⚠設定崩壊・レイマリ百合要素
霊夢、魔理沙愛され・二次創作設定 等
それでも宜しい方は⬇へどうぞ。
▷霊夢◁
人里に降りると、そこはいつもの3倍程の人で賑わっていた。
(普段でさえ人が多いのに、お祭りの時になると想像以上に多くなるのね。)
私はあまり人混みに慣れていないので、想像を絶する人口の多さに圧倒された。
(えっと…確か橋の近くに紫陽花が咲いてるからそれが目印って言ってたわよね…)
人と人の間をくぐりながら、待ち合わせ場所を探した。人混みに流され、思うように進めなかったが、何とかその場に着くことが出来た。橋付近は思ったよりも人が少なく、家路を辿っている幸せそうな家族が何組もいた。魔理沙は鈍感なくせに、変なところで気を使うから、もしかしたら私が人混みに慣れていないことを配慮して待ち合わせ場所を此処にしてくれたのかもしれない。まだ来ていない大切な人の事を考えながら、私は微笑んでいた。…すると、ガシッと肩を掴まれた。
「おねーさぁん、可愛いねー。
俺と屋台回ろ〜よー?」
他人なのにも関わらず、このクソ男は私の体をベタベタと触ってくる。コイツが来た方向を目で辿ると、そこには酔い潰れている私と同い年程の女の子が一人ポツンと座っていた。しかもコッチを見ながらニヤニヤと笑っていて、背筋がゾッとした。
(コイツら…2人して私を誘い込もうとしてるのね…。いいわ、それなら弾幕で…)
そこまで思って踏みとどまった。もし私が何の害も及ぼしていない普通の里の人間を攻撃なんてしたら、私はきっと巫女では居られなくなる。それはすなわち、…知り合った妖怪達と、もう二度と宴が出来ないという事だ。そして…紫は悲しむし…魔理沙も…悲しむ…。それに何より、立場的にマズイ。蹴り飛ばしたい気持ちをぐっと堪え、私は俯いた。
「何も言わないってことはぁ?
…良いって事だよねー?ありがとー。」
じゃ、行こっか、と私の手を引いた。私が足を踏み出そうとしたその時だった。
▷魔理沙◁
「霊夢!!」
無理矢理に手を引かれていた霊夢と糞男を呼び止めた。
「ま、魔理沙…?」
霊夢は驚いたような顔をしたが、少し緊張が解れたように感じた。
「えぇー?んだよー。今からデート、
するとこだったのにー笑」
クソ男は霊夢の手に力を込め、霊夢の腕をしっかりと掴むと、そのまま自分の方へ引き寄せようと…
私は咄嗟に飛び出し、霊夢を自分の元へ抱き寄せた。
「お前、何しようとした?」
そう問うと、
「ん?接吻だけど。」
さらりと返した。
私は霊夢からそっと離れると、その糞男の胸ぐら右手でを掴み、自分の顔まで引き寄せた。
「霊夢は私の大切な人なんだ。
…それでも奪えんのか?」
耳元で鋭く横目で睨みつけ、自分でも驚く程の低い声を出した。そして、左手の手のひらから炎の塵を出した。
「私はな、魔法使いなんだ。…魔法使いは
人に迷惑を掛けちゃいけない。
…ただ、一つ例外があるんだ。」
段々と火力を上げながら、こいつの顔に近づける。
「…大切な人が傷つけられた時だ。」
男の顔が青ざめたのが分かった。そして、奥で座っている女が他人のフリをしたのも気づいた。服を離し、炎を消す。男女共に、何か言える程の余裕は無いようだった。
「おい、そこのクソ男。一つアドバイス
しといてやる。」
そう言うと男は少し顔を上げた。
「付き合う相手は選べよ。お前、あの女
でいいのか?」
あの女性は恐らく彼女だ。2人とも同じネックレスを付けていた。大方、彼氏が遊びで連れてきたイイオンナを、何かに利用しようとしたのだろう。それが失敗し、彼氏が危機的状況に面している時は見て見ぬふり。最低な女だと思った。まぁ、次に同じような事はしないだろう。…もうこんな恐怖を味わいたくは無いだろうからな。
▷霊夢◁
「霊夢、ごめんな!」
あのクソカップルを成敗(?)して帰ってくるなり、魔理沙はそう言った。
「な、なんで魔理沙が謝るのよ!」
「…だって、こんな危ないところを集合
場所にしたのは私だから…。」
泣きそうな声で魔理沙は言う。此処は暗いので魔理沙の姿はハッキリと見えないが、恐らくかなり落ち込んでいるんだろう。
「…私の事、気づかってくれたんでしょ?」
「…まぁ、そう、だけど。」
「じゃあ何も気にすることなんて無いわ。寧ろありがとうね、魔理沙。」
そう言うと、魔理沙は明るい声で
「おう!」
と返した。
「此処はちょっと暗いな。浴衣の色も見えやしない。さ、早行こーぜ霊夢!」
さっきまでとは打って変わったテンションに思わず吹き出す。
「アンタって、良くも悪くも切り替え早いわよね。」
「はぁ?どうゆう意味だよ?」
そんな会話をしながら、私たちは屋台の方へと向かった。
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