佐野side
この時期になると、教師たちは少し忙しくなる
なぜなら……
「もうそろそろ体育祭かー」
そう、体育祭の準備があるためである
「最下位にだけはなりたくねぇな……」
「せやね……」
ここの学校では最下位になると、教師陣に罰ゲームという謎ルールがある
まじでくだんねぇことすんなよ……
「そういえば、晴明はブレザー着せられたよな」
と、秋雨が昔の体育祭後の話をした
「あー、最下位じゃねぇのに着せられたヤツな」
「あれ何で着せられとったん?」
「生徒の教育に悪いって、親からの苦情が耐えなくって」
「だからってそれやったら、尚更やべぇ奴じゃねぇかよ」
秦中の言う通り、ただのヤバいやつだ
まぁ、元々変人教師だったが……
「……というわけなので、最下位にならない程度に頑張ってください」
「へーい」
と、少し気だるげな返事が返ってきた中
「はい!」
1人だけやる気満々の返事が返ってきた
安倍、イベント事好きなのか?
「それじゃあ、人面岩準備班、備品用意班、テント張り班に別れて行動してな」
そういい、俺は教室を出た
その時
「佐野先生」
後ろから呼ばれ、俺は振り返った
そこには、備品準備班がおり
「あの、備品探すの手伝って欲しいんですけど……」
と少しモジモジしながら化け猫の生徒が言った
この後予定もなかった俺は、 備品用意班の手伝いをすることになった
「あ、ちょっと待って!」
安倍がみんなを引き止めた
みんな少しキョトンとした後、安倍は人面岩準備班の所へ行き、何かを話したあと直ぐに帰ってきた
「何話しに行ったんだ?」
と、1つ目小僧の生徒が聞いた
「人面岩準備班、山まで行って取りに行こうとしてたっぽいから、この学校のどこかの教室に人面岩が置いてあるはずだよって伝えたんだ」
と、少し照れながら言った
……ん?
なんで、こいつが人面岩が学校にあること知って
「さ、そろそろ行こ!」
と、俺の疑問を遮るように言った
意外とせっかちだな……
明晴side
あ、危なかった……
僕はほっと胸をなでおろした
まだばらすには早いからね
そう考えながら僕はみんなと備品を用意していた
というか、人面岩準備班山行かなくてよかった……
また迷子になられたらたまったものじゃないし
「あの時」よく帰ってこれたよなー
僕だったら一生山から出れない気がするよー
そうしたら、みんなが探しに来てくれたんだろうけど
「今は」そんなことないだろうし、迷わないように気をつけよ……
???side
晴、大丈夫やろか……
テントを貼りながら自分の弟、明晴を心配した
「明雨ー、次こっちー」
「はーい、今行くわー」
って、俺妖怪に慣れかけとるな……
別に悪いことやないけど
そういや、晴はなんで「また」この学校に行きたい言うたんやろか
まぁ、何となく分からなくもないが……
だけど、その時に何かあったとしたら
考えただけでゾッとした
「やっぱまだ怖いな……」
コメント
2件
全然大丈夫です。話すごく良かったです。次の話も待ってます。(*^^*)
最近のやつ短くてすんません……