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🍎🥧アップルパイ
80
#ブルーロック
🍎🥧アップルパイ
59
#もしかしたらグロいかも
海月
38
お土産を買った後、俺達は連絡船に乗って島を出た。
リガルド帝国のある本土へと到着後、再び馬車に乗って帝都を目指す。
帝都ブルダークには3時間ほどで到着、その間ママ上に乳枕してもらい寝ていた。
防壁に囲まれた街の中に入ると、石造りの家々が並び、通りには貴族や騎士たちが行き交っている。
大通りを進んで中央に向かうと、リガルド城が見えた。
城の外壁は淡い白灰色の石で組まれており、繊細な彫刻や飾りが施されている。城壁には整然と並んだ真っ赤な旗がはためき、王家の紋章が風に揺れている。
馬車は間もなく城へ到着し、ママ上と共に中へと入る。
衛兵に案内され、待合用の客室へと通されると1時間半ほど待たされた。
俺は部屋の中をグルグル回りつつ、謁見の時間を待つ。
「なかなかだなぁ」
一応我息子ぞ? はるばる離島からやってきたのに、めちゃくちゃ待たすやんと思っていると、真っ黒に金のラインが入った騎士服を着た、中年の男性が入ってくる。
「ラウル様でございますね。私はリガルド国宰相ボードウィンです」
長い髪をオールバックにした、キリッとした顔立ちのダンディな男性だ。
恐らく騎士上がりなのか、ガタイが良く筋肉質だ。
「どうも」
「本日の謁見の件ですが、陛下の体調を鑑みてまた3ヶ月後に延長ということになりました」
「えっ、謁見はなしですか?」
「そうなります。すみませんね、前回も延長と言って今回も」
「そんなに具合が悪いんですか? ……王は?」
「そうですね……ただちにということはありませんが」
「なるほど……わかりました」
具合が悪いならもうしょうがないと諦め、俺達はムカムフルーツの入った籠をボードウィンに渡して客室を出る。
ママ上がトイレに行ったため、俺は城の玄関ロビーで待つことにした。
「は~父上に会って見たかったな。せっかく6時間もかけて来たのに」
ゲームでメッサー王の顔は知っているのだが、家族にどんな態度をとるのか見てみたかった。
そんなことを考えていると、奥から明らか高級そうな甲冑を着た少年が出てくる。
年齢は俺より2つか3つ上、トゲトゲとした黒髪に太い眉毛、顔の輪郭は下膨れ型で、どこか人をバカにしたような笑みを浮かべている。似合わぬ龍の刺繍がされた真っ赤なマントを羽織り、腰には金の装飾がされたロングソードを挿している。
少年はカチャカチャとプレートアーマーの音を鳴らしながら、俺の前に立った。
この重課金装備をしたような少年は、リガルド帝国第二王子のイヤミル。ゲーム内ではグローリーを邪魔する権力者の一人だ。設定上は腹違いの俺の兄ということになっている。
「おっと、そこにいるのは無能豚王子こと我が弟のラウルではないか」
「……兄上」
「数ヶ月に一度しか会わないから、お前の顔を忘れてしまいそうになったぞ。どうだ、ムカム島でのひきこもり生活は? お前みたいなトラッシュがグランツ王家にいると思うと吐き気がするぜ」
「…………」
「お得意のだんまりか? お前は楽そうでいいよな、オレは父上に命じられて騎士団と訓練だ。直に騎士団長に任命され、2,3年任期を務めたら官僚入。後は兄上と王位継承争いが待ってる。自由奔放な三男が羨ましいぜ」
「兄上は父上と謁見しているのですか?」
「勿論、オレは父上に目をかけて頂いているからな」
「俺は会ってもらえないです」
「お前に会うなんて時間の無駄だろ。お前なんて、所詮オレと兄上に何かあった時用の、スペア程度の価値しかないトラッシュなんだからよ」
イヤミルは嫌味な笑みを浮かべる。
なんて嫌な奴なのかと思っていると、ロビーがざわついた。
