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「わかりました。すぐ用意するね」
お茶漬けの支度を始めたら、
「雫……ありがとう」
って、椅子から立ち上がって、キッチンにいる私を後ろから抱きしめた。
「ちょっと祐誠さん……」
「いつも俺のわがまま聞いてくれて」
「何言ってるの。こんなのわがままのうちに入らないよ」
「感謝してる。毎日、毎日……」
何年一緒にいても、こんな風に私を愛おしく思ってくれる。
「どうしたの? 祐誠さん、疲れてる?」
「疲れて……ない。だから雫と……したい。今、ここで」
キッチンの1番奥。
祐誠さんは私を壁に押し付けた。
そして……
私を見つめて「雫の色っぽい声聞きたい」って、甘えたように囁いた。
「ダメよ。こんなところじゃ。正孝が2階にいるんだから」
「嫌だ……少しだけ」
本当に今日は駄々っ子みたいな祐誠さん。
私は、体全部をとろけさせるような魅力的な声にゾクゾクした。
エプロンを取り去って、ブラウスのボタンを外す。
そして、それを肩から後ろに脱がせ、私の胸の膨らみに手を触れた。
気づけばブラも無くなって、祐誠さんの舌の刺激に身をよじらせた。
たまにあるんだ、こんな風にいつもと違う時が、仕事で何かあったのかな?
きっとストレスが溜まってるのかなって思うけど、私を抱くことで少しでも何かがラクになるのなら、私はこの祐誠さんの激しく情熱的な愛撫を受け入れようと思ってる。
でも、それは単なる「きれいごと」で――
本当は私も、ただ祐誠さんに抱かれたいと願ってる。
こういう時、どうしようもなく淫らな女になってしまうことが自分でも恥ずかしい。
興奮の波は、だんだん下へと向かって……
「祐誠さん、ダメ……そんなことしたら……」
言葉とうらはらに、心では「もっと、もっと激しくして」って、一生懸命ねだってる。
「雫、綺麗だ」
「あっ……あぁ……っ。ダメ、私は……もう若くないんだから」
祐誠さんの大人な指は、悪戯に何度も私の中に入ってくる。
「年齢なんて関係ない。いつまでも雫が綺麗なのがいけないんだ……こんな風に俺を欲情させて」
「そ、そんなこと……」
「雫が淫れる姿、もっと見ていたい」
祐誠さんは、私を容赦なく攻め続ける。
「もう、ダメっ、ああっっ……私……ああんっ!」
口を押さえても、そこから我慢できない声が漏れ出す。
私は……
絶頂を迎えた自分の体を支えられなくて、ペタリとフローリングに座り込んだ。
「雫、いつまでも……君は可愛い。これからもずっと、俺を悦ばせて」
ぐったりとした私の唇に、祐誠さんはニコッと笑って優しくキスを落とした。
年齢を重ねても、こんな風に2人ともお互いの体を求め続けてる。
それは……
私達夫婦にとって、愛情確認の行為でもあった。
いつまでも美しい体の祐誠さんに抱かれ「私は愛されてるんだ」って、泣けるほどにそう思った。