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「王様。今日はなにをされるんですか?」
「今日は見回りとおらふの稽古。」
「え、稽古って…今日でしたっけ?」
「毎週水、金、日曜日でしょ。忘れたの?」
「うぅ…だって…。王様の稽古キツイんですよぉ…。」
「おらふが自分の身を守れるようになるまで稽古は続けるから。それに、おんりーでいいっていってるじゃん。」
「それは…だって、王様だし。命を救ってもらった恩人だし。」
「別にそんなの気にしなくていいんだけど?」
「僕にとっては【そんなの】じゃないんですぅ〜!
それより、見回り!いいんですか?」
「話そらされたなぁ…。ま、行ってくるね、おらふ。」
「行ってらっしゃい!」
…
…王様は王様の仕事以外に騎士団の団長をしている。
だから、本来団長がやる見回りの仕事も、王様がやらないといけないという異例の自体。
それだけ今の王様は才能がある…じゃなくて。とても努力しているのだ。
王様はなぜか【才能】という言葉を嫌う。
才能に頼らないで、自分の手で地位を掴みとった王様は、流石だ。
歴代で1番支持率がいいというのも、頷ける。
女性からの支持は、半分ぐらいは顔だと思うけど…。
王様は誰もが認める超絶イケメン。
顔が良くて、頭が良くて、戦いも強くて、性格も優しくて…。
そんなの、惚れるしかないでしょ!!
かくいう僕も何度か落とされかけている。
しかも本人は無意識…!
ぐぬぬ…。
まぁ、こんな話は置いといて…。
仕事しないと王様に怒られちゃうからね〜。
言っとくけど、怒ったら怖いからね?
ずっと無視される。
悲しすぎるよぉぉぉ!
ということで仕事やります。
仕事…といっても掃除ぐらいしかやることはない。
料理は料理人が、勉学を教えるのは、教師が。
掃除は清掃員が…って、やることないじゃん!
まぁ執務室の掃除は僕がやるんだけど…。
皆優秀なんだよなぁ…。
ここの屋敷はアルバイトなどは雇っていない。
基本的には固定メンバー。
まぁ、僕がいないとき何回かアルバイトを雇ったらしいけど、
王様の所持品が盗まれただとか、
料理に媚薬を入れられたりだとか…。
色々大変だったらしいから募集をやめたらしい。
イケメンも大変だ〜。
「おらふ、掃除終わった?」
「あ、イケメン!おかえりなさいませ。」
「…王様呼びでもなくなったの?」
やば、さっきまでイケメンって言ってたから…。
「…ちゃんと、おんりーって言ってよ…。」
あ、1個言うのを忘れていた。
普段はツンツンな王様だが、たまにデレが出る。
今がそれだ。
「え、あ…。」
「じゃないと…。」
じゃないと?
「クビにするからね?」
…はい、デレじゃなかったです。ツンツンです。
「わかりました!えっと…おんりー。」
「うん!それでよし!後敬語とタメ混ざってるから、タメ口でいいよ。」
「もうなんか、友達みたいになってるけど…。」
「…!友達、友達みたいになった?」
「え、うん…?」
「じゃあ、そうして。」
「わかった…。」
まぁ、王さ…じゃなくて!
おんりーはなにか訳ありっぽい。
無理に聞き出そうとはしないけど、
いつか言ってほしいな。
騎士団長である限り、いつタヒぬのかもわからないのだから。
ちなみに、料理人はおおはらMEN。
教師はドズル。
清掃員はぼんじゅうる。
という人を雇っている。
皆フレンドリーで、すぐに仲良くなれた。
僕はここで1日を過ごすから、お小遣いみたいなものしかコインは貰わないけど、雇っている人には当然給料がある。
そこそこ貰えているらしい…。
ぼんさんが言うには、1ヶ月分で家を1個買えるぐらい、だそうだ。
すごい…。
「おらふ、稽古やるよ。」
「あ、うん!…」
わすれてたぁ…。稽古だ…。
…
「じゃ、おらふ。ここに氷魔法を撃ってみて。」
そういって、王、…おんりーは、防御魔法を展開する。
「うん、!」
「【氷】氷柱!」
ドゴォォォン
「け、結構よかったんじゃない…?」
「うーん、まだダメだね。魔力が四方八方に分散してる。氷柱の場合、もう少し1点に集中させて撃つといいかも。」
「やってみる!」
支持が的確でわかりやすい、流石すぎる!
「【氷】氷柱!」
ドゴォォォォン
「…うん。さっきよりはまし。」
「【まし】かぁ…。」
「…でも、最初と比べれば、見違えるほどだよ。
通常の村人としての護身用なら大丈夫だけど…。
なんたって、王様の側近なんだから。
俺を守れるぐらいにならないとね?」
「無理だよぉ…団長に勝てるぐらいって…。」
「無理じゃないよ。1歩ずつ、ゆっくりでいいから。」
「…うん。せやな!」
「…それって…。」
あぁ、やっちゃった!クセで西方の言葉を喋っちゃったぁぁ!
この魔法都市、ライはドズル国の東方に位置する都市。
僕が今使ったのは西方に位置するジャスという国の言葉である。
そしてライとジャスはめちゃくちゃ仲が悪い!だからその国の言葉を喋るのはほとんど禁句…。
ましては王様の前で!
「ごめん!僕、黙ってたんだけど、西方から逃げるために東方に来て…。ダメ、だよね…いたら…。」
「…」
おんりーは黙り込む。
やっぱりダメなのだろうか。
「おらふくん。そういうの俺、嫌いだなぁ。」
嫌い…なのか。そうだよね。そりゃ_。
「そうやって、自分を卑下するところ。」
「え…?」
「別に俺、そんなの気にしないよ?
もともとなんて関係ないから。
むしろここに逃げてくれなかったら、
俺、寂しくてタヒんでたかも。」
やっぱり
「だから、ありがとう。」
優しい。
「ま、稽古はここまでにしよう。MENのところに行って今日のメニュー聞いてきてくれない?」
「うんっ!」
タッタッタッタ…
「猫おじ。敵軍の進路はわかる?」
シュンッ
「東方を発進してから南側に遠回りして向かってきております。
ですが、これは俺が調査しなくても_。」
「……やっぱり、おらふを取り戻しに?」
「…はい。」
「そう、いつかはこうなるってわかっていたし、先手を撃とう。
できるのならば明日に、敵軍拠点地に向かう。」
「かしこまりました。」
「いつもありがとう。猫おじ。」
「いえ、当然ですよ。副団長として。」
「そんなことないよ。君は、この国で1番優秀だ。」
「そんな事はありませんよ。この国には、おんりー様がいますから。」
「ふふ、ありがと。もういいよ。
明日まで、体を休めて。」
「かしこまりました。」
シュンッ
おらふ、君が言わなくてもわかっているよ。
君が、東方の王子だということ。
君と僕は仲良くしてはダメだということ。
コメント
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おらふの「せやな」からのバレそうシーンと、おんりーの「自分を卑下するところが嫌い」って返しにグッときたよ。稽古で的確なアドバイスする姿もカッコいいし、最後の「君は東方の王子だ」って展開は心臓掴まれたわ…!これからどうなるのか気になりすぎる🔥