テラーノベル
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お茶を飲みながら彼は描いている漫画の話しをしてくれた。
どんな作品でどういう思いを込めているかや、雑誌に掲載されるコンテストの為に今どんな思いで制作しているか等。
最初会った時に聞いてはいたが同じ制作者として考え方や発信したい思いが似ていて改めて驚きもあるがとても嬉しかった。別々の道ではあるが同じ時に同じ思いを持って制作に真摯に取り組めるなんて心強かった。
1時間くらいであろうか。私達は作品に対する思いを話し合いカフェを出た。
とても楽しく有意義な素敵な時間だった。
私たちは駅に向かって歩いた。
遊園地に行く道すがらそして園内では手を繋いでいたが カフェに入り一度手を離してしまったので また手を繋ぐのはちょっと恥ずかしかったし彼もそう思っていたのだろう。
私は繋ぎたい手をギュっと握りしめ着いては欲しくない駅へと歩いて行った。
駅の改札が見えてきた。
楽しかった時が一変しいよいよ最終ミッションを切り出さなければならない。
意を決して私は切り出した。
「今日は本当に楽しかった〜。ありがとうございました。良い思い出になりました。
お互いそれぞれ制作頑張っていきましょうね!またもしいつか何処かで会うことあがれば完成した漫画見せて下さいね!」
あー良かった。
最終ミッションクリアだ。
明るくきちんと言えた事にホッとした。
今日で最後という意思表示は伝わってるはずだ。
しかし私の言葉の最後の方が車のクラクションでかき消されたような感じもしたが隣で話していたのだからまぁ聞こえただろう。
「こちらこそ楽しかったよ、ありがとうな!
また近々連絡するよ。今度こそはお花プレゼントしないといけないからな!」
私は一瞬立ち止まってしまった。
「由布ちゃん、どうかした?大丈夫⁉︎」
「あ、はい大丈夫です…」
幸か不幸か私の言葉が聞こえていなかったようだ。
それか聞こえていないフリをしたのかもしれない。
(また会えるんだ…)私は素直に嬉しかった。
お花のことも。
そして駅につきそれぞれ反対のホームなので
改札を入ったところで別れた。
少し歩いてなんとなく振り返ると彼はまだ立ち止まっていて手を振っていてくれた。
3つ目の最終ミッションが私の心の中から完全に 消えてなくなった瞬間だった。
コメント
1件
**第12話「消えた最終ミッション」読み終えたわ!** うわあ…切ないけど温かい回だったな。 「今日で最後」って決意して明るく別れの言葉を伝えたのに、相手には全然伝わってなくて「また会おう」って言われちゃうこのすれ違い、なんかリアルで心がぎゅっとなった。 「また会えるんだ」って素直に嬉しそうな由布ちゃんの心境の変化もいいし、振り返ったら彼がまだ手を振ってたっていうラスト、映像が浮かぶようだった。 3つ目の最終ミッションが消えた瞬間、すごく好きだわ。