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いいね2000越えってマジですか…?

皆さんありがとうございます…!

続きですが…期待外れだったり想像してたものと違ったらごめんなさい…


ソ連×アメリカ

アメリカ病み


人間→アメリカのこと

吸血鬼→ソ連のこと








☭視点



人間が急に動かなくなった。死んだとかじゃない。ただ、過去の記憶を……遡って見ている、ような感じだ。どこか遠くを見つめているから。


☭「……おい?聞こえてるか?」


????「………。」


声をかけるも反応はなかった。

……大丈夫か、こいつ。

そう思っていたら、人間が現実こっちに戻ってきた。

起き上がろうとしてきたから、俺は人間にまたがるのをやめた。

するとこいつは、俺の方へ来る……のではなく、部屋の扉の方へ向かっていった。


☭「……おい、何してんだ?逃げる気か? 」


????「………ちがう。ただ、しににいくだけ。」


歩きながら、 淡々と、こいつは言った。感情がこもってないような、諦めているような声だったが、そこには必ず死ぬという強い意志がこもっていた。


☭「……俺の庭で死ぬなと言ったはずだが?」


そう返すと、あいつはドアノブを持ったまま、こちらに振り向くことなく、返事をした。


????「…だったら、ここから、このやまからでていく。ちがうばしょで、しぬから。」


????「だから、おねがいだから…もう……しなせてくれっ…!!! 」


ガチャンッ!タッタッタッタッ!


あいつはそう叫んで、勢いよくこの部屋から飛び出して行った。


☭「……」


……何があいつを、ここまで死に執着させているんだ?

不意にそう思った。

人間が死にたくなる原因に多いのは……いじめか?それとも……社会が辛いから?

ぐるぐると考え込んだが、まあ、分かるはずもなく。


☭「……しょうがない。」


俺は両肩を回し、呟いた。


☭「少し鬼ごっこでもしようか……」


☭「なぁ、ニンゲンくん。」


この時の俺の顔は、好奇心狂気に満ちた笑顔を浮かべていたことだろう。





🇺🇸視点


タッタッタッ……!!



自分の足音だけが廊下に響く。かれこれ走って数分。当たり前のことだが、出口は見当たらない。俺はあの吸血鬼に運ばれてきた身だから、この館の構造を知らない。……だから………


🇺🇸「ころしてもらわなきゃ、あいつに……!」


??「誰が誰を殺すって?」


🇺🇸「!!」


俺は咄嗟に振り返った。そこには、余裕そうな顔でこちらに歩いてくる、吸血鬼がいた。

俺は捕まると思い、吸血鬼に背を向けてまた走り出した。


??「ちょっと待て。」


吸血鬼が俺を呼び止めた。俺は動きを止めて首だけを後ろにするように振り向いた。


🇺🇸「…なに…」


??「俺と鬼ごっこをしないか?」









🇺🇸「はぁっ、はぁっ、はぁっ…」


先程とは違い、自分の息遣いだけが聞こえる。そして、遠くからはあいつの歩く音がする。

一体、どれだけ走れば…どれだけ走れば、俺は解放される?死なせてくれる?

………あいつは、俺に鬼ごっこをしようと提案し、「俺の興味が薄れたらお前の勝ち」だと言った。それから、多分2時間ぐらいたった。俺がなんで走れているかは分からないが、いつあいつの興味は薄れるのか、ということしか俺は考えられなかった。


🇺🇸「ッ、はッ、はっ、はぁっ!」


今になって息が苦しくなってくる。足も痛くなって、その場で足を止めてしまいそうになる。


??「……」


けど後ろからは、あの吸血鬼が追ってくる。

もう、逃げ道なんて……


??「……




飽きた。」



🇺🇸「…えッ、」


う、そだろ?今、こいつ、なんて……


??「…はぁ……」


後ろから追いかけてきていた足音が止まった。

吸血鬼が、足を止めたらしい。

俺は吸血鬼がもう追ってこないと思い、その場で膝をついた。


🇺🇸「ッげほっ、けほけほっ……」


足が痛い、喉も痛い、息があまり吸えなくて苦しい。俺は倒れ込んでしまった。


??「…」


けれど吸血鬼は俺の方へ歩いてきた。

あぁ、騙されたんだ。

そう思った。もう走る体力もないし、抗おうと思う気力も湧かない。



…もう、どうでもいいや。生きることも死ぬことも、俺には決められなかった、ただそれだけ。



酷いよね。あんだけ死にたいと思うほど追い詰められたのに、死のうとしたら生かされるなんて。



俺は目を閉じる。疲れがどっと出てきて、そのまま意識を手放す。意識が完全に落ちる瞬間、あの吸血鬼の


??「捕まえた。」


なんていうふざけた声が聞こえた。





続く

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