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数日後、ベラルーシはいつものように家でゴロゴロしていた。
突然、ドアがノックされる音が響く。
「……誰だろう?」
リビングのソファに座っていたベラは、立ち上がってドアへ向かった。
その時、ドアが勢いよく開かれ、明るい笑い声が聞こえてきた。
「やっほー! 俺の愛する彼氏とその妹さん〜!」
ドアの前に立っていたのは、なんとも嬉しそうな顔をしたフィンランドだった。
ベラは目を丸くして、すぐに顔が真っ赤になる。
「え、フィンランドさん!? どうして、ここに……?」
フィンランドはニコニコしながらベラに近づき、軽く肩を叩いた。
「あー、なんかロシアから、ベラが悩んでるって聞いたから、心配で来ちゃったんだよ!」
「悩んでるって……そんな、ちょっとしたことで……」
ベラは慌てて顔を背けるが、フィンランドはすっかりお構いなし。
「まあまあ! 恋愛の悩みって大事だからね! ほら、俺の愛するロシアと、その妹さんにこっちに来てもらったんだから!」
「早速、ちょっとお茶でもしながら、話し合おうじゃないか!」
ベラは恥ずかしさで顔を真っ赤にしながらも、ふと視線を向けると、リビングのソファに座っているロシアの姿が目に入った。
ロシアは、少しだけ苦笑しながらフィンランドの無邪気な振る舞いを見守っている。
「フィン……まさか、こんなことになるとはな……」
フィンランドはにっこりと笑いながら、ベラに向かって両手を広げた。
「でも、大丈夫! 恋愛に悩んでいる妹さんに、しっかりアドバイスするから!」
ベラは目を丸くしたまま、思わず口を開いた。
「ま、まさか、そんなこと……」
フィンランドは楽しげに笑いながら、すぐにお茶を淹れ始めた。
「さあさあ、話してみなよ! 俺の経験から言わせてもらえば、恋愛なんて思い切りが大事だよ!」
ロシアが口を挟む。
「ああ、でもフィン……あんまり無茶なアドバイスはすんなよ。」
「はは! 大丈夫だって! 俺、しっかりサポートするから。」
ベラは、どうしても笑ってしまう。
あまりにも自然に、フィンランドとロシアが仲良くやり取りしているのを見て、逆に心が落ち着いた。
そして、ベラはフィンランドに言う。
「……私、エストニアのことが好きなんです。」
フィンランドは目を輝かせて、手を叩いた。
「おおおお、いいじゃん! エストニアは素敵な子だよね!」
ロシアは、フィンランドの反応に少し呆れながらも、ベラの手を握った。
「そうか。なら、何も心配いらねぇな。」
そして、フィンランドは軽く肩をすくめながら、笑顔で言う。
「それじゃあ、後は自分の気持ちを大切にして、思い切って伝えちゃいなよ! それが一番だよ、妹さん!」
ベラはその言葉に、少し勇気をもらったような気がした。