ポツポツと雨が降る
雨が町を灰色に染め上げ街灯に明かりが灯る
白と灰色のグラデーションが私を危険と安全で満たしてくれる
雨の中で軽くステップを刻むように歩く
傘はささずに雨の奏でるリズムを聞く
ゆで卵を作っていたんだった、と昨日の自分に感謝しながら帰る
気付いたら家の前にいた
適当に着替えキッチンに立つ
冷蔵庫からタッパーを取り出し調味料を取る
タッパーのフタを開けガタガタとしたゆで卵を取る
自分にしては上出来だ半分以上取れたこともあるのだから
醤油、砂糖、みりん、鶏ガラ、食べるラー油、生姜を適当にゆで卵につける
周りからはなんちゃって料理と言われる
一口かじると生姜の味が口いっぱいに広がる他のものも外せない
卵を頬張りながら窓を見る
止む気配のない雨が町をハイイロに染め明かりとともに町を一つの作品のように染め上げていた
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