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「ったくやってやれねぇよ!」酔っ払いのサラリーマンがグチグチと言いながら歩いていると
背後から女がグサリと包丁で一刺しした。
サラリーマンは無言で倒れ女は逃走した。
「被害者はナイフで一刺しされて出血し亡くなった。」
「酒臭いなぁ…酔っていたんだな。」幸範はハンカチで口を抑えた。
「あっ!女もののハンカチが落ちてます。」
「犯人はハンカチとナイフを使ったのか。」純はハンカチをジッパーに入れた。
「このおっさんの関係あたるぞ
。」
「はい。」二人は被害者の妻に
聴取をする事にした。
「どちら様で?」
「神奈川県警の守谷です。」と幸範は名乗り続けて「坂崎です。」と純も名乗った。
「警察が何か?」
「ご主人が亡くなりました。」妻は絶句したが「上がってください。」と二人を招き入れた。
「失礼します。」
「粗茶ですどうぞ。」妻が出したお茶をすすりながら
「昨晩のご主人行動を知りたくて。」純は低い声で尋問した。
「主人は飲みに行くと言ってました。」幸範はメモを取り
「差し支えなけば聞きますが女性と飲むと言ってませんでしたか?」眉間に皺を寄せながら尋問した。
「いいえ社長の接待とかで。」
「そうですかありがとうございました。」純は宝塚持込みの笑みを妻に向けた。
「あっ…いえ。」妻は頬を赤らめた。
「お前抜けてねぇぞ。」
「すみません…仕方ないじゃないですか!」幸範は鼻で笑いながら「男役志望だったからな。」と皮肉を言った。
「余計ですよ守谷さん。」
「それよりも被害者の女性関係を洗うぞ。」
二人は被害者が働いた会社に向かった。
「神奈川県警ですあなたはこちらの男性とはどんな関係で?」
「香山さんとは部下と上司の関係です。」美女はキッパリと言い切った。
「ではあなたは香山さんとはやましい関係ではないと。」
「ええそうです。」聴取を終え
署に戻り会議室に入った。
「被害者は香山さん推定年齢40代刃物で背中を刺され死亡。」
「妻の証言によりますと社長の接待で飲みに行くと言っていたそうです。」署長は神妙な顔で
二人の報告を聞いた。
「この美女と香山さんの関係は?」
「上司と部下の関係だそうです。」警部も頷きながら
「引き続き謎の美女を捜査してくれ。」と指示した。
「はい。」
夜が更け月が見えてきた。
「月が出た出た~♪」サラリーマンが千鳥足で陽気に歌っているとカツカツとヒールの音が聞こえてきた。
「うっ…。」サラリーマンは背後を刺され倒れた。
「事件発生事件発生男性が背後を刺され死亡。」
「またか。」
二人はパトカーに乗り現場に向かった。
「守谷さん別のハンカチが落ちてます。」
「またハンカチと刃物か。」
純はハッとした顔をした。
「以前のハンカチと照合したら犯人が分かるかも。」
「何だと?」幸範は眉を寄せた。
「以前と同じ洗剤の匂いがするんです。」
「科捜研に回せ。」他の刑事にハンカチを渡した。
数分後鑑識の科捜研の美恵子から連絡がきた。
「検出されたわすぐに来て。」
「わかった今向かうよ。」
二人は研究室に入った。
「これ見て合致したわ。」
「やっぱり…。」純のニヤリとした顔を見て幸範は頭を撫でた。
「でかしたぞ坂崎。」
「行きましょう守谷さん。」
サイレンを鳴らしパトカーを走らせた。
「山田鏡さんあなたのハンカチですよね?」
「…!」幸範は逮捕状を開いた。
「あなたのハンカチから指紋と被害者の血液が検出されました。」鏡は膝をついた。
「私…あの二人が許せなかったの…。」
「何故?」純の尋問に唇を震わせて「脱税を疑われたんです私は無実なのに…!」幸範は手錠を取り出して
「だからと言って殺しはいけない。」と諭した。
「あなたを殺人罪で逮捕します。」鏡はゆっくりと立ち上がり歩き出した。
「誤解が産んだ事件でしたね。」
「そうだな。」二人は鏡をパトカーに乗せた。