「お兄さん、だぁれ?」
純粋無垢な少年の様に問い掛けた彼の身体を離した
もう。彼の中からは何も感じない、きっと、もう
此れが本来の彼の姿。心が取り残された儘身体だけが成長してしまった彼の純粋な心の部分
「…………君のね、恋人だよ」
そんな甘い関係では無い、でも記憶がない事をいい事に一つだけ嘘を付いた
どれだけ愛しても、焦がれても愛されないのは…分かって居るのに…
「なにそれ?」
「何でも無いよ」
耐えられない程、眠ってしまいたい
「莫迦、本当に………莫迦、………」
無機質な電子音だけが響く病室、太宰治は項垂れた
君を助けてあげられるのは、愛してあげられるのは彼等だけで自分は出る幕もないと思い知らされた気がした
「君を愛して止まないのに、」
其の言葉は届く事のない
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コメント
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真逆のゴゴちゃんの記憶喪失!!太宰さんの片思いか〜。ゴゴちゃんを救えるのはドス君とシグマ君だけなんだよね…