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付き合うまでのお話。

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付き合うまでのお話。

17 - 朝。

♥

51

2023年06月03日

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「ん…」


朝か。

どうやら昨日はそのまま寝てしまったようだ。腕の中にはふわふわ頭のこいつがいる。まだ寝ているみたいだ。俺の腕を抱いて寝ている。なんというか…


「猫みたいだな…」










「誰が猫だよ」

「うおっ、起きてたのかよ」

「はよ」


腕の中からするりと抜けて俺の顔を見る。まだちょっと眠そうで、まぁ俺も眠いんだけど。寝たのが遅かったから正直まだ寝ていたいところだ。


「今何時?」

「もう8時になるけど」

「チェックアウトは?」

「9時」

「あんま時間ないな」


もぞもぞと布団から出て、眠い目をこすりながら着替えをしている。どうやら帰りの電車も寝て帰りそうだな。帰ったら写真の編集と…洗濯と…やることが多いな。そう思いながら俺も帰る準備をする。


「えおえお」


俺に背中を向けながら、呟くように名前を呼ばれた。


「どうした?」

「今日、なにか用事ある?」

「帰ってから?ねぇよ」

「そう…それならさ…」


俯き加減でこちらを振り返る。どうしたんだろう、少し顔が赤い気がするけど…


「今夜、泊まっていい?」

「えっ…」

「なんていうか…まだ一緒にいたいし…」


初めて聞く台詞に驚きを隠せなくて、思わずその顔を凝視してしまった。


(うわー…顔真っ赤…)


「そんな素直な言葉、皆が聞いたらどんな反応するんだろうな」

「うるせぇ、お前にしか言わねぇよ」

「じゃないと困る」

「てことで、行くから、お前んち」


照れ隠しなのだろう、俺の返事も待たずに勝手に決めてしまった。マイペースだな、ほんとに。そんなところもやっぱり好きなんだけど。俺も期待していたことだったから、あろまから誘われるなんて願ったり叶ったりだ。










「あー、良い旅行だったな」


窓からの景色を眺めながら、あろまが伸びをする。

あ、今いい画になりそう。


「あろま」

「ん?」

「そこ、手ついて外見ててくれる?」

「いいけど、なに?」

「待ってて」


俺はバッグからカメラを取り出し、海を背景にそのシルエットを何枚か撮った。スタイルがいいから、やっぱり写真を撮ると映えるんだよな。


「うん、ありがと」

「見せてみ?」


さっき撮った写真をみせるべく、カメラを渡した。すると、満足そうな顔をして俺の顔を見る。


「ほんと、俺のこと好きな」

「う…まぁ…はい」


好きな人のプライベートが今、俺の手の中にある。今までにない満足感だ。


「行こうぜ」


まだ窓の外の景色を眺めているあろまの手を引く。


「また来ればいいよ」

「ん」


窓からの潮風がふわっと香る。来たときと同じ、大きな荷物を持って、その部屋をあとにした。





To Be Continued…

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