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桃花
k
花咲みるる@ペア画中
side:保科宗四郎
「……はぁっ、……くそっ…おかっぱのくせに」
鳴海隊長は、その場に力なく膝をついた。
肩を震わせ、俯くその背中は、日本の防衛を背負うにはあまりにも若く、小さく見えた。
「…….潰れんといてくださいよ」
小さく呟く。
「なんか言ったか?」
「いえ、何でも。」
「……..ちゅーか、」
「アンタ、それ…..着てるのはナンバーズですか?」
「そうだが??」
(……..そうだが?、やない。)
仮にも寿命を削るほどの力。
もちろん普段は勝手に持ち出すことはできず、非常時にのみ、申請の後に使用許可が降りるのに…….
(………無断でとってきよったな、こんのアホ隊長。)
「…..まあ、今回は黙っといたるわ。」
「それ次やったらボクに殺されると思っといてください。」
「あ゛? ボクがテメェに殺される日なんて来ねぇよ」
「比喩表現の話ですぅ〜」
黙って、買ってきたスポーツドリンクを手に取り、彼の頭にポンと乗せる。
「うぉ、」
「……今日は、もう寝たほうがええんとちゃいますか。」
「は」
「明日の朝、もし筋肉痛で顔歪めてたら、第3の連中に『第1のトップは自己管理もできんエゴサ厨や』って言いふらしますからね」
「……テメェ、やっぱ絶ッ対ぇ殺す……」
スポーツドリンクを握りしめながら、低く唸る鳴海隊長。
だが、その声には、さっきまでの自暴自棄な響きは消えていた。
「はいはい。殺すなら、僕からタイトル奪ってからにしてくださいね」
それだけ言い残し、訓練室に背を向ける。
ドアを開ける直前に、
背後から、微かに
「……チッ、余計なお世話だ」という不器用な呟きが聞こえた気がしたけど、
…………気のせいやろなぁ。
つづく
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