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⚠️文下手・レイマリ百合描写あり

魔理沙・霊夢愛されネタあり

それでも良い方はどうぞ↓








▷魔理沙◁

「ちょっと!動かないで!」

現在私は、紅魔館に来ております…。

というのも、今日は本を借りる(訳:泥棒)為に来たのではなく、浴衣の着付けをしてもらいに来たのだ。今日は幻想郷の中でも大きなイベントである、幻想踊祭(げんそうおどりまつり)が開催される日なのだ。

「今日は霊夢と行くんでしょ?可愛くしてあげるから。」

そう言って銀髪のメイドさんは私の腰に、赤色の帯を巻き付けた。

「…ホントにこんなのが可愛いのか?」

私は浴衣なんて持っていないので、咲夜に事情を話し、レミリアが持っていた使い道のない浴衣を譲ってもらったのだ。だからこれが本当に可愛いのか、私に似合うのかなんて全く分からない。不思議そうに自分の浴衣姿が完成していく様子を鏡越しに見ていると、

「えぇ、可愛いと思うわよ。」

と、知的な魔法使いの声が聞こえた。

「あれ、パチュリーいたんだな。てっきり祭に行ったのかと思ったぜ。」

「…私は人混みが好きじゃないから、行くつもりなんてこれっぽっちも無いわ。」

私の髪型をセットするのを手伝いながら、パチュリーは言った。

「そうなんですよ~。だから今日は私が祭に行って、お土産沢山買ってくるんです!」

いつの間にか現れた小悪魔が明るくそう言って、私の浴衣のセットを手伝い始めた。


これじゃあまるで、私が3人の召使いを奴隷扱いしているみたいじゃないか、と変なことを考えてしまった。


✫少女お着替え中✫



「ふぅ、出来たわ。」

そう咲夜に言われて鏡を見ると、そこには…

「…よく分からないな。」

私の発した驚きの第一声に、パチュリーが食らいついた。

「…なん、だって…。よく見なさい!鏡の中の自分を!この世界で1番美しいのは誰よ!」

「いや何某ディズニーキャラクターのヴィランのセリフみたいな事言ってんだよ。」

そう私が返すと、今度は咲夜が言った。

「そうよ、可愛いわよ。魔理沙は元がいいんだから、浴衣なんて着たら男なんてイチコロよ。」

「お前らそんな言葉何処で覚えたんだよ…。」

そう返したものの、素直に褒められるのはやっぱりちょっとくすぐったかった。


「え、と」

私が声を出すと、3人が私の方を向いた。

「?」

「あ、ありがとう、な。」

照れながら感謝の言葉を述べると、3人が倒れてしまった。




▷霊夢◁

「ちょ、痛い痛い痛い痛い痛い!!!!」

帯を思いっきり締められ、私は思わず叫んだ。

「これぐらいで音を上げるなんて、修行がなってないわよ。」

ピンク髪の女性の理解不能な言動に、私は驚いた。

「はぁ!?浴衣の着付けに修行とか関係無いと思うんだけど!?」

真顔で浴衣をいじっている華扇に、私は正論を返す。

「今日は魔理沙の為に浴衣を着るんでしょう?いつもなら{浴衣は窮屈だから嫌よ}(声真似)とか言って相手にしない癖にね。」

うふふと笑いながら紫は言う。

「べ、別にいいでしょ!私が何を思おうが!」

少しムキになりながら私は言った。すると隣から、

「妖夢も行ったらいいじゃない。浴衣着せてあげましょうか?」

「私は他の方と行ってきますよ!…浴衣は結構です…。」

という会話が聞こえた。嬉々として妖夢に話しかける幽々子と、それをゲンナリとした顔で返す妖夢の会話を見るのは、中々に面白い…じゃなくて、

「何であんたらが此処に居るのよ!!」

根本的に可笑しいだろう。

「えぇ、いいじゃないケチ臭い。」

「どーせ家は貧乏だからね。」

皮肉っぽく返すと、紫に軽くなだめられた。

「まぁまぁいいじゃない。たまには皆で話すのも悪くないでしょう?」

「まさかアンタが―――」

「ご明察。私が呼んだわ。」

此処は幽霊神社か何かでしょうか。まともな人間が何処にも居なくて不安を覚えた。

(ちなみに、ここに居るのは妖夢〖半人半霊〗、幽々子〖亡霊〗、華扇〖仙人〗紫〖通称スキマ妖怪〗である。)


そうこうしているうちに、私の着付けは完了したらしい。紫と華扇(ついでに幽々子と妖夢)が満足気な表情をして私を見つめていた。

「やっぱり霊夢の黒髪は綺麗ね。和装に良く似合うわ。」

紫が笑顔で恥ずかしいことをド直球に言うものだから、私は少し恥ずかしかった。いくら酷いこと(帯締め事件、現行犯華扇)があったにせよ、着付けをしてくれた事には感謝しなければならない。

「あ、あの、」

「ありがとう…ございました…。」

顔を逸らしながら小さな声で言うと、何故か全員倒れていた―――。

幻想郷の夏祭り2022

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