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コメント
1件
お疲れさまです、寺島あおいです🤍 今回は「誇り」という言葉が本当に胸に響きました。ジュリーの「その背中をあの子たちに見せられる?」という問いかけが、三人それぞれに違う形で刺さっていく構成が巧みだなと。一祟が琴音に「自分を大切にすることも強さ」と伝える場面、唯我が美鈴に「お前は強い」とだけ残して戦場へ消える潔さ、公太が翔・良平の姿に「忘れてたもの」を取り戻す流れ——どれもキャラの心情が丁寧で、最終決戦への期待が一気に高まりました。続き、楽しみにしています🌷
公太たちが基地の扉に手をかけた――その瞬間。
ジュリーのデスクから、鋭いアラームが鳴り響いた。
ビーッ! ビーッ! ビーッ!
「……何?」
ジュリーは眉をひそめ、モニターを操作する。
次の瞬間、画面に映し出されたのは――炎と爆煙に包まれた戦場だった。
アスファルトは砕け、衝撃波が街を揺らす。
そこには、公太の子分である翔と良平。
そして、一祟の妹・琴音。
さらに、美鈴の姿まであった。
傷だらけになりながらも、それぞれが必死にモンスターへ立ち向かっている。
「……翔……良平……」
公太の声が震える。
「美鈴……なんでここに……」
唯我も信じられない表情で画面を見つめた。
「……琴音」
一祟は拳を強く握り締める。
ジュリーは静かに言った。
「見なさい。」
「あなたたちの仲間が、命を懸けて戦っている。」
三人は黙ったままだ。
「彼らは、あなたたちより弱いかもしれない。」
「でも、決して逃げない。」
「……今のあなたたちより、ずっと強い心を持っている。」
その言葉が、三人の胸を深く刺した。
「本当に、それでいいの?」
「その背中を、あの子たちに見せられる?」
公太は足を止めた。
唯我は静かに目を閉じる。
一祟は妹を真っ直ぐ見つめる。
重い沈黙。
だが、その沈黙の中で――
消えかけていた炎が、再び燃え始めた。
「……行くぞ。」
公太が呟く。
「……ああ。」
「はい。」
三人は同時に基地を飛び出した。
その背中を見送りながら、畑中が小さく笑う。
「ジュリー、お前……」
ジュリーは肩をすくめた。
「たまには、こういう役も悪くないでしょ。」
一祟
爆音が鳴り響く戦場を、一祟は全力で駆け抜ける。
胸にあるのは、ただ一つ。
妹・琴音。
「琴音……どうか無事で。」
やがて視界に映ったのは、息を切らしながらも戦い続ける妹の姿だった。
「はぁ……っ!」
少林寺拳法の型は崩れていない。
だが、一祟には分かる。
もう限界だ。
「琴音!」
妹が振り返る。
「お兄ちゃん……!」
その瞬間――
巨大なモンスターが背後から牙を剥いた。
「危ない!!」
一祟は一瞬で距離を詰める。
拳に神威を込める。
ドォン!!
拳はモンスターを吹き飛ばし、巨体は地面を転がっていった。
「もう大丈夫。」
一祟は静かに笑う。
「お前は十分頑張った。」
琴音は涙をこらえながら叫ぶ。
「もっと強くなりたい!」
「お兄ちゃんみたいに!」
一祟は優しく肩に手を置く。
「琴音はもう十分強い。」
「でも、自分を大切にすることも強さなんだ。」
琴音は小さく頷いた。
「……分かった。」
一祟は妹の頭を軽く撫でる。
「僕は行く。」
そう言って戦場へ駆け出した。
琴音はその背中を見つめ、小さく呟く。
「お兄ちゃん……やっぱりすごい。」
唯我
唯我は美鈴のもとへ駆け寄る。
「なんでここにいる。」
美鈴は迷いなく答えた。
「唯我に追いつきたいから。」
その真っ直ぐな瞳に、唯我はわずかに目を見開く。
「……こんな場所でか。」
「うん。」
「私は守られるだけじゃ終わりたくない。」
二人は並んで戦う。
しかし、美鈴は徐々に限界を迎えていた。
そこへモンスターの爪が迫る。
ガキィン!!
唯我が刀で受け止める。
「もう十分だ。」
「まだ……!」
それでも足は震えていた。
唯我は敵を一閃で倒し、静かに言う。
「帰れ。」
「ここから先は俺が行く。」
美鈴は悔しそうに拳を握る。
唯我は少しだけ笑った。
「……お前は強い。」
その言葉だけ残し、爆煙の中へ消えていく。
美鈴は呆然とその背中を見送った。
公太
公太は翔と良平のもとへ急ぐ。
その途中――
少女がモンスターに追い詰められていた。
「間に合え!!」
翔と良平が先に飛び出す。
必死に時間を稼ぐ二人。
だが、限界だった。
モンスターが爪を振り上げる。
「やめろォォ!!」
公太が飛び込み、拳を叩き込む。
ドゴォォン!!
モンスターは吹き飛んだ。
「兄貴!」
翔と良平が叫ぶ。
「少女を連れて逃げろ!」
二人は少女を抱えて避難する。
公太は一人でモンスターを迎え撃つ。
「終わりだァァ!!」
渾身の拳。
モンスターは崩れ落ちた。
翔と良平は深く頭を下げる。
「ありがとうございました!」
公太は照れくさそうに笑う。
「当たり前だ。」
空を見上げ、小さく呟く。
「……ありがとよ。」
「忘れてたもんを、思い出させてくれて。」
そして再び戦場へ駆け出した。
忘れていたもの
三人は、それぞれの戦場で気付いた。
忘れていたものに。
公太は、翔と良平の姿を見た。
恐怖に震えながらも、人を守るために前へ出る二人。
「……情けねぇのは、俺の方だった。」
唯我は、美鈴の剣を見た。
不器用でも、決して諦めない一太刀。
「……俺は、立ち止まっていただけだった。」
一祟は、琴音の瞳を見た。
「お兄ちゃんみたいになりたい。」
その一言が胸を貫く。
「……守りたいものは、ずっと目の前にあった。」
三人は基地へ戻る。
誰も言葉を発しない。
だが、その胸にはもう迷いはなかった。
敗北の悔しさではない。
仲間への想いでもない。
それは、自分たちの”誇り”。
その炎は、誰にも消せない。
――最終決戦が、始まる。