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ヘックス「おーい3人とも準備は順調かー?」カチャカチャ

俺は自分の鎧を装備しながら3人が準備できてきているかを聞く。

のあ「ヘックスさん!この鎧重いです!」

えと「筋肉痛が….」

るな「全身痛い…..」

3人から不満の声しか返ってこなかったが準備自体は進んでいるようだ。

ヘックス「なら、鎧はチェストプレートだけでいいぞぉー。」カチャカチャ

のあ「やったぁ!」

のあの歓喜の声が聞こえてきた。相当重いのが嫌だったようだ。

ヘックス(よし装備し終わったな。あとはリュックを背負って…*よっこらしょっと*。)

自分の準備が終わった俺は3人の様子を見に行く。

3人は俺が朝食のあとに渡した忍者刀を見ていた。

ヘックス「3人とも使えそうか?」

えと「ああ、ヘックスさん。はいこれはあの武器と違って使えやすそうです。」

ヘックス(コイツらにあの時渡したの聖なる包丁だったんだよな。あれああ見えて重いからな、そりゃあれに比べたら使いやすいか。)

のあ「暗殺者が使ってそうな刀ですね。」

ヘックス「まあ、名前忍者刀だから実際使われてるかもしれないな。」

るな「るなたちアサシンになれるかな!」

ヘックス「少なくとも全身痛い!って嘆いている今のような状況じゃなれないな。」

るな「むぅ。」

ヘックス「ほっぺたを膨らますんじゃありません。」ペチッ….

俺は両手でるなのほっぺたを挟む。挟むとるなの口から空気が抜けて*プゥ*と音が鳴る。

えと「なんかヘックスさんがるなのお父さんみたいwwww。」

のあ「確かにそう見えますねwww。」

ヘックス「茶化してないで準備をする。」

俺は手を*パンパン*と叩き3人に準備を促す。3人は「はーい」と返事して準備に戻る。

ヘックス(お父さんか….俺たちハイブにはお父さんとゆう存在は居ないから実感がないがああゆうのがお父さんなのだろうか…..)




ヘックス「よし、じゃあ行くぞ。」

「「「はーい。」」」

俺たち4人は浮浪忍者の隠れ家から出て都市国家モングレルへ向かい始めた。

ヘックス「一応周りを警戒しながら行くぞ。ここら辺には野盗の集団がいたりHNの官憲が彷徨いているかもしれないからな。」

えと「官憲ってなんですか?」

ヘックス「簡単に言うと俺らのような逃亡した人間見つけて逮捕しにくる奴らだ。ソイツらに捕まったら俺は即刻処刑、アンタらはまたリバース送りだ。」

るな「警察みたい。」

ヘックス「だから警戒は怠らないでくれ。」

のあ「わかりました!」

えと「了解ー。」

るな「イエッサー♪」

ヘックス(返事に個性が出てるなぁ。)

ヘックス「ここからモングレルまで多分1日以上はかかるからそれなりに覚悟はしとけよ〜。」

えと「そんなにかかるの!?」

ヘックス「そりゃ俺たちの移動手段が徒歩しかないからな。ガルブルがいれば話は別だがな。」

るな「ガルとブルってなんですか?」

ヘックス「この世界に住む動物さ。奴らは荷物の運搬によく使われる動物だし上に乗って移動することも可能なんだ。」

えと「その動物たちって基本的には何処にいるんですか?」

ヘックス「野生のガルは砂漠地帯で見たことがあるがブルは見たことないな。まあ、買うなら遊牧民から買うしな。」

のあ「へぇ〜そうなんですね。」

ヘックス「そ。それにしても旅は長いんだ。よく俺が話してるから今日はアンタらの方から話題を出してくれないか?」

のあ「ヘックスさん、急にそんなこと言われても…..」

ヘックス「ゆっくりでいい、話す話題が見つかったら俺に話しかけてくれればいいよ。」

そう言うと俺は前を向き無言で歩き始める。

俺の後ろで3人はどんな話題を話せばいいか悩んでいる様子だった。

それは数分経っても変わらなかった。

ヘックス(しょうがない、俺から聞くか。)

ヘックス「なあ、3人とも。」

のあ「あ….はい。」

ヘックス「どうせならカラフルピーチのメンバーのこと俺に教えてくれないか?それと前に行った異世界の話も。」

えと「ええとそんなんでいいんですか?」

ヘックス「別にいいよ。少し興味があったからな。是非教えてくれ。」

るな「わかりました!のあさん、えとさん教えてあげましょう!!」

るなが元気よく2人に呼びかける。

のあ「わかりました。ならヘックスさんに私たちのことたっぷり教えてあげましょう!」

えと「異世界の話もね!」

ヘックス(これはたっぷり聞かされるな。旅の暇つぶしには丁度いいか。)

そして3人は俺にカラフルピーチのメンバーのことと異世界話をし始めるのであった。








のあ「….てことがあったんですよ!」

ヘックス「それで無事魔王を倒して自分たちの世界に帰ってきたんだな。」

えと「あの2人今どうなってるかな〜。」

るな「きっと幸せになってるよ!」

ヘックス「アンタらはその2人にまた会いたいと思うことはあるのか?」

るな「るなは会いたい!またいっぱいお話ししたい!」

のあ「私もです。」

えと「私もー。」

ヘックス「そうか、また会いたいか。」

のあ「ヘックスさんはまた会いたいって人いるんですか?」

ヘックス「俺がまた会いたい人か?うーんたくさんいるなぁ。」

えと「ならせっかく脱獄したんですから会いに行ったりしたらどうですか?」

ヘックス(……..)

