はぁぁぁぁぁぁ……ねぇ、クリスマスだよ……もう嫌だ……早く終われ……
はい、すみません えぇ、皆様が尊い尊い甘々クリスマスのストーリーを出してる中なんですけど、私は世の中の人間への腹いせとして、シリアスなのを書くと決めていた訳です(あんま伸びないんだけどね💦)
ということで中太&織太でーす!
いってらー
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12月25日 10︰00PM
探偵社でのクリスマスパーティーを、国木田の尽力によりきっちり9時半で終えた太宰は、のらりくらりと帰路に着いていた。
大通りは煌びやかなイルミネーションで飾られており、幸せそうな恋人たちが沢山通り過ぎて行く。
昔はそんな恋人たちを見ると少し羨ましくもなったが、今年は自分にも相手が居ることを、太宰は少し嬉しく思った。
少し前から付き合い始めた、元相棒兼現恋人の中原中也だ。彼とは、お互いの組織でのパーティーが終わった後、2人で過ごす約束をしている。
ポートマフィアのパーティーが終わるのは零時頃になるので、太宰はいつもの場所へ向かった。
「Lupin」と書かれた看板を下げた小さなバーの中に入り、いつもの場所に座ると、マスターが3つのグラスを太宰の前に並べた。
太宰は、グラスが3つなことに少し複雑な感情が頭を過ぎったが、今日は特別な日だと思い、呑み込んだ。
そうして酒を飲みながら、いつものように昔のことを思い出す。
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4年前 12月25日
いつものバーで、いつものメンバーで、今年もクリスマスを迎えていた。
「それじゃあ全員揃ったことだし、クリスマスパーティーを始めるよ〜!」
太宰が溌剌とした声でそう言うと、織田がぱちぱちと手を叩いた。
「で、太宰くん、今年のクリスマスは一体何をするのですか?」
安吾が少し呆れたような表情でそういうと、太宰はよくぞ聞いてくれたと言わんばかりの輝いた目で、
「コスプレさ!」
と言い放った。
織田は持ち前の天然で、
「ふむ、それは面白そうだな」
と安易に提案を呑み込んだが、安吾は後ろに倒れそうになっていた。
「ちょ、ちょっと待ってください!」
「ん?どうしたんだい安吾」
「コスプレって…サンタの…ですか…?」
「そうだとも!」
安吾は深い溜息をつき、頭を抱えた。
「男3人でそんなことして何が楽しいんですか…」
「やってみなければ分からない」
「そうだとも!何事も挑戦しなくてはね!」
安吾はさらに深い溜息をつき、分かりましたよ…と、提案を呑んだ。
太宰はとても嬉しそうな顔をして、
「マスター!サンタの衣装!」
と、カウンターでグラスを拭いていたマスターに注文をした。
安吾は、そんな物置いてる訳ないでしょうと呆れたが、マスターが奥から3人分のコスチュームを出して来たので、目を向いていた。
「やっぱり織田作似合う!!思った通りだよ!」
「そうか?期待に添えたなら良かったが。太宰も似合っているぞ、やっぱり太宰は何を着ても似合う」
「ッえへへ〜そうかい?嬉しいなぁ」
「はいはいそこイチャイチャしない!」
「ふふ、なんだい安吾、羨ましいのかい?」
「なっそんなんじゃありませんよ!」
「ふふふ、安吾も似合っているよ」
「あぁ、眼鏡をかけたサンタというのも悪くないな」
「そ、そんなこと…ありませんよ…」
「ああっ!安吾照れてる〜」
「顔が赤いぞ、大丈夫か?」
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「あぁ、そうそう、ここで安吾がつっこんで、私は笑って織田作は頭にハテナを浮かべてたんだったなぁ」
ついこの間のことのように鮮明に思い出すこの思い出を、太宰は1人微笑しながら思い出していた。
