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家を出、空を見上げるとまるで俺を嘲笑うかのように太陽がカンカンと光っている。最近は、晴れが多い。ドアの鍵を閉める。
「はぁ〜」
大きなため息をつき俺は駅へと向かった。
駅につくと、それなりに人が混雑していた。そこまででもないが。時計を見ると7:24そろそろ通勤ラッシュの時間帯だ。俺は人混みが苦手なため早足でホームに向かう。
『電車が参ります。』
発車標にそお文字が光る。10秒位たち電車がやってきた。
『プシュー』
ドアが開いた。席は幾つか空いていたが、俺は座らずドアの付近に立った。すぐ隣に人が座っているのは落ち着かないのだ。
『プシュー』
ドアが閉まった。目的の駅までまだ数駅あるため俺はカバンからスマホを取りだした。
『ピロン』
スマホの通知音がなった。マナーモードにするのを忘れていた。通知を見ると『昨夜未明○○市で女性の遺体が発見されました。遺体は……』
殺人事件か物騒だな。まあ、事件があった方が俺にとっては好都合だがな。
……
『次は○○駅○○駅お出口は右側です。』
さっきの事件が怒った市だな。
『プシュー』
ドアが開き10人ぐらいが入ってきた。俺は邪魔になると思い反対側のドアに移動した。すると1人の男がこちらに近づいてきた。背は俺より少し低く170cmぐらいで紺色のパーカに黒いジーパン。フードを被っていて目元はよく見えないが散らかった髭や跳ねた髪の毛、毛穴の開いた肌、丸い豚鼻、見た感じ好印象を持てる顔では無いことは分かる。俺は少し男との距離を取り目を逸らした。
「……」
「……」
背後から視線を感じる。さっきの男だろう。まあ、この感じスリだろう。
「……スッ」
「ガシッ」
俺は忍び寄る男の腕を掴んだ。
「グアッ」
男が逃げようとするため、俺は腕を掴む手にめいいっぱい力を込めた。
「いいか今から三つ約束しろ。逃げるな。俺に力で勝てると思うな。一言も喋るな。これが出来たら次の駅で逃がしてやる。」
男は首を縦に振った。余り騒ぎにしたくないのだろう。
……
『次は□□駅□□駅お出口は右側です。』
男はホットしたような顔をした。
「お疲れ様。」
「ボキッ」
「ウグァッ!?」
俺は男の腕の骨を軽く折った。力を加減したからひびくらいで済んだろう。
「うるさい。声を出すな。」
男は歯を食いしばっている。
「何だ睨むな。俺だって意味もなく人の骨を折るようなことはしないさ。」
「…なん…でだ。」
「……すぐ分かる。」
『プシュー』
ドアが開き俺は男の腕を離した。男は、すぐさま電車から降りていった。