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え?最高に神作ですやん?? 続き待ってます!!
(zmside)
今日は朝飯を抜いたからか少し体調が優れない。頭がガンガンするし少し腹が痛い。遅刻するよりかはましかと思ったが、走ると汗がじんわりと染みて逆に寒気がする。うちの学校エアコン付かんのおかしいやろ……。
俺は急いで教室に入り席に座った。
間に合ったは良いものの、教室の方がより蒸し暑く目眩がする。寒いのか暑いのか分からない。鳥肌が立ってきた。
すると、汗を流しながら机に突っ伏した俺を見て、クラスメイトの1人が「大丈夫ですか?」と聞いてくれた。自分で言うのもなんだが俺は体が頑丈だ。もう2年は病気にかかっていない。きっと大丈夫だろう。
「大丈夫やで、ありがとうな」
そう言って自分の体調を誤魔化した。
1時間目は物理。教室移動めんどいなあ。そう思いながらふらふらと教室を出て廊下を歩いた。
(にしても、やっぱ暑いな…)
シャツの第1ボタンを開け、袖を肘までまくる。頭がガンガンと痛い。さらに視界が二重になる。やばい。俺は壁に頭を付け目を瞑った。このまま眠りたい。窓から生暖かい風が吹く。風を肌で感じてまた少し寒気がする。
(はよ治ってくれ……)
そう考えていると、後ろから聞き覚えのある声がした。
エーミール「ゾムさんじゃないですか。」
急に話しかけられてびっくりした。しかもエーミールや。俺は今ある元気を振り絞って声を出す
「おう、昨日ぶりやな」
エーミール「そこで何してるんですか?」
「いや、ちょっとな。なんも無いで」
エーミール「少し青ざめて見えますよ、大丈夫ですか?」
そう言い、エーミールは俺の方へ歩いてくる。
エーミールが自分のおでこに手を当てながら俺のおでこにもそっと手を当てる。目と目が合う。突然の事に俺の肩が反射的にビクッとする。
エーミール「ああ、やっぱり熱がありますね。保健室行きましょう。」
「おう…。ありがとう」
逆らうことも出来ず、エーミールに手首を掴まれて俺は引っ張られる形で保健室に向かった。
《保健室》
エーミールが俺をベッドに寝かせる。
「すまん、迷惑かけて。 」
そう言うとエーミールはニコッと笑い
「全然大丈夫ですよ。それよりもゾムさんの体調が心配です、」
と言った。
エーミールの言葉は全てが本当に聞こえるから不思議だ。心の底からそう言ってくれている気がして、俺は少し赤くなる。
エーミール「じゃあ、私は図書館に行ってきます。」
そう言ってエーミールは保健室を出ようとする。
俺は咄嗟にエーミールの手を掴んだ。
エーミールは水色の目を丸くさせ
「どうしました?」と言う。
「いや、何でもない、 」
掴んだ腕から手を離し、自分のした事を恥じた。自分でも何故掴んだのか分からないが、行って欲しく無いと思った。それだけだ。
エーミール「直ぐに戻ってきますから、大丈夫ですよ」
エーミールの大丈夫という言葉に強い思いをかけてしまう。この感情はなんなのか、不思議な感覚だ。
「俺が読みそうな本も借りてきてや」
エーミール「えー、ゾムさんはどんな本読むんですか笑」
「んー、最近はアクション漫画とかやな、あのアクロバティックな感じがええんや!」
そう言うとエーミールは目を細めて笑う。
エーミール「漫画は無いですから!」
「あー、ないんか〜」
エーミール「じゃあ、私が好きな本を紹介しますね。」
エーミールは嬉しそうな声色でそう言い、保健室を後にする。
「おう、行ってら」
エーミール「行ってきます!」
エーミールが振り向きざまにこちらを向いてニコッと笑う 。
(可愛いなあ。)
素直にそう思った。
保健室は唯一エアコンが付いていて、湿った空気を打ち消すように清々しい風がこちらに吹いてくる。
少し寝たおかげか体調が良くなってきた。もう10時か、エーミールが帰ってくるまで待つかな。ちょっとサボりたいしな。
俺はそう思いながらまた目を閉じて眠りについた。
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zm編少し続きます