テラーノベル
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応接室から戻ると、他の社員の視線 が刺さる。まるでカミソリで俺の心を抉るようだ。
スカンクは未だに放心状態。
ここにいても疑惑の目に晒されるだけだ。
俺は外回りに出ることにした。
今日は心優しいおばあちゃんが、少し話を聞いてくれたぐらいだった。
それもただ優しいだけであって、別に商品を買うつもりはないみたいだが……。
まあ怒鳴られたりするよりは全然マシだ。
スカンクからの資料押し付けもないし、会社に戻って帰り支度をするとしよう。
「小田~!」
会社に戻るとスカンクが抱きついてきた。
頼むからやめてくれ。
俺は不快感を覚えながらも、それを言動に出さないように押し殺す。
「ど、どうしたんですか? いきなり……」
「頼む。俺のことは殺さないでくれ」
はぁ~。何言ってんだこのオッサン。
「頼む~。今までのことは謝るから。社長の甥で、時期社長にもなるかもしれんこの俺の人生を奪わないでくれ~」
「お願いですから、離してください!」
つい、スカンクを跳ね飛ばしてしまった。
「……やったな小田! 見たかみんな!」
スカンクが周りに向かって叫び出す。
「こいつ暴力を振るったぞ! 懇願するこの俺を!」
なんだこいつ……。
いきなり強気に出て…… 。
「こいつ! 実は暴力的側面を持ってるんだ! カッときたら手を上げる! 前の4人だってそうだろぉ!」
スカンクが俺に指を差しながら叫ぶ。
俺は後ろを振り返りながら、
「もう……話をしても無駄なようなので、帰らせていただきます」
そう言い残し、その場を離れる。
「逃げるのか! 小田!」
無視だ。
こんなやつ。
俺は急ぎ足で会社を出た。
明日からの仕事が嫌になる。
これから会社でどう接していけばいいんだろう。
そんなことを考える俺の口から重苦しいため息がこぼれ落ちた。
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#ミステリー
鬼霧宗作
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みおん
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コメント
3件
ああ、もうスカンク、ひどすぎますね……。最初にあれだけ偉そうにしてたのに、今度は抱きついて「♡♡♡ないで」って。手のひら返しにも程があるし、なにより周りを巻き込んで主人公を悪者に仕立て上げようとするその狡猾さに腹が立ちました。でも主人公が「もう話をしても無駄」と静かに離れるところ、あの諦めと疲れがじんときました。明日からの職場、どうなるんだろう……心配です。