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#幽霊
凛道桜嵐 新
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#日常
がくじゅつてき・あかげ
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わーい
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朝起きたら和泉の布団がもう空っぽで、和泉は机に座って真剣な顔でスマホいじってた。
『おはよー、今日早いな』
「あ、おはよう……」
和泉はちょっと疲れた顔だった。朝からどうしたんだ?
『なんだ? 疲れてんのか? 今日日曜だし、ちゃんと休めよ』
こいつ毎日仕事詰まってるし、休みの日はちゃんと休んでほしい。
「あ、いや、疲れてるわけじゃなく……」
和泉は首を横に振り、少し考えたけど、「ごめん、ちょっと睡眠不足で……」と言い訳するように言った。
「夜中起きちゃって、たまたま狭山さん起きてたからLINE弾んじゃって。ずっと起きてたんだよね」
和泉は苦笑いした。
『なんだ。じゃあ、飯食ったら二度寝しろ』
「そうする。あ、その、午後狭山さんとどっか喫茶店で一緒に仕事するかもなんだ」
『ん? なんで?』
「狭山さん、仕事進まなくて、そばで仕事してる人がいると集中できるかもだから、俺にそばで仕事してほしいんだって」
『へえー』
確かに、ワシも和泉が仕事してる時、隣の机で術式に念込めるのやると頑張れる。それと同じか。
『午後外出るって、一番暑い時間だろ。ちゃんと帽子被ってけよ』
「うん、ありがとう」
ワシは台所で朝飯を作り、和泉は日課のラジオ体操と軽い筋トレをしていた。
……この日、和泉がすごく大変だったって、ワシはとうとう最後まで気づけなかった。
コメント
1件
うわあ、日常の一コマなのに最後の一文で全部が裏返る感じがすごい……。「和泉がすごく大変だったって、ワシはとうとう最後まで気づけなかった」って、千歳の視点で書かれているからこそ、読んでいるこっちはむしろ「ああ、そうだったんだ」と和泉の気遣いや疲れを痛感しちゃう。 タイトルの「金谷千歳は気づかない」が、ここで効いてくる。日常の些細なやり取りの裏で、誰かが何かを抱えている——そういう構造を、番外編でさらっと見せてくるのが上手いなあ。伏線というより、視点の違いでこんなに読後感が変わるんだなって、設定の設計に感心しました。