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翔太と阿部がハワイへ発った日、久しぶりに照に誘われて飲みに来た。
照が翔太にゾッコンなのはわかっていたし、翔太のことで何度も苦しんでいたのは知っていたから、労いたいとも思って、複雑な心境ではあったが俺は照の誘いに乗った。
💛💜「乾杯」
まるで『献杯』とでもいうような口調でグラスを合わせる。そして、照はいつもよりも明らかに早いペースで度数の高い酒ばかりをどんどん胃に流し込んでいった。
気持ちは解るので黙って見守っていたが、目が据わりだしたところで流石に言った。
💜「照。もうほどほどにしとけよ」
💛「酔えない……。すいません、もう一杯同じのを」
💜「いやもう十分だって。すみません、お会計お願いします」
💛「ふっか。大丈夫だから」
そう言って、さらに二杯追加し、会計を済ませて店を出た。
外は小雨。
春先の柔らかい雨は、俺たちをなんとなくしんみりさせた。
酔えない、と言ったわりに照の足元はふらついている。タクシーを待って、大きな照の身体を車内になんとか押し込むと、俺も隣りに乗り込んだ。 照の家には何度か遊びに行ったことがある。大体の場所を運転手に伝え、後は記憶を頼りになんとか照の家に着いた。
玄関口まで照を支えながら歩く。照は何も言わずに黙ったままだった。眠たいのかもしれないなと思った。鍵を取り出そうと照のポケットを探る。ズボンには入ってなくて、ジャケットの胸ポケットに手を差し込んだ時、俺は急に照の腕の中に閉じ込められた。
💛「翔太」
💜「俺は翔太じゃないって。とにかく中入るぞ」
胸ポケットに入っていた鍵を差し込み、ドアを開ける。もつれるように入ると、段差に足を引っ掛けた照が倒れ込んできて、そのまま上から押し潰されそうになった。
動けない。
💛「翔太……」
繰り返される翔太の名前。
流石に俺の気持ちも考えろと言いたくなって、照の顔を見たら照の目から涙が溢れていて、俺は何も言えなくなった。
💜「照……」
切ない胸の疼きと、照を想う気持ちが声に乗って、熱っぽい響きを生んだのかもしれなかった。
照がおもむろに唇を重ねてきた。
💜「………んっ。…おいっ……」
💛「ずっとこうしたかった……翔太…」
狡いかもしれないが、俺は少しだけキスに応えた。照が嬉しそうにした。
別にもうどっちでもいいや、照とキスできるんなら……。
そう思った。
阿部と翔太を見ていて。そして、涼太と佐久間を見て。そんな愛の形が成立するのだと、ずっと胸にモヤモヤしていた想いが急に整理された。ああ、俺も俺の気持ちを成就させてもいいんじゃないかと今は思う。照の心の隙間になんとか入り込みたい。
💜「ちょ、照…?」
照のキスはどんどん深くなっていき、照の大きな手が俺の服を脱がしにかかった。ジージャンを脱がされ、ロンTの腹の部分から胸を撫でさすられた。
💜「ちょ、ちょ、ちょ、ひかるくーん???」
照の手はそんな甘っちょろい声では止まらない。勃ち上がった乳首がコリコリと弄られて、そしてその指が照のだと思うと、無性に気持ちよくなって声が出た。
💜「あっ……ひかる……んっ…」
💛「んふっ。やっぱり可愛い声出すね……翔太は」
💜「はっ…舐めちゃだめだ……」
胸の先端を照の舌がちゅうちゅうと舐める。
男の真っ平な胸を愛撫していて嫌じゃないのだろうか?俺は、気持ちいいけど…。
ついでに俺のあそこも勃っている。照のものと思われる場所もしっかりと反応していた。
💜「このまま…するの?……照………?」
流石に怖くなって、聞いてみたら、急に照が脱力した。
💛「………すぅ……」
💜「えっ?寝た?マジ???」
なんとも中途半端な幕切れだった。
💜「どけよ照!!そして起きろ!!!」
それからどんなに叩いても揺すっても、照は起きなかった。俺は腹も胸も出したまま、照に乗っかられて、玄関先で朝を迎えることになった。