「あぁ、まるで走馬灯でも見ている気分だよ」
酒を1口だけ口に含み、瞼を優しく閉じた。
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「それじゃあ僕はこれで失礼しますね」
プレゼント交換まで一通り終えた後、安吾は席を立った。
「えぇ〜、もう帰るのかい?」
「えぇ、用事が在りますので」
「そうか、なら仕方がないな」
「そうだねぇ、なら仕方がないね」
太宰は少し残念そうな顔をしながらそう言った。
安吾は地上への階段に足をかけた時、何かを思い出したのか、あぁ、そういえば、と言い、太宰と織田の方を振り返った。
「今日はありがとうございました、楽しいクリスマスでしたよ」
と微笑みながら言った。
「あぁ、俺もだ」
「私も〜!」
3人はお互いに手を振り合った。
安吾の気配が消えると、織田は太宰に、
「誰か大切な人が居るのだろうか」
と、先程帰った安吾の話を持ち掛けた。
太宰は少し微笑みながら、
「そうかもしれないねぇ」
と答えた。
だがこの時太宰は、自分の中で違った答えを出していた。「安吾は気を遣ったのだ」と、…
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そんなことを思い出していると、いつの間にか時計の針は11時半を指していた。
これはまずい、と思い、3人分のお金を置き、マスターにご馳走様、と言うと、太宰は足早にバーを出た。
大通りを歩いていると、まだ余韻が残っているのか、先程の続きの記憶が、頭の中を過ぎる。
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安吾が帰り、2人きりになると、太宰の誘いで街の中を歩きに出掛けた。
「わぁ〜綺麗だねぇ」
「あぁ、そうだな」
太宰は純粋無垢な子供のような目をして、イルミネーションを見ている。
「ちょっと織田作、どこを見て言っているんだい」
イルミネーションではなく太宰の瞳を見ていた織田の視線に気づき、太宰が恥ずかしそうに目線を逸らした。
「ダメだったか?」
「いや、そうでは無いけれど…」
「ならいいな、」
「ッッ///織田作の馬鹿…」
太宰が照れながら、織田の腹を優しく殴ると、織田は優しい目で太宰を見つめた。
「…………ねぇ織田作、好きだよ」
暫く歩いていると、唐突に太宰がそう言った。
織田は少し同様した様子だったが、すぐに落ち着いた。
「…珍しいな、太宰がそういうことを言うのは」
「…あははっそうだねぇ…イルミネーションにでもあてられたかな」
「そうかもな、毎回そう素直だと良いんだが」
「えぇ〜?私はいつでも素直だよ!」
「そうか、なら今度安吾にも伝えてやるといい」
「ッッ……そ、うだね」
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ちょっと疲れたんでここら辺で終わらせていただきます…続きはちゃんとクリスマス終わるまでに出すから…!あと下手なのは許して、ほんとに
あ、あと、𓏸𓈒 𝙼𝚎𝚛𝚛𝚢 𝙲𝚑𝚛𝚒𝚜𝚝𝚖𝚊𝚜𓍄𓂃𓈒*!!!!
そんじゃバイバイ
コメント
126件
マスターやるやん???男3人でクリスマス過ごすのも尊いが、サンタコスはもう....ね?尊い以外に何があるんだw太宰さんの告白伝わってない感じ?😭せつねぇ。あと表現力神やな!やっぱオムレツ様尊敬!長文失礼w ❄⛄️*°🤍𝙼𝚎𝚛𝚛𝚢 𝙲𝚑𝚛𝚒𝚜𝚝𝚖𝚊🎅🏻🎁
言葉遣い、表現の仕方、ネタ全てが最高すぎるというかマスターサンタコス持ってるのはナイス、切ない....まぁ織田作は恋愛面では鈍いからなぁ太宰さん....中也と付き合ってる、内心くっそ最高なんだけど織田作でも良かったなぁって思ってしまう。想いが伝わってないのってめっちゃ切ない、。続き楽しみにしてます!