kn視点
それからというもの、シャークんと屋上でよく会うようになった
彼にいまだに、”ピアノを弾いてる姿を見た事がある”なんて言えずにいる
そろそろ言ってしまおうか…
でも引かれたらどうしよう…
なんて身勝手な考えばかりが頭に浮かぶ
いや、今日言ってしまおう
引かれたら引かれたでそのときだ
そう思い、俺は”彼を前から知っていること”、”彼が好きなこと”、”彼に渡したい花があること”を言うと決意した
放課後になり、いつものように屋上に行った
shk「あ!きんとき!」
初めの頃とは打って変わって、ニコニコな笑顔で俺を呼ぶ
kn「ごめん!少し遅くなっちゃった」
shk「なあなあ!今日はどんな話してくれるの!」
ときらきらした瞳で俺を見つめる
kn「ふふっ笑 今日はねいつもと違うことを話にきたんだ」
shk「いつもと違うこと?」
shk「いつもみたいに空とか世界の話はしてくれないのか?」
kn「そうだね〜 今日はしないよ」
kn「その代わり別の話をするよ」
shk「別の話?」
kn「うん。これを言ったらシャークんに嫌われちゃうかもしれない…」
kn「それでも俺の話聞いてくれる?」
shk「うん! 俺、きんときのことは嫌いにならないよ!」
kn「ありがとう。じゃあ話すね?」
そう言い、俺は心に秘めていたことを全て彼に話した
shk「え、じゃ、じゃあ元から俺の事を知ってたってこと…?」
kn「ごめんね。こんなことしてるの気持ち悪かったよね。」
kn「だから今回このことを話してシャークんとこれからも接するかどうか考えようと思って」
shk「、、、」
shk「気持ち悪くなんかないよ」
shk「ただ、、、」
shk「恥ずかしいな…///」
kn「え、、、?」
shk「だ、だって俺誰も見てないと思って…//」
そう顔を赤くし、恥ずかしがるシャークん
はぁ君はどれだけ可愛いのだろうか
もう、、、
kn「好き、、、」
shk「へ!?///」
kn「、、、声出てた?笑」
kn「まあ言おうと思ってたしいいか」
kn「シャークん、音楽室でひと目見た時からピアノを弾いてる姿とか、表情とか全てが好きでした
kn「俺で良かったら付き合ってくれませんか?」
shk「…俺でよければ///」
kn「え! ほんとに!?」
shk「うん//」
shk「俺もきんときと出会って、すごい楽しかった。」
shk「たくさんのことを教えてくれて、俺の生きる意味になってくれてありがとう」
shk「俺も大好きです…!///」
kn「やった〜!ギュッ」
shk「うわっ…///」
kn「ねえ、今から俺がすること許してね?」
shk「何g…」
ちゅっ
静かな場所にリップ音だけが響き渡る
恐る恐る彼の顔を見ると今までにないぐらい真っ赤な顔をしていた
kn「かわいっ♡」
shk「ば、ばかっ!///」
shk「お、おれっ…///初めてだったのに…///」
kn「ありがとう。俺を受け入れてくれて。」
shk「俺の命の恩人だぞ?笑」
shk「受け入れないわけがないだろ?笑」
kn「最後にさ、シャークんのピアノ聴きたいな〜」
shk「いいよ!」
shk「じゃあ俺の大好きな曲」
shk「”地球最後の告白を”」
shk「〜〜〜〜♪♪♪」
今日見た彼は、今までで1番輝いて見えた
何故だろうか…
彼が俺の恋人になったからか?
彼が喜んでいるからか?
いや違う…
彼が”生きよう”と強く思っているからだ
そんな彼の瞳からは生気が感じられ、その瞳がより輝いて見えるのだ
kn「ありがとう、、ありがとう、、」
気づけば俺の瞳からは大量の涙が流れていた
shk「な! 大丈夫か!?」
shk「なんで、泣いてるの…?」
俺の事を心配している彼もとても愛おしく見える
kn「ごめんね笑 いい曲すぎて笑」
kn「かっこよかったよシャークん」
shk「ありがとう!嬉しい!」
kn「弾いてくれたお礼と言ってはなんだけど…」
kn「これ…」
shk「お花!」
shk「俺、お花好きなんだ!」
shk「これは…”椿”?」
kn「そうだよ」
shk「えへへっ…///」
shk「嬉しい…///」
花が好きな彼のことだ。
きっとこの花の花言葉を知っているのだろう…
kn「じゃあもう今日は帰ろっか!」
shk「うん!今日はちょっと寄り道しようぜ!」
kn「いいね!じゃあ行こっか!」
俺たちの思い出が積もった音楽室には
1輪の”青い薔薇”が風に揺れ、
静かに佇んでいた。
〜END〜
コメント
5件
コメント失礼します(*´ω`) とても好きです!!✨涙腺が…😭
コメント失礼します!! 最終的にどちらもHappyendで良かったです、!