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翌日、俺は酒場に向かった。気分転換も兼ねている。俺は久しぶりの自由を謳歌しているのだ。でも気は抜けない。狐面の上からストローでちゅーちゅー吸ってる。ストローは酔いが回りやすいからな~。俺下戸だから注意して飲まねえと……。
カウンター席に座って限りなく0に近い度数の酒を飲んでいると、ふと人の気配を感じる。
「ここ、空いているかしら」
「あぁ、どうぞ」
「ありがとう」
ちらりと横を見ると、そこにはテンガロンハットをかぶった黒髪の女性がいた。
……え? ニコ・ロビンでは??? オワァ、え? うける。え? 俺遭遇率高くない??
心の中でそんなことを思いながら、俺は平然を取り繕ってまたカウンターの方を見て酒を飲む。
「あなたはどうしてここに?」
「旅の途中でね。少し休息を取ろうと思って」
「そうなの」
いやあ、俺ってなんでこんな色んなキャラに遭遇するんだろうか。運がいいのか悪いのかわかんねぇな……。
「あ、そうだ。アラバスタにはカジノがあるらしいんだが、お姉さん、場所知ってる?」
「えぇ。レインベースの方に行けばあるわ。案内しましょうか?」
「本当? それは助かるな」
わざわざ俺がクロコダイルがオーナーを務めるカジノに行くのは普通に金が欲しいからである。労働もするけどな、少々の遊びも必要だろ?
それから俺はニコ・ロビンに案内されてレインベースにあるカジノ、レインディナーズへとやって来た。
入口のドアを開けると、中は賑やかな音楽が流れていて、多くの客で溢れかえっていた。ルーレットにトランプゲーム、スロットマシーンなど様々。テンション上がるなぁ。
「案内ありがとう、お姉さん。またどこかで会えたらよろしく」
「そうね、またどこかで、狐さん」
そう言って、俺はニコ・ロビンに手を振ってカジノへと足を踏み入れた。
「……あれ? そいやロビンって支配人じゃね……?」
支配人直々に案内させたんか? 俺は……
「…………」
俺は考えるのをやめた。