鑑識が遺体をパシャパシャと撮った。
「被害者は後頭部を強く凶器で殴られてますね。」
「探そうまだあるかもしれない。」二人は森林を進みながら凶器を探したしかし見つからなかった。
「篠山さんみつかりませんねぇ。」
「犯人はどっかに処分したんだろ。」悟はタバコを吸いながらボヤいた。
「百合子の母親に確認してもらった方がいいですかねこの遺体。」
「呼んでこい。」幸村は百合子の母親雅代を呼びに行った。
「いいえ百合子ではありません。」
「えっ?」悟はしかめた顔した。
「百合子のお友達です…。」
「そうですか。」幸村は頭をかいた。
「名前は確か桃子ちゃんだったような。」
「名字は分かりますか?」悟はタバコの火を消しながら尋問した。
「奥方だったと思います。」
「警部の娘さんが…。」幸村は木に手をつきながらため息をついた。
「もしもし警部娘さんの遺体が見つかりました。」悟は奥方に電話をした。奥方は息を切らしながら走ってきた。
「も、桃子…。」
「桃子さんは後頭部を打たれて死亡してます。」悟は冷静を装っるが額に汗が滲みでていた。
「凶器は見つかったのか!?」
「見つかっていません。」幸村は青白い顔で報告した。
「桃子さんは行方知らずの百合子と親友関係でした。」悟の言葉に奥方は驚いた。
「そうか…。」
「警部ご存知なかったのですか?」悟は鋭い眼光で問いた。
「桃子は何も言わなかった…。」奥方は唇をガタガタさせて小声で言った。
「警部ショックかも知れませんが気を張って下さい。」
「娘を亡くした親の気持ちなんてお前らには分からないだろ。」幸村の慰めが効かなったのか奥方はフラフラと歩気出した。
「お前今のは…。」
「すみません。」悟は幸村を諭した。
「警部が知らないなんて不自然だと思わないか。」
「桃子さんとは上手くいってなかったのかも。」悟は幸村の手を掴んで 「今夜俺の家にこい。」と耳元で囁いた。
「は、はい。」幸村は少し緊張しながら返事した。
夜になりインターホンが鳴った。
「入れ。」
「お邪魔します。」幸村はオドオドしながら悟の家にあがった。
「桃子が死亡した時刻を確認するぞ。」
「百合子が失踪したと通報が来たのが夕方の4時頃ですから。」
幸村が時刻を読み上げた瞬間悟は幸村を押し倒した。
「な、何ですか!」
「凶器は木だ犯人は桃子を押し倒し殺した。」悟は少し引く色気づいた声で言った。
「だから凶器が見つからなかったのか…。」幸村は納得するかのように頷いた。
「明日警部に報告するぞ。」悟は机を叩いて意気込んだ。
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