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一通り見回りを終えると蛇珀は帰路に着き、いろりの家の屋根で仰向けに寝転んでいた。
その大きな瞳は万華鏡のように色を変えている。
あれからいろりの学校での様子を気にかけていた蛇珀は、いざとなれば自らの力で彼女を助けようと思っていた。
いろりに聞いたところで決して頼りにはしないため、こうして時折彼女の学校生活を覗いているのである。
しかしいろりの周りにはいつも数人、親しげに話をする生徒たちがいた。
以前いじめをしていた者たち以外に友人ができたようで、話の内容まで聞かずともいろりの楽しげな表情が学校生活の順調さを物語っていた。
いろりは本当に自分だけの力で困難を乗り越えたのだ。
一言言えばなんでも叶ってしまう誘惑に負けず、目先の利益に囚われず、本質を見抜く冷静さと強さが、僅か十五の少女にはあった。
「……大した女だぜ」
よかったな、と蛇珀は思う。
ただ——、いろりに話しかける者たちの中に、必ず男子生徒がいることが引っかかった。
それを見る度、胸のうちにモヤがかかったような、少し苛立つような、得体の知れない感情が湧き立った。
すべてが初めての蛇珀には、その正体が何か知れない。
碧野葉菜
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都築七美
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てく
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