずか。