テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
11
641
345
煙の草.
人間っていうのはすべて。
その存在.
その性格.
ごと、煙の草 。
何。見てる君も、煙の草. だよ。
どんなに優しい子でも、
幸せな子でも、
悲しい子でも、
可哀想な子でも、
煙の草.
人間は、アタマのどこかに、
必ず、 悪 っていう、毒ガスのような存在がある.
真っ黒な道へ導き出す、悪手な思考.
その煙を吸っちゃった人は、
火をつける、ただのライターのような存在.
役目なんぞ、火をつけることしかないくらい.
いっつも、光を被って、
暑くなって、
燃えて、
消えて、
水に 弱く て。
強いけど、か弱い.
思考?そんなの間違えてるに決まってるよ。
思いやり?そんなの無いよ。
命令?上の人のは聞く. 着いていく。 何でもする.
ひっつき虫みたい。
いや違う. ひっつき虫よりもっと強烈な、
中毒?
違う.
依存?
違う。
依存 “性” だ。
そいつに 付きまとっている.
でも、クビになったり、何かやらかしたり、
怒られたりすると、
煙になって、 すー って、すぐにふわって、消える.
上に向かって、
次はちゃんとやろう
ってなるのもあるけど、
煙が下に降りて、
あぁ…. やらかしちゃった。
なんだよアイツ。
ごめんなさい。 すみません。
その煙は、
周りの二酸化炭素によってかき消されていく.
ために.
大人たちは煙草を吸う。
煙草を吸わない人も居るが、.
それは、ちゃんとした、煙 だから。
煙草ってね。有害なんだよ.
周りにも、自分にも、地球にも.
いつか、
地球にも嫌われちゃうかもね?
コメント
1件
いやあ……読後、しばらく言葉が出ませんでした。 「煙の草」という比喩が、人間の内面に確かにあるどろどろしたものを、すごく静かに、それでいて確かにつかまえている。 「どんなに優しい子でも、煙の草」——のところで、心臓をぎゅっと掴まれるような感覚がありました。すべての人間が、程度の差こそあれ、良くない思考や衝動を内包している。それを「煙」という形のない、でも確かに存在するものに落とし込む感性が、とても新鮮で、怖くて、そして少しだけ温かい。 特に好きだったのは、「煙が下に降りて、あぁ...やらかしちゃった」の部分。 自己嫌悪ってまさにこれですよね。上昇しようとするかすかな意志より、重力に従って落ちていく罪悪感のほうが強い瞬間。その空気感が、一文一文の空白の使い方からも伝わってきて、病み人さんの書かれる世界観にどっぷり浸かってしまいました。 また読みたいです。次はどんな物語を見せてくれるのか、楽しみにしてます。