テラーノベル
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俺が中学1年生になった頃だった。
父親と母親が俺とつかさを比較するようになったのは。
お父さんやお母さんにとっての「理想の子供」は、少しくらいやんちゃでも、勉強ができなくても、愛嬌がある可愛い子だったそうだ。
むしろやんちゃな方が子供らしくて好みだと。
俺は、もちろん愛嬌なんかないし、いつもやんちゃなつかさを止める役割だったから。
「可愛げがない」
「もっと子供らしく出来ないのか」
と、散々言われ続けてきた。
そして、両親は俺が思い通りにならないと暴力を振るようになってきた。
つかさのいる前ではやらず、いない時に沢山殴られた。
まあ、つかさは全て知っていたらしいのだが。
「っ゛、いだい、!やめ゛、あ、ごめんなさ、」
「うるさい!お前見てるだけでイラつくんだよ!!」
最初はもちろん抵抗した。
泣いて謝ったりもした。
でも、
次第にどうでも良くなってきた。
抵抗しなければ両親はつまらないと言ってすぐにやめるし、謝ったって効果がないのは把握済みだ。
特に反応しなければすぐに終わること。
傷だって対して深くはなかった。
つかさのように刃物を使ってこないし。
両親はつかさに付けられた傷をいじめによるものだと思っていたらしい。
どうせキズモノなら良いだろう、と更に暴力は激しくなった。
「っ、あ゛、ぐ」
「はあ…何でアンタはこんな事も出来ないの?」
またいつものように問われる。
どうせ何を言ったって許さない癖に。
「っは、ごめん、なさ…」
「そういう所がウザイのよ!」
俺の鳩尾に強い衝撃が走った。
どうやら思い切り踏まれたようだ。
「っ゛ぐ、?、!げほ、ぇほ、っ…」
「あら、いけない、もうこんな時間! 流星君にドンペリ頼んであげなくっちゃ!」
流星…よく知らないが最近貢いでるホストの名前だろうか。
夫も子供もいる癖してよくやるもんだ。
まあ、俺には関係の無い話だけど。
「は、っ、はー、っ…いま、何時だろ、」
時計を見るともうすぐ9時。
つかさはもう部屋で寝ている時間だ。
「明日は…星の授業だ、行かなきゃ」
そう、明日4限目の理科が星の授業なのだ。
土籠先生は俺が星関連が好きなのを知っている。
だから、星の授業の時は色んな道具などを用意してくれる。
明日をとても楽しみにしながら俺はそっとつかさの横で眠った。
コメント
12件
へー!普くんの両親って粗大ゴミなのか!
書くの上手すぎて、テンションがッ
いやこれ最高すぎ続き待ってます