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「そ、そのことなんだけど…」
「あたし考えたんだけど、サイト変えてみるのもアリじゃない?」
間髪入れずに姫菜が言葉を挟み、意思が折れそうになる。
…が、何とか持ちこたえた。
「あたしが、紹介しよっか。安全で稼げる場所。あれからあんたのために調べたんだ。まずこことか…」
「あ、あの…!姫菜に話があるけど…いい?」
携帯をいじりだす姫菜を遮って発言する。それだけで顔から嫌な汗が吹き出してきた。
「ん?どーしたの、改まって。」
私を見ないまま携帯の画面に触れていく姫菜。
膝に置いた拳を握り締める。
「私…援交…止めたから…。」
「………は?」
二人の空気に、亀裂がはしり、反射的に肩が小さく震える。
姫菜は聞いたことのないようなどす黒い声を発して、私を見た。
鋭い視線を向けられ、身体が強張る。あんなに穏やかだった時間は幻だったんじゃないかと思うほどの豹変っぷりだった。
「ごめん、ちょっと意味不明。美里亜のことだから何か理由があんだよね?説明してくんない?」
言葉の端々から電流のようなビリビリしたもが発してくる。
圧力に押し潰されそうだ。さすが元ヤンの娘。といったところだろうか。
それでも、何とか気力で立ち直す。
「や…なんていうか。いい加減男の相手するのが嫌になったし。そ、それに…職場にバレたらまずいかなって。」