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コメント
4件
土手を登る時見てるのが涼太のお尻なの可愛い😍 あと、セリフはやっぱり斜めのままなのね🤭どっちでもいいよ
真っ青な空が迫ってくる。綺麗な青空の筈なのに呑み込まれてしまいそうな程に俺に向かってきて少し恐怖を覚える。
『翔ちゃん?起きて大丈夫?』
んっ……寒っ……やっべぇ寝ちゃってた。また変な夢見ちまったな。身体を起こして目を擦ると右腕を心配そうに揺さぶる可愛らしい短パン姿の、低学年の小学生らしい男の子が〝大丈夫かぁ?〟と言って顔を覗き込んできた。どこかで見た事のあるその男の子は俺の顔を見るなりニコリと笑って〝ふっ大丈夫そうだな〟と言って立ち上がると小さな手を前に出して〝ほら帰るぞ〟釣られるように出した俺の右手をギュッと握った途端に胸がキュンと鳴って何だか懐かしい感情が湧き上がってきた。
『お前の手ちっせえな』
小さい?よく見ると短パン姿の男の子の手にすっぽりと収まった俺の手は随分と小さかった。
翔太💙『何これ…』
『早く帰えんねぇとママ達に怒られるよ?』
翔太💙『君…寒くないの?短パンなんかで』
〝翔ちゃんも短パンじゃん?何言ってんの〟足元を見ると真っ白な華奢な足が膝小僧丸出しで二本突っ立っていた。なんて恥ずかしい格好してるんだ?
『ほら早く行くぞ?今日スイミングだろ』
翔太💙『おい引っ張るなよ涼太!』
涼太?……えっ今俺涼太って言ったよな
立ち尽くす俺に首を傾げた少年は〝どっちが早いか競争なっ!〟と言って芝生を勢いよく蹴り上げながら河川敷の土手を登って行く。
翔太💙『待ってずるい!涼ちゃん//』
童心に返ったみたいに、急勾配の土手を四つん這いになりながら必死で登った。涼太のお尻を見ながら置いてかれないように草を掴んで握りしめると青臭い雑草の匂いが鼻を掠める。懐かしい土の匂いに子供の頃の記憶が甦る。
習い事で顔を合わせる幼馴染に胸躍らせた日々。ガムシャラに遊んだ日。いつだって俺は涼太を追いかけてた。もっとずっと一緒に居たくて君と少しでも同じ時間を過ごしたくて、離れ難かった俺はママに同じスイミングに通いたいってお願いしたんだ。
翔太💙『涼太ともっと一緒に居たい』
〝それが君の本当の願いか?〟
頭の中に木霊する声はどこか俺を試すように不愉快で不気味だった。目の前の白い布を咄嗟に掴むと土手を上りきった涼太が驚いた表情をしてグラつくと二人同時にコロコロと、登ってきた道を転がっていく。
澄んだ青空を見上げケラケラと二人で笑い合うと〝やべえマジで怒られるぞ!ほら翔ちゃん行こう〟ボサボサの髪に芝が絡まって、手は土で汚れたままの少年は家に帰るなり怒られると涼太は俺を庇ってくれた。
涼太❤️『お前のママ怒ると怖えな』
白い歯を剥き出しにして笑った涼太は後部座席に座る俺の膝に頭を乗せると〝次は翔ちゃんの番ね〟と言って静かに目を閉じた。
サラサラの黒髪を梳くように撫でると規則的な呼吸音を響かせて肩を揺らして眠る涼太が可愛くて、ママには内緒でこっそりおでこにキスをした。
涼太❤️『おい💢本気で寝るなよ翔太!』
翔太💙『んっ…涼ちゃん?』
涼太❤️『はぁ?やめろよ小っ恥ずかしい呼び方するなよ?』
本番前の楽屋。あれ戻った…そうか夢だったな。凄くリアルな夢だったな。
涼太❤️『お前髪の毛に何つけてんだよ?じっとしてろよ』
芝生の草のような葉っぱが涼太の掌に乗せられている。不思議に思いながらも自分の掌に乗せると〝お前手洗ってこいよ〟子供みたいだと言ってお腹を抱えて笑った涼太は何だか懐かしい匂いがすると言って土臭い俺の手を取ると手の甲に優しくキスをした。
翔太💙『!!!』
涼太❤️『ふふっ…何処で汚れたの?手早く洗っておいで?』
転げ落ちるように涼太から離れると真っ赤な顔を見られまいと慌てて部屋を飛び出した。トイレに駆け込み両方の手を見ると、土手を駆け上がった時と同じように俺の掌は土に汚れていた。
涼太にキスされた手の甲が熱くって、何だか洗うのは勿体なくて気が引けて、そっとその上からキスすると持っていたタオルで掌を擦ると赤くなった頰をバチンと叩いて何食わぬ顔で部屋に戻ると、いつの間にか全員揃った楽屋に、涼太の笑い声を探した。