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ルシアの回想シーン(2012年。舞台はミャンマー連邦共和国にある
ヤンゴン国際空港にて
エルビラ一家はアメリカフリーク州で事前にミャンマーの伝統衣装であるロンジーを着ており、母親ルシアと娘ガエルは女性用のロンジーであるタメイン。ボリークア出身の父親パズは男性用ロンジーである、パソを着ていた。『パナッ』というスリッパも一家全員で履きながら移動。
そしてフリーク州空港から18時間以上かけてミャンマーにあるヤンゴン国際空港に辿りついた。
この時期は雨季の影響からか少し小雨程度の雨が降っていた。
ルシア(当時4歳)『父ちゃん、母ちゃん。この服通気性がいいね。ミャンマーの気候に合うから。』とパズ『でしょ?これから神聖な場所に行くから一緒にタクシーに向かうわよ。』ガエル『ここからチャイティーヨー・パヤーまで4時間かかるけど、お前ぇら我慢してくれよな。』
そう言って3人ツカツカ歩き、空港の外にあるタクシー乗り場に向かった。ガエルとルシアだけは転倒防止のため、タメインの裾を両手で持ち上げながら歩いていた。
日本のタクシー文化と違って自動ドアで開く仕組みではないので、後ろから3人で「スッ」とドアを開けて入っていた。ガエル『チャイティーヨー・パヤーまでお願いします』
運転手『了解です。』 そう言ってタクシーを利用して4時間以上かけてモン州にあるチャイティーヨー・パヤーに向かうのだった。
運転手『外国の方ですね?』と冷静に話しかけるのだった。パズ『そうなんです。アメリカフリーク州から来ましたわ。』運転手『確かあそこは東京フリーク区の姉妹都市なんですね。ミャンマーは初めてなのですか?』ガエル『いいえ、アタイら2人は娘のルシアを授かる5年前に行ったくらいですから』
このように短いやり取りを経て麓のキンプンに辿り着いた。タクシーでパヤーの山頂には行けないため専用の巡礼トラックに乗り換えるためだった。
運転手『お代は48000ミャンマー・チャット(MMK)でお願いします』パズは財布から『ジャラジャラ』と音を出しながら紙幣と一緒に『はい、これで』と運転手に渡した。
運転手『ピョイッ クー パイッ バー セー』と別れの言葉を告げてエールを送っていた。
ルシアの心の声『良い旅をって意味か』と考えていた。
※48000ミャンマー・チャット(MMK)は日本円で約3600円程の金額だと言われています。
キンプンの雰囲気は村のような街並みで少し暑めの気候だが、人々は買い物や食事を楽しんでいる様子だった。
食べ物はミャンマー料理特有の発酵やスパイスが複雑に絡み合うアジアンテイストな匂いが漂っていた。
ルシア『ねぇ見て。動物の骨が売ってるところもあるけど買わない?私大好きなの…』
ガエル『あれは魔除け、漢方薬に使われるものだが、今はそれを買うどころじゃねぇよ…お前ぇのその好奇心は否定しねぇが今目指すのはチャイティーヨー・パヤー行きのトラックに乗ることだ。』
ルシアが悔しそうに『わかったよ、母ちゃん』と言って家族3人で青いミニトラックバスに乗り、山頂であるチャイティーヨー・パヤーまで向かっていた。
このミニトラックバスは日本のバスとは違って窓やドアがない仕組みだった。
理由としては一般的なトラックの荷台に何人もの乗客がすし詰め状態で押し込むスタイルだからである。そのため窓がない完全な吹き抜けとなっている。
そして山頂に向かい、運転手はこう言った。
運転手『しっかり捕まってください、外国人たちのみんな!!アトラクションの気分でお楽しみにください!!』とアドバイスをして山道を猛スピードで駆け上がり、無事に聖地に辿り着くのだった。
1時間後。ここから3人がチャイティーヨー・パヤー入口の門前に辿り着いた。門前には守り神として巨大で荘厳な2体の**『チンシー』**が置いてあった。
※チンシーとはミャンマー版狛犬、およびシーサーみたいな守り神だと言われています。
ルーツを辿ると古代バーラトの獅子像の信仰が日本の狛犬、シーサー、ミャンマーのチンシーに大きな影響を与えています。
ガエル『おい、いいかお前ぇら…『郷に入れば郷に従えって言葉を忘れんじゃねぇぞ…そしたら靴と靴下を脱ぐぞ』と言って3人一斉に脱いだ。ルシアとガエルはタメインの裾を持ち上げながら脱いで、『パナッ』を置く下駄箱に置いた。間違いがないようにマッキーの黒ペンで小さい紙に『ELVIRA FAMILY IN AMERICA FREAK STATE 』というメモ書きを靴の上に3人で貼り付けるのだった。
そして3人は裸足の状態で階段を登りながら3人は何気ない会話をしていた。
ルシア『アメリカフリーク州にあるフリーク・パヤーにあるチンシーみたいだね。デケェし神聖な感じだね。』と驚くこともなく前へ進んでいた。
パズ『そうよね。母国にあるフリーク・パヤーはミャンマー仏教なのよね。』
ルシア『そっか。パヤーがついてる言葉はミャンマー語の影響ってことね。**『チェディ』**とは違ぇんだね。』
ガエル『チェディはタイ仏教における仏塔を指す言葉だぞ。そうは言ってもタイとミャンマーの共通点の一つがテーラワーダ信仰に厚いことで知られていることは間違ぇねぇからな』
そう言って音を立てないように『スッスッ』という感覚で歩いていた。床下は暑くもなく冷たくもなくパヤー様の力が宿っているような不思議な感覚だった。
ガエル『ルシア。なぜ靴と靴下を脱ぐか覚えているか?』
ルシア『神聖な場所で土足で足を踏み入れるから。日本で言うと靴を履いたまま家に上がるのと同じ感覚ってことだね。さらにミャンマーでは頭は神聖な場所。足は不浄とされているからパヤー様の前では足先と足裏を隠すようにすること』
ガエル『お見事だ。これから長ぇ距離になるがな。静かにするんだぞ。大声叫んでいるマナーがクソ悪ィKY外国人扱いされたら嫌だろ』
そう言ってヘトヘトしながらも上り坂を登り、無事にチャイティーヨーパヤーと言う聖域に到着していた。
コメント
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お疲れ、黒屋ムラサキさん!第49話読んだわ。 ルシアちゃん一家のミャンマー旅行、めちゃくちゃ細かく描写されててビビった。ロンジーやタメインの着こなし、裸足で歩く文化、キンプンの市場の匂いまで感じられるのすごい。特に「アトラクション気分で!」の運転手の台詞、ガチ体験者ならではだなって思ったわ。 ただ回想シーンが長めで、今後の本編どう動くのかマジで気になる。4歳ルシアの視点で異文化体験するの好きだから、次も楽しみにしてる🔥