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宇津Q
2,015
#いじめ
るあ🩵🦊🌙
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カンナの話を聞き終わった晶子は、自分の事でもないのに、目から涙があふれて来た。
「何よそれ、ひど過ぎる! じゃあ沙織さんが受験勉強あんなに頑張ってたのは、最初から無駄だったの?」
駅前のベンチに並んで座って、晶子の言葉を聞いたカンナは冷静な口調で言い放った。
「親ガチャでハズレ引くってのは、そういう事なんだよ」
「あの男の人、父親なんでしょ? 無責任過ぎない?」
「うちの父ちゃんだって高校の事に関しちゃ似たようなもんだぜ。あたいが自分でしっかりしねえとな」
「ねえ、カンナ、あそこって……いわゆる女の人が体売る仕事だよね」
「簡単に言えばそうなんだろうな」
「大学に、合格したのに行けなくて、就職も出来なくて、それであんな仕事に……沙織さんが可哀そう過ぎる!」
「あたいはそうは思わねえな」
思いがけないカンナの言葉に、晶子はカンナの方に向き直った。
「カンナはそう思わない?」
「そりゃ、森口のおっちゃんのやった事はひでえと思うけどな。けど、晶子、気が付かなかったか? 沙織ねえさんの付けてた指輪とかピアスとか、持ってたバッグとか。ありゃブランド品ってやつだぜ。月に百万とか稼いでんじゃねえかな」
「それが何?」
「その稼いだ金で来年大学に行けばいいじゃねえか。国立に受かったぐらいなら、入試は余裕だろ」
「だ、だって、あんな仕事で稼いだお金で……」
「はあ?」
今度はカンナが晶子に向き直った。
「普通の仕事で稼いだ金も、体売って稼いだ金も、金は金だろ。それとも何か? お札に印でもついてんのかよ? これはきれいなお金です、これは汚れたお金ですって、書いてあるわけじゃねえだろ?」
「で、でも……」
カンナに反論しようとしたが、晶子は何を言えばいいのか、思いつかなかった。カンナがさらに言う。
「とにかく、あたいは沙織ねえさんに同情はできねえな。結局あのねえさんが世間知らずだったんだよ」
電車が近づいて来たのを見てカンナがベンチから立ち上げる。晶子の手を火って立たせながらカンナは自分に言い聞かせるかのように言った。
「親ガチャ、生まれガチャでハズレ引いたやつが、アタリ引いたやつと丸っきり同じ事やったって、努力した事にはならねえんだよ。確かにムカつくけどさ、努力の種類が違うんだ」
晶子はもう予定通り遊びに行く気にはなれず、そのまま帰宅する事にした。カンナも同じだったようで、二人はそのまま家へ帰った。
コメント
1件
うわ…第47話、めっちゃ重いけど、すごく考えさせられる回だったよ…。 カンナの「金は金だろ」って言葉、めっちゃグサッときた。晶子みたいに純粋に「可哀そう」って思う気持ちも分かるけど、カンナの言う「努力の種類が違う」って視点は、現実を突きつけられて胸が苦しくなった。 沙織さんの背景も気になる…。続き、ちゃんと読ませてくださいね🌙