テラーノベル
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夜の底を走る各駅停車の電車に揺られながら、僕は雨宮さんから受け取った古ぼけた原稿用紙と、黄泉國さんが遺したあのルービックキューブを交互に見つめていた。
雨宮さんは、その場所に二番目の編集者がいると言った。
だが、地名も名前も書かれていない『極夜の街、眠らぬ観覧車』という一文だけで、日本のどこにあるかもわからない場所へがむしゃらに向かうわけにはいかない。
僕は手帳を開き、これまでの「冥探偵」としての彼の日々と、遺された手がかりを繋ぎ合わせるように思考を巡らせた。
手がかりは、手の中でカチリと音を立てて止まったルービックキューブだ。
よく見ると、揃っているのは「青」と「白」の2色だけ。これを見て、僕は黄泉國さんが以前、事務所で世界地図を眺めながら言っていた妙なボケを思い出した。
『助手くん。日本の都道府県の旗というのは、実によくできています。例えば、白地に青いマークは、、、いや、あれは青地に白いマークでしたかね。とにかく、北の方に行けば行くほど、デザインが寒そうになるんですよ』
あの時はまたいつもの適当な雑談だと思って聞き流していた。けれど、違ったんだ。
「青地に白いマーク」。
気になってスマホで検索してみると、それはまさに「北海道の道旗」のデザイン(七稜星が描かれた青・白・赤の旗です。)そのものだった。キューブの「青と白」は、北の大地を指す彼なりのメッセージだったのだ。
「だとすれば、極夜の街というのは……」
極夜とは、太陽が沈んだままになる現象。つまり、日本で最も緯度が高く、冬になればあっという間に太陽が沈んで「最も夜が長くなる街」――北海道の札幌を意味している。
そして、「眠らぬ観覧車」。
日本のほとんどの観覧車は夜間に消灯するが、札幌のビル屋上にそびえ立つあの有名な観覧車は、深夜になっても消灯せず、夜の街を照らし続けている。
「……間違いない。札幌の、すすきのだ」
あの人が遺した一見くだらないボケのピースが、今、完璧な一本の線となって繋がった。
僕は次の停車駅で勢いよく飛び降り、北へと向かう深夜便の切符を手配するために券売機へと走った。あの人が遺した未完の物語の、真実の第二章がそこから始まるのだと確信しながら。
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昨日内容4つくらい書いたのさ!
誤字は報告ですよ?
コメント
4件
おかげで寝不足!
いやもう待って待って待って!!😭💕 ルービックキューブの青と白から北海道の道旗に繋がるの、天才すぎか!!!しかも極夜→札幌、眠らぬ観覧車→すすきののノ御前って伏線完璧じゃないですか?!助手くんが「あの人のボケが繋がった」って気づくシーン、こっちも鳥肌立ったよ… しかも昨日4つも書いたってマジ?!?!爆速すぎんか!!!でもそれだけ熱中できる作品に出会えたってことだし、誤字報告までありがとうございます💞次の展開が楽しみすぎて眠れない案件です…✨
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