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おお、第59話読み終えたわ! リヴァレー、まさかの顔見知りでびっくりした〜(笑)水の精霊との契約シーン、めっちゃ神々しくてかっこよかった! エラリスが魔力の波長を合わせるって設定も良いな。ゼフィリアとニティアのやりとりも相変わらずでほっこりしたわ。 ネタバレになっちゃうけど、リヴァレーがフィニスの胸に飛び込むところ、可愛すぎて吹いた🔥 アルテアさんも参戦して撫でられてるし、カオスな野営準備、続き楽しみ!
『ねぇねぇ見た見た?私だって凄いでしょ!まぁあの子も”多少は”やれるみたいだけど、私には及ばないわよね!』
「はぁ〜?!何言ってんのよ自分1人じゃ何もできないくせに!」
フィニスの周りをくるくると飛び回りながら、ニティアを横目でチラ見しているゼフィリア。ニティアもニティアで顔を赤くしながらフィニスの耳元で騒いでいた。
「……いや、でも本当にびっくりしたわ……何をしたんだ?」
そんな2人を無視し、近づいてきたエラリスに尋ねると……
ヒョイっ
『それはね、ってあ!ちょっと!!』
エラリスはゼフィリアの襟を摘み上げて答えた。
「圧縮した空気を一気に解放させて、魔力を込めた矢を射ったんだよ。当たる時に矢に込めた魔力は弾かれるけど、矢自身の威力は残ってるからね」
『あれでも手加減してやったのよ!』
ペチッ
『いったぁ!!!』
話に割って威張ってるゼフィリアにデコピンをするエラリス。
「ゼフィリアうるさい。ニティアの魔力見たらわかるでしょ。勝てる勝てないの問題じゃないけど、私じゃニティアには勝てないよ」
その言葉を聞いて少しだけ偉そうにするニティア。
ゴチン!
「いった!なんで殴るのよ!!」
頭を抑えて涙目になっているニティア。その隣では拳を作っているフィニスがいた。
「お前もいちいちムキになるなよ……お互い助け合ってこそなんだからさ」
「だってあっちがいちいち突っかかってくるから……!」
それを聞いたフィニスがニティアの耳元でボソッと呟く。
「ニティアは大人なんだからさ、もっと大人の余裕ってやつをゼフィリアに見せつけてやろうぜ」
「……!!」
一度大きく目を見開いたニティアの顔から、先ほどまでの表情とは異なり、余裕の表情で笑って見せた。
「それもそうね。大人気なかったわ。いちいちムキになることじゃなかったわね」
その反応に小さく笑うフィニス。
ひと段落ついたところで、全員で馬車に乗り込み、再び湖へと進んでいった。
⸻
「今日はここで休んで、朝になりましたら集落へ向かいましょう」
薄暗い森の中で唯一、ひらけた場所。空からの微かな月明かりを反射し、湖がキラキラと揺らめいていた。
野営の準備を始めるガルド達をよそに、エラリスはひとり湖の方へ歩を進めていく。
『げっ……そうだった……』
荷台の上からゼフィリアが1人呟く。その声が聞こえたフィニスが作業をしながらゼフィリアに問いかけた。
「ん?どうかしたのか?」
『……まぁ見てれば分かるわよ……。それじゃ私は帰るわね!』
フィニスの言葉に答えるわけでもなく、ゼフィリアはその場で小さな魔法陣を展開させ、魔法陣の中へと消えていってしまった。
「ん?なんだ??」
自然とそんな言葉が漏れ出たフィニスが、エラリスの方へ視線を送る。
エラリスはその場で跪き、片手を湖の中に入れたその瞬間……
サァー……
薄青く神々しい光が湖を照らし、優しい風が周囲に吹き始める。
「な、なんだ?!」
「湖が光ってる?!」
その現象に驚くフィニスとルシオ。
「今まで感じたことの無い不思議な感覚です」
「ん?なんかこの感じ……」
何かを感じ取るニティアとアルテア。
「あぁ!私のテントが!!」
飛ばされたテントを追いかけるガルド。
湖の光がより一層強くなった次の瞬間、湖の中から小さな影がゆっくりと現れた。
『魔物の退治、御苦労だったな。それで、何のようだ?』
眩しくて姿は見えないが、どこかで聞き覚えのある声。
「お目にかかれて光栄です」
光の影に向かって頭を下げるエラリス。フィニス達も目の上に手を当て、目を細めながらその影に視線を向ける。
「水の精霊……」
ゆっくりと光が落ち着き、少しずつ影の主の姿が露わになってくる。
「リヴァレー様」
光が消え、水面の上に浮かんでいたのは……
「「「リヴァレー!?!」」」
「まぁ……可愛い……」
『ん?何だ、お前たちか。久しぶりだな』
水の精霊、リヴァレーだった。
