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橘靖竜
#追放
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・・・ここ、どこ?
目が覚めて周りを見回してみたけど、、海しかない。今いるところは駅みたいだけど…
こんなに’ド’がつくほどの海の真ん中にある駅を知らない。それに加えて無人駅だと思うほど人がいない。でも太陽の光を受けながらキラキラと青い海が輝いているのはとてもきれいだな…
数分、静かに海を眺めていた。でも、ここにいても何もあるわけではないし、少し探索をしてみることにした。
少し歩いたところに駅名板を発見した。近づいて見てみると「Red Spider Lily(レッドスパイダーリリー)」と書かれていた。あまりにも聞き馴染みがない名前だったのでこんな駅があることに衝撃を受けた。私がいつも見ていたのはたしか日本語で書かれている
駅名のはずだけど…
「ご利用ありがとうございます。」
声がして顔を見上げると近くに駅員らしき人がいた。それに今まで気づかなかったけど、電車が出発していた。
「あぁぁ!待ってください!!」
思わず声を掛けるが、駅員はこちらを微笑んで見てるだけ、
「私も乗りたいです!!」
「では切符のご提示をお願いします」
「え?あ、持ってないです、、どこで買えますか!?」
「では、あなたのお名前を聞いてもいいですか」
「私の名前…?」
自分の名前を聞かれてびっくりした。それと同時に思い出せなくなっていく。名前だけではない。自分の年齢も誕生日もどこに住んでたかも…思い出そうとするたびに、黒いもやでいっぱいになる。
「あ、、れ、?」
何も言えずに口をただパクパクと動かす私を見て、言葉を飲み込むような笑みを浮かべた。
「無理に思い出さなくても結構です。いつかは必ず思い出せます。それまでごゆっくりしておいてください。」
そう言われ、本能的に少し自分の時間を作るかのように駅員とは離れた場所にあるベンチに腰掛ける。眼の前には太陽の光を反射する海が広がっている。微かにかおる潮のにおいが鼻をくすぐる。なんか懐かしい感じがする。例えがありそうで言葉にならないムズムズ感が押し寄せてくる。そんなことを考えていると目の前に一人の男の子がいることに気づいた。
なにかを探しているのかその後姿は慌ただしくうろちょろしているだけだった。
「どうしたの?」
気づいたら無意識に少年に話しかけていた。
「あのね、僕迷子なんだ、」
「迷子?」
少年の言葉をそのまま反復する。自分と同じだった。一人でこの駅に来て、切符が無いから電車に乗れない。ただ見た目では小学2年生ぐらいだった。なぜか放っておけなくて一緒にいることにした。
話すこともなくただ二人でベンチに座って海を眺める。沈黙の空気が少し重くてなにか話題を振らなきゃって思うんだけど、話すことがない。きっと少年も私と同じで記憶がないのだろう。そう考えるとますます何を話せばいいかわかんなくなる。
「あの…」
「ん?」
「自分の話、してもいい?」
恐る恐る聞く少年に私は素早く頷く。
「実は…」