5階、男が立っていた。男は殴られ屋。男は週5日そこに立っていた。「なぐられや たくさんなぐってください笑」男はそう書かれた看板を持っていた。男は殴られた。
次の日男はそこにいた。「なぐられや たくさんなぐってください笑」その看板を首から下げていた。男は殴られた。
次の日少年はそこにいる。「なぐられや たくさんなぐってください笑」その看板を首から下げていた。少年は殴られた。
次の日少年は今日もここにいる。「なぐられや たくさんなぐってください笑」その看板を首から下げ少年は涙する。少年は殴られた。
次の日少年は青くつらい涙を流し立っている。「なぐられや たくさんなぐってください笑」看板を首から下げ少年は今日も涙を流す。少年は殴られた。
三度目の太陽天気は快晴しかし少年の顔は曇り模様少年はそこに行く。「なぐられや たくさんなぐってください笑」その看板は首輪のよう、また涙する。少年は殴られた。
次の日少年は覚悟する。このままではいけない。少年はもうそこには行かない。「なぐられや たくさんなぐってください笑」看板を下げた少年はもういない。少年は自由を手に入れた。
次の日少年は笑っていた。少年はもうそこにはいなかった。少年は幸福につつまれ笑顔でいた。少年が看板を下げることも泣くことももうない。周りの人間は涙する。
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