「……!?」
まさかニティア達が精霊リヴァレーと顔見知りだったなんて思いもせず、親しげな様子に驚くエラリス。
「遺跡依頼だな!っていうかなんでこんなところにいるんだよ」
フィニスが親しげに話しかける。
『ボクは水の精霊だからな。水がある場所なら自由自在に移動できるんだよ。それに、あの水の浄化が終わったから、せっかくお気に入りの場所で休もうと思ったのに……また魔物がウロウロしてたんだ』
リヴァレーは目の前のエラリスに視線を移した。
『そんな時に、このエルフが魔物を倒してくれるっていうから、お願いしていたんだ』
そんなリヴァレーの言葉に頭を下げるエラリス。
「なるほど……アンタも毎回大変なのね」
『まぁな。あとそこのエルフ。魔物退治助かったぞ』
「リヴァレー様とどうしてもお会いしたかったので」
再び深々と頭を下げるエラリス。
『ふむ。悪くはないけど、無理な言葉遣いはしなくていいぞ。それに……ボクに会いたかったって?』
「……かしこま……。わかった。そう。会いたかった」
『……契約か?』
「……」
その言葉にゆっくりと頷くエラリス。
『お前のその魔力……ゼフィリアと契約してるのか?』
再び頷くエラリス。
『悪いけど、それじゃボクと波長は合わないよ。だから……ん?』
目を閉じたエラリスの雰囲気が変わった。
「やはりそういうことでしたか……」
アルテアが呟く。
「そういうことって?」
アルテアの言葉が届いたフィニスが尋ねる。
「エラリスさんは、魔力の波長を感じ取り、自分の波長を変えることができます」
「なるほど……つまり、どんな精霊に対しても波長を合わせることができるわけだ」
話に混ざってきたルシオがエラリスに視線を向ける。
『お前……エルシアの子供か?』
「私はエルシアの孫だよ」
『おまえもそれが出来るんだな……面白い。いいぞ、契約してやる』
リヴァレーが水面の上を歩き、エラリスの元まで歩み寄り、エラリスは頭を下げた。
『ボク魔名はリヴァイアサンだ。お前の魔名も教えろ』
「……エラリシア」
2人の周りに優しい光が溢れ出す。
「我が名はエラリシア。水の精霊、リヴァイアサン。その名を貴方に捧げます」
『我が名はリヴァイアサン。エラリシアの魔名を刻むとともに、契約を受け入れよう』
リヴァレーがエラリスの額に口をつけるとともに、エラリスの胸元が水色に輝く。
「……っ!」
エラリスの表情が一瞬歪んだ。次の瞬間、胸元の輝きが完全に身体から抜け出し、小さな光の玉となってリヴァレーの身体へと入っていった。
『ふぅ……終了だ』
「はぁ……はぁ……」
いつもの様子のリヴァレーと、肩から息をして見るからに疲労困憊のエラリス。
「なんだ……今の……?」
「なんか儀式みたいな……?」
不思議な光景に目を奪われていたフィニスとニティア。
『契約の儀式だな。契約者の魔名を僕たち自身に刻むことで契約者するんだよ』
てくてくと歩き、フィニスの胸元へ飛び込んでくるリヴァレー。
「魔名……初めて聞いたわ……」
「一部の民族やエルフ等では、一般的に呼び合う名前の他に、本当の名前(魔名)があるって言うのを聞いたことがありますよ」
首を傾げるルシオに対し、アルテアがゆっくりとリヴァレーに近づきながら答えた。
「初めましてリヴァレーさん。私はアルテアと申します」
『お、また新しい女か……まぁ、あいつほど気持ち悪くは無いな』
「はぁ!?誰のこと……っ!……ま、まぁ相性があるから仕方ないわよね。逆に私に合う魔力の精霊を見てみたいわよ」
先ほどのフィニスとのやりとりを思い出したのだろう。顔は引き攣っているが、本人なりに大人の対応をしているらしい。
その様子を見て、リヴァレーを抱きながらふっと笑うフィニス。ふとエラリスの方に視線を向けると、エラリスは先ほどの場所で倒れ込んでいた。
「契約って大変なんだな……」
『いや、そうでもないぞ。エラリ……スの魔力が少なかったからな。どうせゼフィリアが後先考えずに魔力を使ったんだろ。少し休ませておけば問題ないぞ』
フィニスの腕の中でアルテアに撫でられているリヴァレー。
精霊の契約で疲れて倒れている人。精霊を抱き抱えている人。その抱き抱えられた精霊を撫でている人。その様子を羨ましそうに見ている人。そんなカオスな状況に戻ってきたガルドが唖然と立ち尽くしていた。
「まぁ……とりあえず野営の準備しますか」
「そうですね(笑)」
隣に立つルシオが笑いながら作業を始め、それを見たガルドもまたくすりと笑い、ともに野営の準備に取り掛かるのであった。