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昼間はあんなに晴れていたのに、気がつけば空は分厚い雲に覆われ、月も星もその姿を隠していた。急激に流れ込んできた寒気が、瀬名の怒りに呼応するように風を強くしていく。 強風に煽られたイルミネーションがざわめくように光を散らし、二人を幻想的に照らし出した。それはどこか神秘的でありながら、同時に酷く禍々しくもあった。
(――正直言って、最悪に気まずい)
自分はやましいことなど何一つしていないはずなのに、なぜこんな状況に陥っているのか。 先ほどから腕を折れんばかりの力で掴んで離さない瀬名。そこから逃れる術も思いつかず、黙って引かれるままについて行くしかない現状に、理人は内心で深いため息を吐いた。
自宅に戻るまでの間、互いに一言も口を利かなかった。 ただ、ひたすらに痛いほどの力で掴まれ、引きずられるように歩く。
(俺は一体、何の罪で裁かれるんだろうな……)
自嘲気味に考えているうちに、マンションの一室に辿り着いた。玄関に入り、瀬名が扉を閉めるとほぼ同時だった。 乱暴にジャケットを脱がされ、引きちぎらんばかりの勢いでシャツを剥かれる。ひやりとした夜の空気に触れ、肌が粟立った。
「ちょっと待て! ……瀬名っ!!」
慌てて制止しようとしたが、次の瞬間、強引に唇を奪われて言葉が途切れた。舌を強引に絡め取られ、口腔内を貪るように蹂躙される。
「ん……っ、んぅ……」
苦しい。呼吸を奪われ、視界がちかちかと明滅する。 ようやく解放された時には、身体中が沸騰したように熱を帯び、耳の奥まで心臓の音がうるさく響いていた。
「……理人さん。浮気は許しませんよ、絶対に」
低く、温度のない声で耳元に囁かれたかと思うと、今度は首筋に深く噛みつかれた。牙を立てるような鋭い痛みが走る。
「痛っ……! ちょ、待て……っ」
必死に肩を押し返そうとするが、岩のようにびくともしない。瀬名は抗う理人の手を封じ、容赦なくその身体を弄り始めた。
「ねぇ。今さら言い逃れしようとしても無駄ですから」
逃げようとした足を払われ、床に背中を激しく打ち付けた。
「おいっ、てめぇ……! 話を……っ」
「聞きたくないです、そんなの」
「……くっ」
瀬名が身体の上に馬乗りになり、逃げ場を完全に塞がれた。完璧にマウントを取られた状態で、理人は指先一つ動かすことさえままならなくなる。 瀬名は無表情のまま、自らのネクタイを緩めて外した。そして、理人のシャツのボタンを一つ、また一つと、残酷なほどゆっくりとした手つきで外していく。
露わになった胸板に、瀬名の冷たい掌が滑った。長い指先が硬く尖った飾りに触れる。押し潰し、指の腹で強く摘ままれると、ゾクリとした戦慄が全身を駆け抜け、理人の腰が勝手に跳ねた。
「っ、瀬名……やめろ……っ」
「嫌だと言ったら?」
「お前なぁ……ッ! 人の話を、少しは……っ」
「……聞いてあげますよ。後で、たっぷりと……ね」
スッと瀬名の目が細められた。その瞳に宿る冷酷な光が濃度を増し、理人は一瞬、呼吸をすることすら躊躇った。 本能が、喉元に刃を突きつけられているような危険を告げていた。
馬乗りになっていた体をわずかにずらし、胸元に触れていた手を、今度は腹部へと滑らせてくる。そして、ベルトの金具に指をかけると、抵抗を許さずあっさりと抜き取った。
「その前に……貴方が誰のものなのか、その身体にもう一度わからせてあげないと」
酷く冷淡な声色で耳元に囁かれ、後ずさるように身を捻ったが、同時にズボンのジッパーを乱暴に下ろされた。
「ふ、ざけんなっ……! 俺はお前の私物じゃない!」
叫びとほぼ同時に、下着ごと一気にずり下げられ、下半身が冷ややかな空気に晒された。羞恥心で顔がカッと熱くなる。
「理人さん……こんなことになっていて、説得力なんてないですよ」
瀬名はクスリと不敵に笑うと、無防備な理人の熱りに指先で触れた。
「……うぁっ、くそ……っ」
指摘された通り、そこはすでに瀬名を拒めないほどに昂ぶっていた。指先で転がされ、脈打つごとに硬度を増していく。翻弄される自分が、どうしようもなく歯痒くてたまらない。 瀬名は慣れた手つきで竿を扱き上げると、理人の先端を愛おしそうに、そして深く舐め上げた。
「っ……!」
思わず腰を跳ねさせると、「可愛い……」と低く呟かれ、そのまま瀬名の口内へと飲み込まれていった。
「くっ……あっ、やめろ……っ」
熱く湿った粘膜に包まれ、執拗に吸い上げられる。甘い痺れが背筋を走り抜け、理人の視界が白く濁る。じゅぷ、と卑猥な水音が、静まり返った玄関に響き渡った。
「無理やり犯されそうになっているのに、感じているんですか? いつもより随分と反応が早い……。本当に、いやらしい身体をしてますよね」
「ち、ちが……ぁあっ!」
反論しようとした瞬間、敏感な部分にわざと歯を立てられ、理人は甲高い声を上げた。瀬名の唾液と自分の蜜が混ざり合い、絡みついていく。
「ほら、理人さんのここは、僕のこれが欲しいってヒクついてますよ?」
瀬名は硬く張り詰めた己を、理人の尻の割れ目にゆっくりと擦りつけた。その野蛮な刺激にさえ、理人は呼吸を乱してしまう。そんな自分に、激しい嫌悪感を抱く。
「っ……や、め……」
懸命に抵抗を試みるが、瀬名に開発され尽くした身体は、与えられる快楽を待ち望むように、奥が疼き、震えていた。瀬名の言うことは、悔しいがあながち間違いではないのかもしれない。
「こんなに濡らして……。そんなに期待しているなら、望み通りにしてあげましょうか」
「あぅっ……」
指で入り口をなぞられれば、浅ましくもそこが期待に震える。瀬名は不敵な笑みを浮かべると、理人の両脚を強引に肩へとかけ、剥き出しの秘所へといきなり己の剛直を突き立てた。
「い、……く、ぁあ……っ!!」
太く硬い楔が、理人の奥深くまで埋め込まれる。あまりの衝撃に、理人の背中が弓なりに仰け反った。
「っく……凄い締め付けだ。やっぱり、理人さんはこっちの方が好きみたいですね」
「んん、う……っ」
違う、と言いたいのに、声はすべて喘ぎに変換されてしまう。瀬名がゆっくりと腰を動かすたび、荒々しい肉棒が内壁を容赦なく擦り上げ、理人は快感の波に打ち震えた。 準備もしていないのに、瀬名のそれを容易に受け入れてしまう自分の身体が恨めしい。だが、一度刻み込まれた快楽に逆らう術はなく、理性とは裏腹に、理人の腰はさらなる刺激を求めて瀬名の動きに同調し始めていた。
「……ふ、理人さんは本当に淫乱な人だ。僕が欲しくて仕方がないんでしょう? お仕置きされているのに、ほら、こんなに美味しそうに咥え込んで……こっちは蜜まで垂らして……」
「ちが……っ、んぁ……っ!」
「何が違うんですか? ほらっ」
ピンッと指で敏感な先端を弾かれ、堪らず言葉にならない悲鳴が喉から漏れた。