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オメガだろ…その言葉で私は一気にヤバいと思った
バレた…退学?退学しなくとも部員たちの性奴隷…?そんな考えがよぎって口を抑えて後ろに1歩下がった
黒尾さんは「別になんもしねーよ、する気もねぇ」と言って笑って手をヒラヒラとさせた
夜桜)な、何がしたいんですか…私の弱みを使って何を望むんですか…何も無いですよ
きつく睨むと黒尾さんはゆっくりと近付いてきて「マネになって欲しいだけだよ、あとは〜…練習台?つったらダメか…まぁでも…変な男と関わるよりは良くねぇ?」と言って私の顔の横に手を置いて顔を近づけて来た
夜桜)う、うぅ〜!か、噛み付くぞ!
黒尾)どうぞ?
夜桜)んなッて、ていうか!なんで私なんですか!私よりもバレー経験が豊富な人なんて沢山いるじゃないですか!
黒尾)え〜…ヤダ?
夜桜)わ、私としては分かりませんよ、だってさっきヒート起こして〜とか言ってたじゃないですか…
黒尾)まぁ、簡単に言えば俺が興味持ったってのあるし…ーか…お前自身が興味ありそうな顔してたからよ
夜桜)ウグッ(ちゃんとバレてる…)
黒尾)で?
夜桜)えっと…まぁ……ご迷惑になるようですし……別に……入りませんよ…灰羽さんや皆さんに迷惑かかるので…
そう言って離れようとしたら黒尾さんが「待って!」と言って腕を握って来た
夜桜)な、なんですか…もう帰りますよ
そう言って手を振り払うと黒尾さんの寂しそうな顔が目に映った
一瞬戸惑った…でも、迷惑をかける位なら私は別にやらない、やらなくていい……そう思って私は黒尾さんから離れた
翌朝
夜桜)んぅ”〜〜〜ッ…はぁ…よく寝たァ〜!
ベッドの上で体を動かし暫くスマホを触ってから私は顔を洗い自分のご飯を用意し始めた
夜桜)〜♪
鼻歌を歌いながらご飯を作り2種類の薬を用意してご飯を食べ終わってから2種類の薬を飲んだ
夜桜)よし!
薬を飲んだ後は制服を着て髪の毛を整え鞄を持って家から出る
カチャッ
夜桜)鍵閉めた…火…は、とめたね…水もとめた…よし!問題なしだな!
少し駆け足で家から離れ_
黒尾)あれ…夜桜?
夜桜)ひぇ”ッ!(なんで居んの!?)
黒尾)あ〜、悪い俺の家お前の隣だったんだな
夜桜)ハッ(よ、夜宮なんて苗字はそこまで多くないから…プレート見るだけで分かるのか)
嫌な予感がして逃げようとしたら黒尾さんに腕を掴まれ「まぁまぁ、危ないし一緒に行こーぜ」と言われた
正直逃げたい一心だった…からかわれるんじゃないかと思って心配だった…なんてったって…オメガは社会的冷遇を扱っているからだ…社会……つまり、世間がオメガを冷遇したら他の人もオメガを冷たく適当に扱う…
人間なんてみんなそんなもんだ…
夜桜)…(早く逃げたい…)
制服をぎゅぅっと強く握って下を向いていると黒尾さんが「悪かった」と何故か謝って来た
訳が分からずキョトンとしていると黒尾さんは「オメガってなんつーか…スゲェじゃん」と言った
凄い…一体どこが……なんて思っていると黒尾さんは「オメガなら男でも妊娠できるんだろ?自分の体に人一人はいるとかスゲーじゃん」と…普通の人なら絶対言わないような事を言い放った
夜桜)なに…言って…
黒尾)だってそうじゃん、確かにヒートに巻き込まれたアルファは本能に従ってオメガのやつを襲うかもしんねーけどさ、しゃーねぇじゃん言っちまえば生理現象だろ?
夜桜)それは…まぁ……
黒尾)アルファだのオメガだの区切られてるけどよ、見た目が違うわけじゃねぇじゃんちゃんと「人」って形してんじゃん、ホント世の中は末恐ろしいな
初めてだった…テレビをつけたら「オメガのヒートに当てられたアルファがオメガを襲った」つまりは…強姦
私たちオメガからしたら好きでヒートを起こしてるわけじゃない…対処が出来るならしたい…でも、ヒートを抑える薬なんて易々と買える代物じゃない…だから、遅らせる、早める…ヒートが来る時期をそうやって変えるしかできないのだ
オメガの全てを受け入れてくれる人なんて…居ないのに…何故受け入れるのか…なぜ世間と同じ反応をしないのか…私はそれが不思議でならなかった
だから…聞いてしまった……
夜桜)何故他の人と同じ対応をしないんですか
そう聞くと黒尾さんは笑って_
黒尾)俺、そういうの向かねぇんだよ
とだけしか答えなかった
変わった人…最初はただそう思う事しか無かった
しかし…月日が流れ私の体に異常が起きた…
それはヒートだった
今まで来なかったものが突然来られるとこっちとしては対処なんて全く出来ずただ欠席の連絡を入れただけ…
あとは寝た
正直…何をやるのかなんて知らないし……だからやるのは寝た
が、寝てよくなるものでは無いのは数時間寝て気づいた
夜桜)うぅ”…
体が無性に暑く次第に頭痛やダルさまで出て来た
寝るのが逆効果だったらしい…
夜桜)はぁ…(窓開けてなくてよかった…とりあえず…水……)
水を取りに行こうと思い立ち上がると足に上手く力が入らず床に座り込んだ
夜桜)な、んで…
また立ち上がろうとしたらまたまた足に力が入らず座り込んでしまった
夜桜)ッ…
諦めて四つん這いで行き水を何とかコップに入れ少しづつ水を飲む
夜桜)はぁ…はぁ…///
ただただ辛くて服が擦れるのも嫌で取り敢えず下着姿になり水をただただ飲む…
夜桜)ッ…///
更にきつくなってきて終いには床に倒れた
夜桜)はぁッ…はぁっ///(やば…どんどん、きつくなってくる……くすり…くすり…)
薬を取りに行こうと身体を引きずるとインターホンの音が鳴った
夜桜)はぁ”…はぁ”…(だれ?)
誰が来たのかなんて分からずとりあえず放って置いたらまたインターホンが鳴らされた
面倒臭いと思いながらも体を動かし「体調を崩しているのでまた今度来て下さい」と言うと「夜桜!俺 だ!黒尾だ!」と切羽詰まった黒尾さんの声が聞こえた
訳が分からず取り敢えず「め、迷惑かけてごめんなさい…平気なので……帰ってください…」と言うと黒尾さんは「匂いが出てんだよ!家の外まで!」と聞こえた
夜桜)ごめ、なさ…めいわく、かけ……ちゃ、って…へい、き…です、から……
黒尾)平気な訳ねぇだろ!ココ開けろ!
夜桜)や、ですッ…めい、わく……かけ、ちゃうッ…か、、らッ
黒尾)ッ…(確かにそうだ…俺はなんにも出来ねぇ…恋人じゃねぇからヤるなんてムリだ…何で来たんだよ、おれ…おかしいだろ…)
夜桜)かえって……ください、おねがいします…また、あしたッ…かお、だします…から……
黒尾)夜桜!
一際大きな声が聞こえくぐもっていた思考が一気に晴れた気がした
その後私は玄関の扉を開け黒尾さんを家の中に連れ込んだ
黒尾)おじょッ_ングッ
なにか喋ろうとした黒尾さんの口を塞ぎ私は黒尾さんの耳元で囁いた……