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セカイに来たらまふゆがいたので、いつものように隣で話す。
「まふゆって、身長何センチ?」
「162だけど」
「四センチ……」
負けた。あ、でもそれポニーテール分かもしれない。
「ポニーテールなしだと?」
「162」
ちょっと強い口調で言い返される。ふざけすぎたかもしれない。
「思ったけど、まふゆってずっとポニテだよね。髪の毛下ろしたり、アレンジしたりしないの?」
「下ろすと邪魔だし、そこまで髪に興味ないから、このまま」
「ええ〜、髪に興味ないって……。絶対他の髪型も似合うのに。ハーフアップ、お団子……」
って言っても、私は髪の毛短いから全然他の髪型にしないけど。そう考えると私も髪の毛いじらない方だったな。
まふゆの結ばれた髪の毛を少し触ってみる。くせ毛だし、アレンジしにくそうではあるか。でも顔が良いから、他の髪型も見てみたい気持ちがあるんだよね。
「解いて好きに触ってていいけど」
「うーん、やりたいけど面倒くさいかな。今日はいいや」
「わかった」
今度くしとかゴムとか、色々持ってきてアレンジしてあげよう。
右手は繋がれているので、開いている左手でちょっと調べてみる。髪型アレンジ。そして出てきた画像を見せつつまふゆに話しかける。
「あ、色々あるよ、どれがいい?」
「んー……」
まふゆは私の肩に頭を乗せて返事をする。
「どれでもいい」
「うわ、そう言うと思った」
ちょっとスクロールして、いいと思った髪型の画像をアップにする。まずはハーフアップ。
「これとかは?」
「んー……」
「じゃあこれ」
「んー……」
そうやって色んな髪型を表示させていくけど、まふゆの反応は変わらない。余程興味がないらしい。
「これも?」
「ん……」
「うーんどれがいいのよ……」
「…………」
「えー……じゃあ、って……」
肩に体重をしっかりかけられて、聞こえてくる規則性のある寝息。
「まふゆ?」
「……」
「え、もしかして寝てる?」
「…………」
「……そっか、疲れてたんだ」
でも無防備に私の前で寝るのは失敗だ。スマホのカメラ機能を開いて、写真を撮ってやる。かわいい顔してるじゃん。