「嫌いになれない〜不器用な恋〜」
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「今夜、食事にでも行きませんか?」
「…」
「まぁ、いいですけど」
「今の間はなんだい?」
「別に」
驚きのあまり、固まってしまった。 そして、 カルドから食事の誘いが来たことに心の中で少々ガッツポーズをする。ずっと前から行ってみたかったから。どんな店に行くんだろうか。
カルドと一緒に…とても楽しみだな
「オーターさんの周りに花が飛んでる…」
「微笑ましい…」
オーターは知らなかった。自分たちの見守り隊ができていることに…
(レイン、ツララの順です)
傍から見ればオーターは恋する少女となんら変わりなかった。カルドといる時だけオーターの周りに花が飛んでいるような雰囲気で、表情が柔らかくなる。その時の瞳はカルドだけを見ていて、神格者だというのに隙ができるほどだ。
それは周りの人たちをとても驚かせた。恋愛に興味がないと言っていたオーターが、そんな姿を見せるなんて…
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もうすぐ、カルドと食事の時間だ。浮かれているのだろうか、いつもより仕事が捗った気がする。あと部下に
「オーター様、何かいい事ありましたか?」
と、訊かれたりした。
わかりやすかったのか?まあ今はそんなことどうでもいいが
「すまない、待たせた?」
「いえ、それほど待ってないです」
嘘、15分ぐらい待った。早く来すぎたか
「それじゃあ行こうか」
…
…
…
「ここ、話題になっていたところですよね。中々予約が取れない人気店だとかで…」
「ああ、その通りだよ。オーターと一緒に来てみたかったから、前々から予約してたんだよ」
「そう、なんですね…。ありがとうございます」
自分のために?前々から?…嬉しい。
「お待ちしてました、カルド様、オーター様。こちらのお席になります」
案内されたのは夜景が綺麗に見える、大きなガラス張りになっている窓側の席。
あえてここを選んだのだろう。
「どう?オーター。気に入った?」
「…はい、とても綺麗です」
「僕はオーターの方が綺麗だと思うけどな」
「、っ!」
「そんな簡単に言わないでください…!」
こ、こいつ、さらっと流すように言ったな…
「照れてる?」
「照れてないです……//」
嫌いにならなければいけないのに、どんどん好きになってしまう…
…
…
「今日はその、ありがとうございました。料理もとても美味しかったですし、それに家まで送ってもらって」
「それはよかった。また今度も行かないかい?」
「…機会があれば行きたいです」
「そっか、それじゃあまた明日」
「はい」
……とても、幸せな時間だったな。しかもまた一緒に行ける。
「はぁ、やっぱり、嫌いになろうとしても、好きという感情は抑えきれないものなんだなぁ…」
第四話 終
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主より
こんな感じで、恋をしているオーターさんが見てみたい…。絶対可愛いに決まってる
コメント
5件
カルドそこ変われーーー!
もう尊すぎ😭はよ付き合えー!!って思ってしまった、、
これで付き合ってないの?と思ってしまうぐらい甘くていい雰囲気だなと。オーター、もうカルドとそのまま付き合え!と思いました(笑)続き楽しみにしてます!