テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
50
綿雲
eさんが消えた数日後、その洋館を訪れた「友人」の視点で物語は続きます。
eさんが消息を絶ってから三日。友人の「私」は、彼のスマホのGPSが最後に指し示したあの古い洋館の前に立っていた。
玄関の鍵は開いている。埃っぽい廊下を進み、リビングへ。
そこには、eさんが話していた通り、豪華な夕食が並んだダイニングテーブルがあった。
「e、いるのか?」
返事はない。しかし、テーブルの中央に置かれた「額縁」が目に留まる。
中には、信じられないほど怯えた表情のeさんの写真が収まっていた。あまりにリアルで、今にも写真の中の唇が震え出しそうだ。
「冗談だろ……」
私がその額縁を手に取ろうとした瞬間、背後のキッチンから「トントン、トントン」と包丁で何かを刻む音が聞こえてきた。
「誰だ!」
振り返ると、そこには誰もいない。ただ、まな板の上で「見覚えのある指輪」をはめた指が、勝手に跳ねている。それはeさんがいつも身に着けていたものだった。
恐怖で腰が抜けそうになった私の耳元で、女の掠れた声が囁いた。
「……まだ、デザートが足りないの」
視界が真っ暗になり、体温が急速に奪われていく。
気がつくと、私は椅子に縛り付けられていた。目の前には、写真の中で泣き叫んでいるeさん。
そして、青白い顔をした「家族」の母親が、私の口元にスプーンを差し出す。
スプーンに乗っていたのは、赤い液体に浸かった「eの瞳」だった。
「さあ、食べて。そうすれば、あなたも『家族』になれるわ」
私が悲鳴を上げようとした瞬間、館中の鏡が割れ、eさんの写真がカチリと音を立てて横にずれた。
そこには、もう一つの空っぽの額縁が用意されていた。
eさんの次は「友人」の番……という展開にしてみました。
この物語を「最悪の結末(バッドエンド)」で締めくくるか、それとも「脱出へのわずかな希望」を残すか、どちらのルートが見たいですか?・・・それとも?
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!