なんだろうかと視線を向けると、金髪ロングヘアに白甲冑の若い女性が、貴族風のおばさんと一緒に歩いてくる。
俺は金髪ロングの女性に見覚えがあった。確かあれはグローリーナイツに登場するヒロインの一人。
帝国騎士リリア。金色のストレートヘアで長い前髪は片目を隠すほどだ。
驚くほどの小顔で、凛々しく鋭い瞳にネットでは人気が高かったキャラである。
白と金を基調にした騎士装備で、腰のプレートベルトから短いマントが伸びており、それかミニスカートに見える。
ヒールの高いアーマーブーツを履いており、身長は175センチは越えそうだ。
彼女の隣にいる、三角形のメガネをかけたおばさんはイヤミルの実母テレーズ。
「美しい女だろ? オレのフィアンセだ。オレのようないずれ世界を獲る男には、あのような優れた女が相応しい」
「はぁ、そいつは残念ですね」
女性の方が。こんな性格の悪い兄上の婚約者とか、可哀想としか言いようがない。
「イヤミル、いつまでトラッシュと話してるザマス。これから食事に行くザマス。あなたも来るザマス」
「は~いママ~♡」
イヤミルはテレーズに呼ばれて、デレっとした声をあげる。
「兄上、母親と仲良いんですね」
「当たり前だ、今でも夜は一緒に風呂に入ってるし、ベッドも一緒だ」
「兄上、マザコンと思われるのでそれは人に言わないほうがいいですよ」
別れ際、俺はふとポケットの中に入ったものに気づく。
それは市場のおっさんに掴まされた、熟れてないムカムフルーツ。
「そうだ兄上、こちらをどうぞ」
「なんだこれは?」
「ムカム島でとれたムカムフルーツです」
「これが? 茶色いし不味そうだぞ」
「一口かじれば、トロピカルな甘い果汁が口の中に広がります。このフルーツは島の宝ですよ」
「ふん、ようやく誰に媚びればいいか理解してきたようだな」
「それでは私は島に帰ります。後でお召し上がり下さい」
フルーツを渡した俺は、トイレから戻ってきたママ上と共に帰りの馬車へと乗り込んだ。
直後、城の中から「不味いぞラウル!!」と怒鳴り声が聞こえてきた。バカがよ。誰がお前に媚びるかよ。
◇
俺は帰りの馬車で、兄上とテレーズおばさんのことを考えていた。
「ねぇママ上、この歳で一緒に風呂入るってマザコンだよね?」
「えっ、そうかしら? ママは別にいいと思うけど。一緒に入りたいの?」
ママ上は頬を赤らめてこちらを見やる。
兄上の話をしていたのだが、どうやら俺が一緒に入りたがっているように思われたようだ。
そこはマザコンと思われたくないので、俺はきっぱり断ることにする。大体義母と風呂って、そもそも間違ってるだろ。
ただでさえ島民からもあらぬ疑いをかけられているのだから、これ以上変な真似はできない。
「うん、入る」
あれおかしいな。今脳を経由せずに言葉が出たぞ。
まぁでも言ってしまったものはしょうがない。取り消すのも面倒だ。
「じゃあお屋敷に帰ったら一緒に入ろっか」
ママ上の声は少し弾んでいる。
彼女は母親らしい行動に憧れを持っているようで、息子のわがままを聞くのは母の勤めと思っているところがある。
際限なく甘やかしてくれるので、ダメンズメーカーと化してしまいそうだ。
コメント
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え~~~っ!!!第5話めっちゃ面白かったよ!!!😭💕 悪役の兄・イヤミルのクソデカ態度にムカつくし、イライラしたけど(笑)、最後に未熟なムカムフルーツを渡すラウルの小賢しさが最高すぎて声出たww「バカがよ」って心の声に大爆笑🤣✨ そしてそして!!ママ上とのお風呂の流れ!!「うん、入る」で脳が追いついてないラウルにもう愛しさ爆発😭💕💕 ママ上ちょっと弾んだ声で「一緒に入ろっか」って……親子の距離感とラウルのダメンズ化フラグが気になりすぎる!!!次も絶対読みます🔥⋆♡