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午後2時30分、そろそろ我らが隊長を迎えに行こうかと思っていた所だったが、そのお目当ての隊長は一足速く待機所に居た。

騎恋「おっ?、おはようりうら!!早かったね、まろにはもう会った??」

綺麗な赤髪をピンでまとめた、頭上で炎でできた可愛いケモ耳を揺らすポンパドールの少年、

裏卜「新人くん??会えてないんだよね~。」

横髪を弄りながら「てゆうか、ないくん遅いんだけど!!」と続ける彼こそが、俺が敬愛する戦闘部隊一番隊隊長、大神裏卜様(18)だ。

いつもは遅れて来る癖に…、、と表面上ため息を溢しつつも、内心そういう気まぐれでつかみどころのない所が可愛くて堪らない。

ちなみに上司だ。

未だに驚かれる事が多い。…いや別に良いし。年下上司にして後悔してないし。

騎恋「そぉなの?まろに…新人くんには会う様伝えといたんだけど…まいっか!どうせこれから会う事になるんだしね!!」

そう。何せ今日からはまろも任務に参加するのだ。隊長と言う立場であるりうらとは嫌でも顔を合わせる事になるだろう。

それより…

騎恋「なんでりうらは能力使ってんの??」

普段より瞳孔が鋭いし、歯がとんがっている。何より、頭上の炎。何回見ても可愛いけど、どうして今発動させているのだろうか。

裏卜「ん?、、んー…。」

りうらは俺の質問には答えず、かぱりと大きく口を開けた。

裏卜「かひゃいんあおねこおあめ。」

…「固いんだよねこの飴」、…?

口に含んでいる飴は俺の物だ。おおよそ隠れて食べようとした飴が思いの外固く噛みきれなくて、証拠隠滅に苦労しそうになったので能力で歯を尖らせて噛み砕こうとした。…という事か。

騎恋「…ww」

それ俺に言ったら本末転倒じゃないか?w

騎恋「もぉ~…笑」

もごもごと口を動かすりうらの顎を掴みこちらを向かせ、困惑する瞳に笑いかけた後、‘‘いつもの様に口付けた。’’

裏卜「んぐっ、」

ちゅく、ちゅる…♥️♥️

逃げる舌を追い掛けてイタズラに少し吸った後、お目当ての飴玉を見つけ出し器用に舌で掬った。

コロッ、コロ、、

騎恋「…はぁ、…ふふ笑笑」

裏卜「ハァッ、ハァ、、、/////」

そうして奪った飴玉をガリィッと音を立てて噛み砕いてから、愛しい愛しい彼の頬に触れるだけのキスをした。

騎恋「こーやって食べるんだよ?笑」

んべっと舌を出し口内を確認させると、りうらは顔を赤くして炎で出来たその耳をへたりと畳んだ。

意図的なのか…無意識なのか…どちらにしろ愛らしい。

裏卜「…なに///、ないくんやけにご機嫌じゃん、、。」

「ウザいんだけど…」と続けて呟いてはいるが、まだ少し紅潮している頬と纏う雰囲気から満更でもない様子が伺える。

騎恋「あはは!、ごめんって。悪ふざけが過ぎたね笑。」

能力を解いたまだ少し暖かみの残った頭をポンと撫でるだけで下がっていた眉毛が面白いくらい上がるのだから、本当に可愛い。(本日4回目の可愛い、この間わずか5分。)

そのまま二人して少しの間幸せな空気を噛みしめ終えた後、りうらの切り替えスイッチが入った。

裏卜「よっし!!今日は俺らと新人君しか行かないんだし、もうそろ出発しよっか!」

ん??

騎恋「いやいやちょっとりうら??まだその肝心な新人君が来てないじゃん笑笑」

もう、天然なんだか

裏卜「?、ずっと居たよ??」

ら…??

騎恋「はッ…!?」

威風「ぁーっ…、、は、ハハ、笑。」

うっ、、、、っっっそでしょ 、、

りうらが指差す方向をゆっくりと振り替えると、どこか気まずそうに人差し指で頬をかくまろが居た。

俺が驚きとショックで口をはくはくとさせていると、まろは何故か懐からスマホを取り出し…

威風「ぇっと、りうら?くん?やっけ、確か18やんな、?」

裏卜「?うん。そうだよ」

…ちょっと待って、やな予感しかしない。



威風「……けッ、警察呼ばなっ(震)」


騎恋「ストォオオオオオオオオオオオオオオッッッップ!!!!!」

裏卜「笑笑」




11月10日

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