俺は言うのか迷ったが言うことにした。

ヘックス「残念なことだが俺が会いたい人たちは軒並みもう死んでいるんだ。だから会いたくてももう会えないんだ。」

3人が俺の返事に少し戸惑う。

ヘックス(言わない方がよかったかな?)

ヘックス「ま、まあ、気にするな。もちろん生きている奴もいる。その内会いに行くさ。」

俺はすぐ自分の台詞にフォローを入れた。

のあ「そ、そうですね。」

えと「会えるといいですね….」

るな「……」

それでも3人の気まずい空気は拭いきれなかったようだ。これは俺の失言だな。今後はちょっと控えなければ。



そんなこんなで歩いていると霧が見えてきた。

ヘックス(きたか、フォグアイランドに)

そう見えてきたのは霧に包まれたフォグアイランドだ。このフォグアイランドの中に都市国家モングレルが存在している。

ヘックス「おーい3人ともフォグアイランドが見えてきたぞ。」

のあ「フォグアイランド?」

えと「あれですか?」ビシッ

ヘックス「そうあれ。」

るな「どれどれ?」キョロキョロ

ヘックス「このフォグアイランドの中に都市国家モングレルがあるんだが今日はここで野宿して明日フォグアイランドに入って行こう。」

のあ「でもまだ午後17時ぐらいですよ?」

えと「これぐらいの時間帯ならまだいけるんじゃ?」

るな「るなもそう思う。」

ヘックス「モングレルはフォグアイランドの中央に存在しているんだ。そこまで行くには少なくとも数時間はかかる。それにフォグアイランドについて3人に言わなければならない事があるからな。だから今日はここで終了だ。」

のあ「ヘックスさんがそう言うならわかりました。今日はここで野宿しましょう。」

えと「疲れてきたから丁度いいかもね。」

るな「じゃあ荷物地面に置きますね。」

3人はせっせと野宿の準備を始める。これから俺がどんな話をするかも知らずに。

ヘックス「ごめんな。」ボソッ

のあ「?ヘックスさん今なんか言いました?」

ヘックス「いいや、何も言ってない。俺は晩御飯の準備するから寝床の準備よろしく。」

えと「はーい。」

るな「任せてください!」

のあ「晩御飯ってなんですか?」

ヘックス「野菜料理とドライミート。」

のあ「やったぁ。」





「「「「ご馳走様でした。」」」」

のあ「お腹いっぱいです。」

えと「ヘックスさんって料理得意なんですね。」

るな「どっかで修行したんですか?」

俺は晩御飯の後片付けをしながら答える。

ヘックス「昔、教えてもらったんだよ。最低限の料理はできるようになっとけってな。結局ソイツが楽したいが為に俺に教えてただけなんだけどな。まあ、今役に立ってるから教えてもらってよかったって思ってるよ。」

るな「それはヘックスさんにピッキングを教えた人と同じ人ですか?」

ヘックス「ああそうだよ。」

のあ「へぇ〜そんな人がいたんですね。」

ヘックス「ソイツが結構困った奴でな、俺にめっちゃ面倒な事ばっかり押しつけてきたんだよ。今でも思い出すほどだ。」

えと「それだけその人の事が記憶に残ってるんですね。」

ヘックス「ま….そんな奴だったけど一応俺の命の恩人だからな。」

るな「そうなんですね。なんかヘックスさんの話聞いてるとヘックスさんの過去が気になってきます。」

ヘックス「俺の過去か?聞いても特に面白くないぞ?」

のあ「でも私も確かに気になります。」

えと「私も。」

ヘックス「全員俺の過去が気になるのか、わかったじゃあその内話すとするが今日は今から別の話をしなければならない。」

俺は晩御飯の片付けを終わらせ3人の方を向く。

のあ「そう言えばそんな事言ってましたね。一体どんな話ですか?」

ヘックス「この先にあるフォグアイランドについてだ。」

えと「フォグアイランドについて?」

るな「なんかあるんですか?」

少し呼吸を長くしてから3人に話始める。

ヘックス「まずは謝らせさせてくれ、すまない。俺は3人にある生物の存在を教えずにここまで来させてしまった。」

のあ「‘ある生物‘の存在?」

えと「それは一体何ですか?」

ヘックス「フォグマンと言われる種族のことだ。」

るな「フォグマン?」

ヘックス「ああ、そのフォグマンは俺のようなハイブの見た目をしている。」

のあ「そうなんですね。」

えと「でもなんでそのフォグマンの存在を今私たちに伝えたんですか?」

俺は3人の目を見ながら答える。

ヘックス「そのフォグマンが生息しているのが俺たちの目の前にあるフォグアイランドだからだ。」

るな「じゃあこの先にそのフォグマンがいるんですか?」ビシッ

るながフォグアイランドの方を指差しながら聞いてくる。

ヘックス「ああ、そうだ。そしてこのフォグマンは人を食べる。」

「「「!?」」」

3人に顔が一気に変わる。

のあ「人を食べる!?」

えと「カニバルと同じ食人族なんですか!?」

ヘックス「そうだ。」

るな「なんでそんな存在がいることを今まで教えてくれなかったの!?」

3人の顔が一気に近くなる。

ヘックス「えっと….最初何処行くか決める時に言おうとは思っていたんだが、カニバルの話して3人ともああなったからフォグマンの話したらあの家にずっと籠るんじゃないかと思ってわざと言いませんでした…..」

3人が絶望した顔になり地面に深く倒れる。

のあ「この世界に安全な場所は家しかない….」

えと「終わった。私たち終わった…..」

るな チーン

ヘックス「えっとごめんな。」

そのあとも3人はずっと絶望している様子で俺は暫く話しかける事ができなかった。

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